TENNIS COACH DIARY

ハンサム木全のたわごとです

バーレーン遠征記10(1404)

2008-10-28 05:05:51 | ATFバーレーン2008
バーレーン遠征    木全宏之

今回の遠征で感じたことを書いてみたいと思います。


《オルタネイトからのツアー参加》
 ツアーを企画するにあたり、以前に経験したATF(アジアテニス連盟が主催する)の大会から想像して、申し込んだ日本選手は全員本戦ストレートインになるだろう、そして全員5日間毎日充実した試合経験ができるだろうと甘く考えていました。ところが、ふたを開けてみると女子2人は予選から、男子は今年の山梨ATFに参加しアジアランキングを持っていた3人は予選から、そしてもう一人は山梨に参加せず、ノーランキングだったため「オルタネイト」のステイタスという事態になってしまいました。
 オルタネイトになった坂本家には、状況を説明し、「出られるか出られないかわからないのに行く」という危険を冒す(高いお金を払って)のを避けたい場合はキャンセルなさっても結構ですよ、と話したのでした。しかし、もし行くという決断をした場合で、現地で試合に出られなかった場合は、毎日、外国人をつかまえて練習マッチさせたりして、試合に出られた時と同じくらいの経験ができるように最善をつくします、と付け加えました。しかし、私はたぶん、今回は危険を冒さず、次回の遠征のチャンスもまた巡ってくるでしょうから、キャンセルするだろうと思っていたのでした。ですから、坂本家から「行かせます」の返事が来た時に、びっくりすると同時に感動さえ憶えたわけです。坂本さんのお父様は長く地元でジュニアを育成してきた名コーチです、ですからそういう決断ができたのかもしれません。これは、「転んでもただでは起きない」という考え方の究極だと感じました。実際、今年の夏、私の知り合いのジュニアが外国まで行きITFの大会に参加できず、練習だけして帰ってきた、という事も起こりました…ITFでポイントを取りたいと考えた時、最初にこういう事態を経験することは、起こりうることです。そういう事を経験することも、かけがえのない経験だと、坂本コーチは考えたのかもしれません。その器の大きさに感動したわけです。


《予選からのスタート》
 オルタネイトのステイタスだった徹(てつ)は、とても幸運なことに予選に入ることができました。そして、女子2人は繰り上がって本戦からとなりました(結局女子は予選行われず、全員本戦からとなりました)。とは言っても予選です。4人の男子は予選の2回(または3回)に勝たないと、毎日毎日切磋琢磨できる本戦へと進めません。(本戦の32人は1位から32位まで決めるため5日間毎日試合があります、しかもダブルスもあり)さらに言えば、予選で負けてしまう子と本戦に行けた子が出た場合、両者の間には天国と地獄ほどの差が出てきます(本人の気持ち的に)。飛行機を3回も乗り継いで、長い時間をかけて来たことや、親が高いお金を出してくれている事も大きくのしかかります。千葉から山梨まで行って予選の1回戦でいいところなく負けるのとは比べようもないくらい、その効果を何千倍も増幅させたような感じでしょう。そういう意味で、今回の男子4人は本当の意味で「修羅場」を経験しました。全員予選決勝まで進み、3人が勝ち、そして負けた一人はラッキールーザーで本戦入りというラッキーはありましたが、これで全員本戦の権利を手にしたわけです。正直、私自身もほっとしました。
 そして、これは帰国してから自分の教え子の2人のプレーを見て感じたことですが、この修羅場をくぐった事で確実に心も技術も1歩進むことができました。明らかに遠征前よりもひとまわりたくましく成長しました。


《チームのムード》
 女子はふたりとも本戦ストレートインになったので、男子に比べれば楽でした。しかし、以前ボブ・ブレットさんも言っていましたが、チームで遠征に行くと、ムードがよくなる効果がある…選手がひとりだけだと、負けた瞬間からムードが暗くなるのだが、チームで遠征した場合、他の選手がまだ勝ち残っていれば、応援したりであまり暗くならない、勝ち進むことを負けた選手もわかちあって疑似体験できる…と言っていました。今回の女子は本戦ストレートインだったにもかかわらず、男子のぎりぎりの修羅場を戦う姿を見たことがプラスになりました。予選の時も、試合がないのでゆっくり暑い気候に体を慣らすよう楽な練習からスタートしてもよかったのですが、オーバーワークになりそうなほど練習しました。おかげで、気持ちのゆるみの全くない状態で最初から本戦の試合に望む事ができました。


《ひとりで海外遠征できるように》
 最近は小さな子供たちを遠征に連れていく時に、ただ迷子にならないように付いてこいよ的な引率を改めました。それは、中学3年か高校1年くらいを目標に、ひとりで海外遠征できる自立心と経験を持たせたいという考えを持つに至ったからです。ですから、「アライバル」「デパーチャー」の看板での言葉、迷った時にどうしたらいいか、トランジットの国に着いた時にすぐにその国の時刻に腕時計を直すこと、チェックインの仕方、荷物はトランジットの時受け取る必要があるか確認すること、入国審査や税関のこと…などなど、いろいろ教えながらの飛行機旅でした。まだまだ、1回だけではみな慣れないでしょうけど、次回の時はさらに飛行機旅の仕方の知識を増やすことでしょう。先日、RSK杯を優勝した辻かなみさんは、中1ですが、この冬フランスへ一人で行くような話も聞きました。(もっとも彼女はすでに、両手の指では足りないほど海外遠征を経験していますが)


《外国人との交流》
 ダブルスは日本人どおし組んだほうが、勝てる可能性も高いかもしれません。しかし、ここは勝負の場のITFとは少し違い、経験の場の意味合いが強いATFです。必ず自分で探して外国人のペアを見つけること、日本人どおしのペアは禁止!という課題を出しました。以前、フロリダ遠征の時には、さすがシャイな日本人、1時間くらいもじもじして話かけられない子もいました。…が、どうぢてどうして。今回の6人は逞しいです。みな、積極的に話しかけ、ペアさがしによる交流作戦は大成功です。すぐにペアが見つかった子もそうでなかった子もいましたが、私の通訳の手助けも借りずにみなよくやりました。
 そのせいもあってか、本戦の最終日あたりのころは、もうたくさんの友達ができ、それぞれにあだ名も付け終わり、国の違い言葉の違いなど全く忘れてしまう関係ができあがりました。これはすごい事です。


《異国の文化、生活に接する》
 異国の文化、生活に接することにより、子供たちが多くの事を得るのは、毎回どこの国へ行ってもかわりはありません。子供たちの中に形成されつつある価値観に大きな影響を与えます。できれば、あまり大きくなる前に(できれば小学生のうちに)このカルチャーショックをお子さんに受けさせてあげてください。人間は年をとる程、石頭になります。
アラビアの、そしてイスラムの文化は子供たちにどのように映ったでしょうか?


《親の参加》
 今回、ひとりのお父様が娘に同行してツアーに参加しました。親がいっしょに行って試合を見ることについて…これは、ものすごく大切な事だと思います。お金が倍近くになってしまいますから、そう何回もというわけにはいかないかもしれません。しかし、自分の子供を海外遠征に行かせる意味というものを再確認、あるいは、気づかなかった意味を新しく発見する機会にさえなります。さらに、あまり海外の経験のない親にとっては、子供といっしょに、ものすごく価値観を揺さぶるほどの大冒険の経験を共有できるといううれしさがあります。子供もそうですが、大人も世界を見たほうが、地元での小さな競争にそれほどこだわる必要がなく、もっと大きな物を見つめて進んでいかなくてはいけない事を実感できるはずです。ひょっとしたら、同じ市に住む、絶対負けたくないライバル(もう何十回も戦ってる)との対戦で、将来につながるすばらしいプレーをしながら、スコア的にはボロ負けしてしまった時に、誉めてあげられるようになるかもしれませんね。(笑)


《最後に》
 最後に、この遠征に行くにあたり、多くの方に感謝をしています。私のクラブのジュニアの生徒のみなさん、大人のクラスの生徒のみなさん、妻のMiho、母、クラブのオーナー、遠征に参加した家庭のみなさん、そして選手たち、子供たちの世話をたくさんしてくれて私の仕事を減らしてくれた織田さん、各選手のクラブのコーチのみなさん、旅行会社の川崎さん。本当に多くの方のおかげで、とてもすばらしい遠征になりました。そして、子供たちの作文からわかるように、参加した選手たちも、多くのみなさんに感謝の気持ちを持っている事も、私の最大の喜びです。



                                    K-Tennis Training  木全宏之

バーレーン遠征記おわり

…でも…
「おだパパから見たバーレーン日記」がそのうち載るかもかも?
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バーレーン遠征記9(1403)

2008-10-26 22:00:35 | ATFバーレーン2008
帰りの飛行機の中で子供たちに書いてもらった感想分を載せます!

バーレーン遠征の感想  下村
一週間以上、ずっと海上(?会場?)にいていろいろな人と出会うことができた。バーレーンの人達や近くの国の人達はすごくやさしいくて、おもしろくてあっというまにすぎてしまった。またいけるチャンスがあったらぜったいに行きたいと思った。
そしてこの遠征ではいろいろなことを学んだ。英語はもちろん飛行機の乗り方やしあいのしかたなど日本とすこしちがっていることがあってすごく全てがしんせんに感じた。バーレーン遠征の大きな目標の人間せいの成長やテニスの技術のこう上など行く前より少しかもしれないけどかくじつにじょうたつしたと思った。しあいでは相手にこうぎするのがたいへんだったり何を言っているのかわからなくてこまったりした。うまく自分の言いたいことが伝わらずにくやしく思った。こんど行くときはもっと英語を勉強したいと思った。最後に今回のバーレーン遠征に行けた事をかんしゃしてこれからのテニスや生活に生かしていけたらなと思いました。



~バーレーン遠征を終えて~ 太田晴海
この遠征では、予選からで、予選のFで負けて、どうしたらいいのかと思いました。でもLLがあったので、しかも4つ以上あったので、本戦に入れました。とてもほっとしました。次に、Dペアを探すというかべができたけど、これは、インドの時でも体験したので、何とかなりました。そして試合は、11位で終わりました。1日、1日で、本当に、調子もちがうし、相手もちがって、とても大変でした。そして、この大会で、本当に足りないものも見つけられて本当に良かったです。そして、まだまだだなと思いました。学んだのは、他にもありました。それは、外国人と話すことです。前半は、きんちょうしていて、話かけられなかったけど、みんないい人で、日がたっていくと、話かける回数も多くなって、いっぱい友達ができました。だから外国は、すごいいいなと思いました。
大切なこともわかりました。それは、感謝することです。いつも親があたりまえのようにやっている家事などの大変さがわかったので、とてもありがたいなと思いました。
この試合で、メンタルな大切さがとくにわかりました。試合(以外)でも、自信が大切だと思いました。(とくにスーパータイブレ。)やっぱり、自分は、まだまだメンタルが弱いと思いました。どんなことがあっても折れない心を持つようにがんばりたいです。あと、もっと強くなりたいと思いました。本当にまだまだだと思いました。これからもっときたえていきたいです。本当に、色々と学べてよかったです。



バーレーン遠征 豊嶋一樹
僕は、バーレーンに行って思ったことは、日本と世界では、レベルが違うことにきずきました。
初めて出場した山梨・須玉のATFは、名前の知っている強い人に名前負けをすることがあって、今回のバーレーンのATFは、名前も知らないし、顔も、どんなプレイヤーかも知らない相手だったので、日本で試合以上に試合を楽しめました。
そして、予選、本戦もたくさんの強い人と試合をして、自分に足りない事は、
・セカンドサーブの威力
・振り回されたときの、逃げ球を深くすること。
・チェンジオブペース
の3つが足りないと思いました。
ダブルスでは、1シードのアメールクンと組み1シードに挑みましたが、おしくもファイナルセットで、負けてしまいました。ダブルスでは、アメールクンから教わったことを、これからのダブルスの試合に生かしたいです。
これからも海外遠征にたくさん行きたいです。
海外に行き、勝てるように、たくさん努力して、たくさん練習します。
08/10/17 Kazuki Toyoshima



バーレーンで経験したこと 坂本徹
ぼくは、バーレーンに試合をしに行くのに、試合ができるのかふあんでとてま迷いました。でも行ってみたら試合ができて、とてもいい経験ができました。外国人との試合やコミュニケーションなどとてもたいへんでした。でも外国人はとてもいい人ばかりで、みんな友達になり、楽しく試合をたのしむことができました。外国人は、個性がとてもあって、とてもやりにくいし、ストロークは、とても強い、だから自分も強く打とうとするとアウトしたりネットになったりして自分苦手なショットがはっきりと分かりました。そして、一番いい径験をしたな~と思ったことは、アジアチャンピオンと試合をしたことです。まったくはが立たなかったけど、強い人は、ミスをまったくしないことや、コントロールがめちゃくちゃよくて、スピードもあって、すべて完ぺきなことが分かりました。態度も堂々としていました。この径験をこれからに、いかしていきたいです。




『キングダム・オブ・バーレーン』 山本理佳
私は、この10日間のバーレーン遠征に行っていろいろなことを学びました。
1つ目は、いつもは普通に飲んでいる水道水です。日本は発達しているから(?)キレイで飲めるけど、バーレーンの水は飲むと危険だからミネラルウォーターしか飲んじゃいけない事です。
2つ目は、フルーツです。これも、日本だと皮がむいてあったり、切ってあったりしても大丈夫だけど、バーレーンは皮に包まれてないと危なくて食べれないコトです。
3つ目は、日本と世界のレベルが違うコトです。このバーレーンの大会にいろんな国(ドバイ・USAなど)(インドも)からいろんな人が参加してて、どんな相手か分からないまま試合をして、、、世界にはいろんな人がいて、日本だけでなく外国・世界でも勝っていかないと思ったコトです。
4つ目は、相手やいろんな人としゃべる時のコミニケーション・英語です。今回、いろんな子と友達になって、ダブルスもUSAの子と組んで話したりする時、英語でいろんな事を話していろんな事を一緒にしたいから、コミニケーションと英語はとても大切だと思いました。

P/S いろいろ、食べ物とかに気を配ったりするのは、大変だったけど、試合がたくさん出来て、ダブルスも外国の人と組めて、いろんな人と試合ができて、話すことができて楽しかったし、とても勉強になりました!
お父さんとお母さんに、行かせてくれてとても感謝してるでゴワス!((笑
Thank you!
木全コーチと、織田はんもお世話にになりました!m(__)mペコ?



強くなるためのヒント 織田千邑
今回の遠征は始めての海外遠征で、少し緊張していました。
私がこの遠征で感じた事は、「強くなるためのヒントは、意外と近くに転がっている。」という事です。
遠征では、たくさんの人と接し、たくさんの人のプレーを見る事ができました。
まず、「見る」事で、ヒントを拾いました。例えば、ウェンディの試合からは
・常に自分のペースをたもっている。・ミスしたり、エースをとられても、決してひきずらず、何事もなかったかのように次のポイントにのぞむ。を拾いました。
次に「やってみる」事です。試合ではいろいろな人とやりました。自分にとってものすごく強い選手、そうではない選手の違いが何となくつかめて、日本よりのびのびプレーをする事ができました。例えば、
・声を出しておこる選手、ラケットやボール等のテニスにかかせない道具に八当たりする選手は弱い。・常に、(チェンジコートやポイントの合間)足を動かし続ける選手、試合後の態度やマナーが良い人は強い選手 を拾いました。
他には「聞く」「しゃべる」事です。各国の選手だけでなくレフェリーや大会に出場している選手の親とも話す機会が多かったです。そこからは
・だれに対しても笑顔でいれる選手は強い・面倒くさがらずせっ極的におしゃべりをする選手、とてもたのしい選手は強い、を拾いました。
また、ホテルにいる時や、バスの移動の時など、プレーと関係のない所でもヒントは拾う事ができました。
また、今回の試合はジャッジ・コールやもめた時のことも勉強になりました。もめた時、私が1番苦労した事は、相手が何を言っているのか、理解できない事です。今回の試合では、コーチに通訳してもらったり、手ぶり身ぶりで訴えましたが、自分で英語でこうぎできたら、自分のペースもくずれないと思います。なので、日本での英語の授業等をもっと大切にしていきます。
その他、私が印像にのこっている事は、食べ物や飲み物、せんたく、ダブルスパートナーづくりです。このことは、とてもたいへんだったけど、やってのけれた事だから、次はもっとせっきょく的、意欲的にとり組みたいです。
日本では、今回の遠征で拾ったものをもとに、プレーはもちろん、人間のうつわも大きくしていきたいです。


もう1話だけつづく
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バーレーン遠征記8(1402)

2008-10-25 22:33:19 | ATFバーレーン2008
10月16日(木)(バーレーン8日目、本戦5日目)


これは何の幾何学模様かというと……

モスクのとなりの大きな建物の壁面の模様なんです。アラビアっぽいでしょ!

と、いうわけで

ついにバーレーン最後の日となりました。時間があっという間に過ぎました。ま、外国へ行くといつもそうなんですが。

いつもどおり7時に食事して、8時過ぎから練習開始。9時からりかとりょうたの最後の試合が開始です。


○りか 4-2, 4-0 JANAHI FATMA(UAE1位)
相手がミスジャッジをすると「ごめん、今の入ってました、だから今のポイントなしにしましょ」とか、とにかくわけのわからないトラブルが多く、りかはやりにくそうにしていたが、集中していいプレーで押し切って勝ち。りかは軌道の低い攻撃的フラットショットが決まりはじめるとものすごい。ミスが多い時にどう戦うか、テニスの幅を広げてください。しかし、2年前の山梨のキャンプのころからは全く考えられないほど逞しく成長し、とてもたのもしいです。


●りょうた 1-4, 5-4(3), 6-10 ALSAYYAH Alwaleed(KSAサウジアラビア1位)
とにかく、りょうたはフォアが入らない。スピンでゆっくりつないでいれば入るのだが、フラットで攻撃するとまったく入らない。1stはそんな調子でフラストレーションを押さえきれず、ラケットを投げたりしていたが、2ndセットからは我慢し、しつこさで勝負。
タイブレで取る。ファイナルスーパータイブレークは相手のうそジャッジも、プラスの方向に集中し、いい感じ?かと思うと、なぜか6-7からフォアの強打3本ミスで終了。あれだけ粘ってセカンド取ったのに、どうして??と言いたくなってしまった。プレッシャーがかかった時に、ボールが入らなくなる今の姿が、本当の今の自分の実力と受け止めて、さらに壊れない技術と心を作ってほしいと思います。

これでバーレーンでの試合はすべて終了。みんな、少し練習して、ホテルへ帰りました。帰りのバスが人数が多く、おまわりさんに捕まって罰金になりたくないドライバーのおっちゃんと、次のバスまでぜったい待てないおばちゃん(だれかのお母さん)の間でちょっとどなりあいがありました。おだパパはややびっくりしていました。



ホテルで食事を済ませたあと、荷物をすべてまとめてチェックアウト。ホテルのフロントで、空港までのシャトルバスをお願いすると、快くOK。しかも、空港へ行く前にハードロックカフェに少し寄ってもらえないか?とリクエストしたら、なんとそれもOK!
そして、シャトルバスに乗った時も、話が伝わっているか心配だったので、ドライバーに確認すると、ハードロックカフェへ行ってくれるという。良かった。

 ところが、バスはそのまま空港に到着。そこでドライバーとけんかになり、電話でホテルのフロントに電話して文句。しかもどうにもならないので諦めてそのまま空港で降りました。ま、いろいろあります。

 そのせいもあり、バーレーンの空港ではたっぷりお土産タイム、ドバイの乗り換えも時間があったのでたーーーっぷりお土産タイム。(りょうたは寝てました)


↑こんな魔法のランプみたいなお土産もたくさん売ってましたよぉ。

バーレーン→ドバイでてつのお父さんへのお土産のワインが没収される事件などもありましたが、まあ木全がそのぶんおごってあげる事で解決。あまり高いお酒じゃなくてよかったですな。そしてドバイであらためてレバノン産の白ワインを買いました。

 帰りのドバイ→大阪もエミレーツ航空の最新機種でゆったりしました。ワインを飲んだら久々に気持ちよくなりました。おだパパと席が離れてビールで乾杯できなかったのが残念。

 大阪で浜松組のてつ、ちさと、おだパパとお別れ、羽田へ。みんなねむ~~~い羽田到着でした。おみやげ話いっぱいしてからみんな寝たかなぁ?

↑関空にてみんなでさよならの前に1枚。



まだつづく。
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バーレーン遠征記7(1401)

2008-10-24 23:44:52 | ATFバーレーン2008
10月15日(水)(バーレーン7日目、本戦4日目)

↓おだパパから届いた写真です。パームツリーの葉の影ととんがったホテルのシルエット、なかなかいいですねー。とてもバスの中から撮ったとは思えません!

↓こちらもおだパパのマスターピース!みごとです。ドバイにある有名な5つ星ホテル「バージュ・アル・アラブ」はフェデラーとナダルがヘリポートで試合した有名な帆船の形のホテルですが、バーレーンにもこんなホテルがあったんです。


 早いものでバーレーン遠征も残すところわずか二日となりました。時間があっという間に過ぎていきます。今日は、朝食を終え、バスに乗り込んだところで、おそろしい事件が。
りょうたが「ゆうべバスに携帯を置き忘れてどうやらなくした様です」ガビーーーーン。きのうの紛失のショックからようやく立ち直りかけていたところに強烈なパーーーンチ。
ゆうべ乗っていたバスはすでに、1便前に、満席状態で会場へ出発しています。会場に着いていそいで探すも見つからず…第三の事件発生かと思ったところ、よく聞いてみると、バスのドライバーのおじちゃんが見つけ、確保していました。めでたしめでたし。

 ゆうべ遅かったので、今朝はユーシフさん(サウジアラビアから来ているレフェリー)が2ラウンド目にしてくれてます。いつもより30分ほどゆっくりの行動にして、そのかわりコートで打つアップはあきらめ、ランニング、ダイナミックストレッチなどでアップです。
○りょうた 5-3, 4-1 SINGH DUZBIONJIT (MAS)(りょうたのダブルスパートナー)
オールキープの4-3から相手の最後のサーブゲームをブレイクして5-3。結構タフな1stセットでした。そこをスマートに取ったあとは、流れに乗ってスムーズに行ったようです。


○かずき 4-0, 4-2 NGUYEN THOMAS(PHI)(はるみのダブルスパートナー)
初めの2ゲーム見て、かずきは小気味よく攻め、相手はミスが早いので4-0, 4-0くらいで勝ちそうと判断して他の試合へ移動しました。セカンドセットは1stよかったので(悪い意味で)ちょっと調子にのってしまったそうです。

↑ダブルスを組んだアメールくんと、コーチのファラさんと。

●はるみ 1-4, 4-0, 5-10 CHOPLA SUJIV(IND)
1stを落としたあと、ショットの感覚をつかんだのか、攻撃的なショットが入り続け4-0で取る。ところがスーパータイブレの4-2でチェンジコートしたとたんに…久しぶりですが…全くショットが入らなくなり、パニックになり、あれよあれよという間に2-8で負けてしまいました。パニックにならない平常心が必要です。

↑はるみのかっこいい写真は盗まれたカメラにたくさんあったのにぃーー!!

●りか 2-4, 0-4 SELBALAJOOTHEIVIYA(MAS)(第一シード)
最初からものすごいラリー。ふたりとも信じられないようなみごとなショットを決めまくる。素手での殴り合いのような試合だ。見応えのある、やりとりが続くが、りかは1stセットを落とすと、やや元気がなくなった。すると、相手のショットはさらにスピード、コース、深さを増し、手がつけられなくなった。


○ちさと 4-0, 5-3 JANAHI FATMA(UAE)(12歳、14歳のUAE1位、今年のアラビアンチャンピオンシップ12歳以下で3位だったそうだ)
いい立ち上がりで、ファーストを取るが、セカンドセットに入ると全くボールが入らなくなり、0-3に。しかし、そこからよくがんばり少しづつ調子をもどし、5ゲーム連取。攻めと守りのバランスがとてもよかった。

●てつ 4-1, 3-5, 3-10 QAED YUSUF(BRN)
1stはてつのペースで試合が進むが、セカンドの途中から相手が徹底して中ロブでつなぐ作戦をとってくると、てつはなかなかポイントが取れなくなり、心も乱れてくる。ラケットを落として足で蹴るなどの、ネガティブな行動も増え、ますますナーバスになる。相手はさらにこれにつけこんで、ロブ&ボレーカットなどを交えてくる。心が100%砕けてしまっているてつには、どうしようもない。いわゆる、試合中に「壊れて」しまった試合だった。


 てつとはるみには、自分のショットが入らなくなったぐらいの「小さな」事が理由で「戦わなくなる」のは、まだまだメンタルが弱い証拠であると話をした。ショットが入らないという事態に遭遇したら、もっとがんばって、入る(生きている)ショットだけを使って苦労してポイントを取るとかしないといけないわけで、それくらいの事で勝負を捨てたらいけません。次の最終試合は、このふたりで対戦となったが、同じ失敗をしないようにと告げた。

○はるみvs●てつ 4-2, 5-4(3)
ふたりともやはり調子はよくないが、それを真正面から受け止めて戦った様子。少なくとも、最後までしっかり戦う気持ちを持ちつづけた。そういう意味で価値のある試合となった。最後の2試合から、大切なことを感じ取ってほしいと思った。

●ちさと 4-5(6-8), 2-4 SELVARAJOO(MAS1シード)
ファーストセットは接戦で、なかなかの死闘の様相。タイブレの6-5でちさとのセットポイント、相手の高く深いスピンロブをライジングでいかずに下がって取る選択をしたが、うしろのフェンスがじゃまでミス。6-7相手のセットポイントではフォアハンドレシーブを攻撃的に打ちネット。大切な場面で少しちぐはぐでした。
セカンドセットに入り、1-2から2-2にした1ゲームはパーフェクトなプレーをし、すべてストロークエース、ボレーエース、ドライブボレーエースなどで取る、無敵モード突入!ここで相手は足をひきずり、ものすごく疲れた様子。チャンスっ!!と思ったら…なぜかちさとは、相手の様子に気づいていない。不安そうにプレーしていたら、相手が盛り返し、逆にちさとがものすごく疲れたモードに突入。とても不思議なことに2-4で負け。少なくとも、この試合、チャンスがあった!!もう少し微妙な勝負のあやを理解して、勝ち方を勉強すると、もっともっと強くなりますよ!ちさとのネットプレーは今大会選手中一番光っていました。


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バーレーン遠征記6(1400)

2008-10-24 00:13:49 | ATFバーレーン2008
10月14日(火)(バーレーン6日目、本戦3日目)


↑ホテルのすぐ近くにあるモスク(イスラム教のお寺?)です。イスラムのモスクはあちこちに見られましたが、形は必ず2本のタワーとその間に丸い屋根の建物。夜はライトアップされたタワーがとても綺麗です。


↑こちらはバスの中から。真っ白い風景の中、黒いヴェールをかぶった女性が歩いていてはっとして急いで撮りました。

早朝にホテルの部屋のドアの下から紙が一枚入っていました。今夜やるパーティーの案内です。ラクダや子馬、鷹も来ます。トラディショナルなアラビア風のパーティーだそうで、ハンナと呼ばれるペンで書くタトゥーのようなものや、バーベキュー、そして何と言ってもアラビア風の服を着て写真を撮ることができるらしく、とても楽しみです。

食事の時間になっても女子が降りてこないので部屋に電話。寝坊です。りかは9時に試合があるというのに7時に起きました。コーヒーを無理にカップ半分飲ませて、体を起こさせることにしました、効果あったかな??すごい表情で飲んでました。↓


午前の試合…9時スタート

○りか 4-1, 3-5, 10-8 Nilushi(SRI)
セカンドセット大切なところを取れずに3-5で取られるも、スーパータイブレークをふんばり10-8でものにする。柔軟なテニスができてきました。ゆるいボールや逃げ球も使って攻めるところは攻めていました。コーヒーのおかげで勝ったと言っていました。はは。

○りょうた 5-3, 4-1 カーク(PHI)
カークがたびたびあやしいジャッジをし、りょうたは切れぎみになるが、最後は落ち着いてきめました。

●かずき 1-4, 4-1, 8-10 ALSAYYAH ALWALEED(サウジアラビア1位)
かずきは2ゲーム目、3ゲーム目に迎えた最初の山場の長いデュースを落とし、完全に相手に流れを持っていかれる。1-4。セカンドセット奮起して元気にがんばり4-1。しかしセカンドの最後の方で相手の友達が、かずきのミスに大拍手するのに切れて、集中ゼロでスーパータイブレークはいっきに2-8までいく。そこから、心が治って8-8にするも、2本とられ終了。あの心がどこかへ行ってしまっていた10ポイントがもったいなかったね、あれがなければ勝っていたのにねー。

ホテルへ戻って昼食。ここでトラブル1発生。てつの携帯が行方不明に。会場に置き忘れたらしい。午後、一番に行って会場を探すが見つからない。そして、なんと、かばんに入れてあったつもりの木全のカメラがない!!?トラブル2発生。どうやら、記憶をたどると、午前中、かずきのトラブル(レフェリー呼んだり、水買ったり)の時に置いて、その時盗まれ、そのまま気づかずに帰ったのかもしれない。探すが携帯もカメラもない。大会関係者、およびおそうじのお兄さんたちにも全員に聞くが、見つからず。かなり落ち込んだ。フランスで財布やカメラや腕時計をなくした子たち、およびてつの気持ちが痛い程わかった。はぁ、ため息しか出ない。こんな時にかぎって、普段撮れないようなすばらしい写真もたくさん撮れていたのに!!!!!!!!!!!!はぁ。


ブーゲンビリアの花があちこちに咲いています。きっと乾燥に強いんでしょう。

午後の部16:00より。

○はるみ 4-1, 4-1ALMOSAWI KUALED(BRN)(バーレーン1位)
ノープレッシャーでできたようです。

○ちさと 4-1, 4-2 ALI HADEEL(BRN)
左右に振り、相手のボールが浅くなったら果敢にネットに出ていき、ネットプレーをかなり決めていました。そして、大きな声を出して、気合いが抜群でした。快勝。

○てつ 4-0, 4-1 ABDULAAL MOHAMD(BRN)
てつの相手はフォアはいいボールを打てるものの、バックが全くダメで、てつがフォア→バックと振るとおしまいになるので、2ゲームだけ見て引き返してきました。

●ちさとニルシー組 3-6, 2-6 第一シード(MAS,IND)
最初、ニルシーがうしろでちさとが前の陣形で(相手はふたりうしろ平行陣)、ちさとのポーチが決まりまくったので、これは…と思ったのだが、なかなかふたりの歯車が噛み合ない。ちさとがサーブおよびレシーブの時には、こちらもふたりうしろの陣形からスタートして、ラリーしているうちにちさとが前へ出ようとするが、前へ行く前にニルシーがミスってしまったり。相手はストローク得意のシングルスプレーヤーが、ふたりうしろでがんがん打つだけなのだが、ダブルスの妙を発揮できず敗退。

●りかチャンドラー組 0-6, 3-6 (BRN,PHI組)
相手のフィリピンの子は昨日ちさとを敗ったストローク自由自在の子。ペアのバーレーンの子は今日ちさとがやっつけた子。ストローク力の差は歴然としている上に、相手はこれもまたふたりうしろ平行陣。そこで、バーレーンにボールを集め、フィリピンに全くさわらせない作戦。なかなか作戦はよかったのだが、ポイントが取れない。セカンドで少しりかの連続ボレーエースで波に乗りかけたが、敗退。

●はるみトーマス組 2-6, 2-6 第一シード(MAS,MAS)
相手はきのうアメールくんとかずきのペアを敗った相手。パワーの差が圧倒的だったが、やるべきことをしっかりやって、まずまずの内容。負けるのはしかたないとして、前向きに戦えた。アジアトップの実力を肌で感じることができたと思います。

●りょうたDUZ組 0-6, 2-6 (THA,VIE)タイの190センチちかく身長のあるペアと。
ボールのスピード、テクニックなど、実力差はかなりあったが、チャレンジャーとしてがんばった。のびのびプレーがとてもよかった。

●てつカーク組 2-6, 7-6(2), 10-8(IND,MAS組)
あっさりやられるかと思いきや、セカンドがんばります。接戦をタイブレークで制し、ファイナルセットへ。とても変化を好むダブルスですねぇ。ファイナルスーパータイブレークは、日本組に大応援団が付き、相手をナーバスにさせましたが。それを相手は気にせず行いました。

この試合が終わったのが22時45分くらい。
なんと、とってもショックなことに、パーティー会場へ行くと、ラクダとポニーとファルコンは帰り、食べ物も終了、楽しみにワクワクしていたアラビアの衣装を着るのはどこ??という感じでした。もう今日はふんだりけったりでした。

子供たちは、何人かはラクダに乗れたり、りかなどはチャンドラーとHanaを描いてもらえたそうで、よかった。





ホテルの食堂もやってないので、バスのドライバーにハンバーガーショップに寄ってもらい人数分テイクアウト。ホテルの部屋に着いたのは12時でした。会場を出る前に
レフェリーに明日の試合朝9時から入れないでほしいとリクエストしたので、明日はほんの少し遅くまで寝ます。7時起きです。

毎日、日が沈むと間もなく、こんな幻想的な月が登って来ます。塔はテレビ局の鉄塔です。素敵でしょ。脳みそに焼き付く風景です。

ガソリンスタンドに寄った時に聞いたのですが、こちらはガソリンの値段は1リットル30円くらいだそうです。さすが産油国!!!日本の5分の1くらい。会場で買うペットボトルの水、缶ジュースも30円くらいですが、こちらは150mlくらいですから、ガソリンは水やジュースの8分の1くらいですかね。
↓バーレーンのガソリンスタンド。
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バーレーン遠征記5(1399)

2008-10-23 00:12:43 | ATFバーレーン2008
10月13日(月)(バーレーン5日目、本戦2日目)


どうしてアラビアの夕陽は綺麗なんでしょう?いや夕陽ばかりじゃなく、日が沈むころに現れる月もとても幻想的なんです。砂漠のような細かい白い砂が、空気中にただよっていて、ものすごい薄い磨りガラスを通して太陽や月を見るような効果になっているのかなぁ?


↑朝、ホテルのレストランのカウンターで氷を下さいと言ったりょうたのもとに、10人分くらいの氷。きっと、毎朝、たくさんの子供がもらいにきてめんどくさかったのかもしれません。りょうたからみんなに分配。

 さて会場。

 毎日、雨など降りません、お天気ばかりです(はじめ、おりたたみ傘をラケットバッグに入れていた自分があほらしい)。でも今日は特別暑く、日なたでベンチに座って試合を見ている時、足から水が滝のように滴り落ちました。今年の埼玉インターハイを思い出しました。

朝9時からは女子の本戦2回戦。

●りか 2-6, 2-6 TALIH GRACE(LIB)6シード、ATFランク27位
りかの相手は大きな体を持ち、パワーがすごい。ストロークも安定して強打が入ってくる。りかは1-1で迎えた最初のデュースを1回で取り2-1、ところが第4、第5ゲーム、15-40からどちらもデュースに追いつくが、ともに落とし、最初の山場を相手に取られてしまう。すると、予想どおり相手が安心して勢いづきいっきに2-6。セカンドも大切な場面になるとサーブが入らなくなり2-6。デュース獲得率50%。りかは振られた時にカウンターを打つのを好むが、逃げ球で五分にもどすショットを相手が嫌うようだったら、もっと使ったほうがいい…と、コーチは思ったよ。そういう相手もいるからねー。今日の相手はテンポの速いラリーを好んでいたように思うよ。いろんなスピードを使って変化をつける事も学んでください!!

●ちさと 3-6, 3-6 NGYUEN TAMITHA(PHI)5シード、ATFランク23位、フィリピン1位
ちさとの相手は打ってきたりつないできたり、いろいろやってくる。基本的にミスは少ない。ちさとは、相手が攻撃してくると、しぶとくロブで粘り、相手のミスをさそう。少しづつ少しづつ自分のゲームに引っぱりこんでいいねーー…と思っていたら…おや?!ミスが多くなってきた。せっかく粘りで相手がいやそうにしていたのに、すべてひっぱたきミスを連発しはじめた。試合の様相は、打った方が失点する。でもなぜかちさとは、ずっと打って打って打って打ちまくる…ポイントはどんどん相手へ。観察力と、テニスの柔軟性が足りない試合でした。

試合後にふたりにした例え話。知らない国へ来てホテルに着いたら、ドアがありました。押しても開きません、さてどうする?→引いてみる→それでも開きません、どうする?→横にスライドさせてみる…と試行錯誤するのが普通。今日のふたりの試合は、押して開かなかった時に、その後2~3時間もっと強く押し続けたような試合だったよ。

その後男子の本戦2回戦

●はるみ 4-6, 2-6 SYED NAGUB Syed Agil(MAS)第二シード、ATFランク2位
はるみの相手ははじめ適当にプレーし、これがアジアランク2位??ほんと???という感じでしたが、1st後半からまじめにやり、強さ発揮。はるみは、はじめから名前まけしたのか、相手のオーラで押され、エースをアウトにされても「今のぜったい入ってます!!」と抗議できない。静かに泣き寝入りするのみ。
この試合、対戦相手がアジア2位だの、第二シードだのといった、付属的情報なしで戦っていたらたぶんはるみは、少なくとも1stセットは取っていたように思います。←りょうたも同感。メンタルの弱さを久しぶりに出してしまいました。残念。バックの高い打点全く入らず…自信なさそうにプレーしてたら、そりゃ入んないよーー。

●てつ 0-6, 1-6 AMER NAOW(SYR)第一シード、アジアランク1位
相手のアメールくんは、そつないプレー、無理しない、ミスしそうな感じ全くなし。柔らかいボールで配球するが、てつは走らされまくり、全く返せない。つまり、蜂谷翔希とはるみりょうたが練習している時のように、本来の3割くらいのテニスでなぶり殺しにするテニス。てつは、相手に本気を出させることもできず、あっさり敗退。でも実際に戦ってみて、それを肌で感じ「アメールくんの本気のテニスが見たい」と、言っていました。いい経験をしました!


↑こちらも見慣れない風景、コートが埃っぽく白くなるため、水でおそうじです。


夕方の部はダブルスからスタート。いっきに入ったためあまり詳しく見れませんでした。

○ちさとFERNANDO Nilushi(SRI)(スリランカ1位)組 6-4, 6-4 ALLA Mrinalini(USA)GUNUGANTI Urmila(IND)組
ちさと組、いつもどおりいいダブルスしてました。相手より1枚上手。

○りかBEACHY Chandler(USA)組 7-5, 2-6, 10-1KAUR Delizauernne(MAS)DALAL Sayesha(IND)組
りかはよくチャンドラーをひっぱって、いいコミュニケーションでナイスダブルスでした。ちょっと相手が不思議ちゃんで、ややとまどいました。

○りょうたSINGH Duzbionjit(MAS)組 6-1, 6-4 ALSAYYAH Alualead(KSA)ALSHAIKH Majed(KSA)組
ペアがしっかりストロークしてくれるので、前で動きやすかったそうです。

○はるみNGUYEN Thomas(PHI)組 DEF勝ち
待てども待てども、相手来ず。待ちながら、たっぷり練習しました。

○てつ、カーク組 6-3, 6-1 ALOMRAN Boder(KSA)ALRAJEH Abdollatif(KSA)組
このペアのダブルスは、カークの変幻自在なプレーのため、とても面白い。型にはまってなくて、てつは貴重な体験をしています。ペアとボールの奪い合いもありました!はは。

●かずきNAOW Amer(SYR)(シングルス1シード、アジアランク1位) 2-6, 6-4, 4-6 MERZUKI Mohd Assric(MAS)(3シード、アジアランク4位)NAGUIB Syed Agil(MAS)(2シード、アジアランク2位)組
かずきのペアは1位と170位を足し算して171位、相手は2たす4で6位。相手はダブルス第一シード。試合前にカメラマンが来て、1、2、4,170位の4人のショットを撮影。さてどうなるか?と見ていると…かずきのプレーがすごい。他の3人がすごいのははじめからわかっているが、かずきは3人と全く遜色ないプレーを披露。かずきのレシーブがショートクロスに矢のように突き刺さりエースになる場面たびたび。サーブキープも多い。パスが浮かない。しまいには相手の一人が切れはじめ、セカンドセットを取り返す。サードセットは本当は10ポイントのスーパータイブレークなのだが、かずきの経験のために敢えて知らせず。最後までグレイトなプレーをし続けました。本当にグレートマッチでした。かずきに「お父さんお母さんに見せたかったね」(それぐらい価値が高い試合でしたから)と言うと、「いや、親が来てたら、プレーが違ってたと思うからいいです!」おだパパが少しビデオで撮りましたから、お楽しみに。
1回戦で当たってしまい残念ですが、アメールかずき組が下半分に入っていれば、確実にこの2ペアが決勝を戦っていたと思います。→本気で言ってます。

男子コンソレ1R(16~32位決定戦)

○りょうた 4-0, 4-0 ALSHAIKH Majed(KSA)
めがねの子。きのうの試合を見て、しつこく左右に振り回して来ていやだなぁ、と過剰反応していたので、昨日の試合はレベルがそれほど高くない同士でやっていたから、しつこく見えただけで、心配ないと話した…やはり差ははげしかった、あぶなげなく勝ち。本当の意味で選手の真の実力を見抜けるようになってほしいです。

○かずき 4-1, 4-1 AL BALUSHI Abdullah(OMA)予選で当たって勝った子です。
試合中、トラブル発生、名付けて「レット事件」。かずきが放ったファーストサーブはネットに触れて相手側のコートへ落ちる。その時、かずきは「もう一回ファーストサーブだよね」と確認し、「イエス」の返事をもらったにもかかわらず、次のサーブ(かずきはファーストサーブのつもりで打った)がフォルトした瞬間相手は「ダブルフォルト!!」
これにはかずきも怒り、レフェリーを呼んで、猛抗議。しかし受け入れてもらえず、ダブルフォルトの裁定は変わらず。でも、こういう時にかずきのすばらしいのは、「よし、じゃあダブルフォルトでいいですよ!」ときっぱり言い(ふてくされて言っているのではない)、怒りをすべて自分の次の最高のプレーにプラス方向で置き換えて、ポイントを取るところ。
 実はきのうも同じような場面を見ました。入るはずのない試合を、突然、入れと言われた時も、「よしわかった、やりたくないけどやってやる。そのかわり絶対勝つ!!!!」ときっぱり。そのあと私が猛抗議して、やらなくていい状態に持っていきましたが。

とても切り替えが速く、いじける事なくプラス方向の考えで逆境に立ち向かえる、とてもすばらしいメンタリティーです。←ちょっと誉め過ぎたかな?

夜は、なんとチャンドラーのお父さんが、子供たちをスーパーに買い物に連れて行ってくれました。とっても感謝です。
子供たちは、ホテルと会場を往復するだけの生活だったので、スーパーでお菓子やジュースを買えるのは最高にうれしかったようです。でも私としては、スーパーで買い物をするイスラム教の女性や↓

男性などがめずらしく、ついに

↓こんな写真をお願いして撮らせてもらっちゃいました。

↓なんか、このスーパーの名前、あぶない映像をたくさん流すテレビ局と似たような…??
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バーレーン遠征記4(1398)

2008-10-22 00:01:51 | ATFバーレーン2008
10月12日(日)(バーレーン4日目、本戦初日)

予選での日本人の活躍はバーレーンを湧かせたようです。新聞にのりました。アラビックの新聞4社、アルファベットの新聞2社がありますが、数社が載せています。


↑左かずき、まん中カーク、右てつ

↑左はるみ、右てつ、アラビア文字なので、なんて書いてあるのか全くわかりません!

いつも、翌日のオーダーオブプレーができるのは、夜遅くなるので、夜中にホテルの部屋のドアの下から紙が入って、早朝起きて確認して、その日の行動を決めます。今朝も6時前に起き、9時からりか、ちさとの試合だったので、6時に部屋へ電話して起こしました。(ちょうど目覚ましで起きたところで、ちょっといらっとされたかもしれません)

男子は16時以降、かずきはNB21時。なんとまあ長い一日…と思っていました。

 7時に朝食のあと、女子だけホテルでランニングなどをさせ、バスで会場へ。一番にコートを取り30分練習して、自分のコートの日陰側に荷物を置いて、さあ本部へ。すると、様子がおかしいのです。なんと、シード選手で急に来れない選手が出たためリドローです。(ドローを作り直すこと)急遽、対戦相手が変わり、違う相手と試合開始です。
まあ、いろいろハプニングが起こります。

↑リドローを楽しむりか、いい表情!

○りか 6-1, 6-0 NUNES Aishwarya(IND)
相手の最初のサーブゲームは4つダブってゲーム。相手はあまりうまくない。りかはとてもいい集中を見せ、あぶなげない試合。りかは少しセカンドサーブの入りが悪かった。サイドに振られた時のストロークがバックアウトするのは、体がボールに対して半歩追いついていないからです…と言っておきました。


○ちさと 6-2, 6-0 DALAL Sayesha(IND)
ちさとは「カモン!」「こいっ!」などの声で自分を奮い立たせ、とてもいい気合い。相手切れぐせのある子らしく、しまいには地面にたたきつけたラケットがバウンドしてフェンスより高くジャンプしたり、転がってきた空のペットボトルに当たったりしていた。低い打点からの強打は見ていて安心だが、高い打点が少しあぶなっかしい。


 女の子の試合の1セット目が終わったころ、男子に「ちょっときてください」と呼ばれる。今日の昼締め切りのダブルスサインインにともなう、ペアさがしの事だったのだが…本部へ行くとなにやら不穏な動き。…そうです、男子もリドローです。突然、2ラウンド目にりょうたとかずきが入れられた。りょうたはNB16:00、かずきはNB21:00だったにもかかわらず!(しかも、かずきは体力の事を考えて、朝練習してない!)やれやれ、いつ不測の事態が起こるか全くわかりません。でも、海外遠征なんていつもそうですけど。

●かずき 4-6, 2-6 MERZUKI Mohd Assri(MAS)4シード、アジア4位
かずきの相手は試合後にわかったのだが、4シードでアジアランキング4位。体が鍛えられた筋肉のついた、パワーヒッター。とてもショットのスピード、威力が違いすぎて全くだめかと思いきや、かずきがんばる。ファーストセットは4-4まで食らいついていったが、そこで相手はスパート。そこからは、実力の差がはっきり出た。しかしかずきは最後までしっかりファイトしていたところが本当にすばらしかった!!先につながる試合をしたね!

↑なぜかこのメルズキくん、みんなは「まつざき」と呼んでいました。

●りょうた 6-4, 4-6, 2-6 LAKHOTIA Raghav(IND)8シード、アジア25位
りょうたの相手は強い!ストロークハードヒットし続けてずっと入ってくるし、足は早いしボールのコースも厳しい。この相手に対し、りょうたはそれを上回る最高のプレーを展開する。りょうたの髪の毛が金色に逆立ってスーパーサイア人になっていた。(わからない人ごめんなさい)…が、途中からスタミナ切れ。ガス欠を起こし、セカンドセット終盤からはメロメロ。相手は最初から最後までずっと、最高のパフォーマンスを出し続ける…すばらしいプレーだった。11時からはじまった試合は、炎天下の中2時間40分の激闘だった。

↑お砂糖は紅茶には5個も入れないように!

ホテルに戻り、遅い昼食。

その後16時10分のバス(15時半に来るはずが40分の遅刻!!!)で会場へ。はるみの試合は16時スタートの試合の控え、てつの試合はさらにその控えのセンターコート。

○はるみ 6-1, 6-1 QAED Omar(BRN)ワイルドカードで入ったバーレーン11位、11歳
相手はそれほどレベルが高くない。はるみのサーブがよっぽど速く感じられるのか、レシーブの時、ベースラインの3mくらいうしろに構えていた。あぶなげない勝ち。本人的にはフォアの高い打点が今一歩だったらしい。

↑はるみがたくましくなったなと感じるのは、鼻血が出て鼻にティッシュつめて普通に練習している時です。はは。

○てつ 6-4, 6-2 ABDULNABI Ayman(BRN)バーレーン4位、14歳
てつの相手は予選の時にダブルス練習をいっしょにしてもらったバーレーンのアイマン。トップスピンのムーンボールはややかすれていて浅いが、バウンドが高いため、ベースラインか、その後方から打たされる。そして足がものすごく速い。てつは、持ち前の粘り強く攻撃的なストロークと俊敏な動きでファーストセットの接戦をものにすると、あとはアイマンの心が崩れ簡単なゲームとなった。相手のストロークをライジングで攻撃できれば、全く簡単に倒せる相手だが、ライジングなしだととても大変な相手だ。前の試合よりはてつはライジングを使っていたのは○。でも…この後、アイマンをライジングで簡単に料理する選手が出てきたら、その試合をてつに見せたいと思った。

てつはバーレーンのヒーローになりました。
バーレーンのコーチたちはてつのすばらしいプレーと足の速さに驚嘆し、みなてつのプレーを賞賛しました。



私に対しては、「日本ではどういうトレーニングをしてあんなフットワークを作り出すんだ、コーチ??明日ミーティングで我々に指導法を伝授してくれ」などと言ってくる始末です。浜松の坂本コーチ、出張でバーレーンでのクイックネストレーニング講習会お願いしまぁーーーす。

バーレーンのコーチと話していて感じましたが、こちらではSAQトレーニングなどの知識はあまり知れ渡っていないようです。まさか、コーディネーショントレーニングもでしょうか???

 てつの試合中、突然、かずきの名前が呼ばれ、すぐ試合に入るように言われる!またまたトラブル。コンソレを今日やるなどとは一言も聞いていません。体も心もかずきは準備できていない。そこで猛烈に抗議して(やや切れているように演技しました)、NB21時だったのを朝突然試合させられて、朝の練習もしないまま試合に入ったことなども持ち出して、すごい剣幕で話をしたところ、「じゃ、しょうがないから明日にする」ということになりました。ふぅ。(対戦相手はやりたかったらしく、すごく怒っていました)。

いつもより遅いホテル帰りとなりました。選手たちは1時間でシャワー、ストレッチ、明日の準備などを終わらせなければいけません。11時就寝。

そうそう、ダブルスは全員外国人と無事ペアを組めました。ラッキーなことにかずきはバーレーン4位のアイマンに期限ぎりぎりの12時にふられて、しかたなく組んだ子が、なんと第一シードのアジアランキング1位のアメールくん!!わお、ラッキー。そして実はダブルス初戦がすごいことにっ!!!


↑これは子供たちが「ハンター」と呼んでいた人物。手がまたすごいんです。↓
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バーレーン遠征記3(1397)

2008-10-20 22:45:57 | ATFバーレーン2008
10月11日(土)(バーレーン3日目、予選二日目)


↑ホテルの窓からの風景。難破船とそのむこうの近代建築のアンバランスがとても絶妙です。

 今日もいつもと同じ朝7時に朝食、8時のシャトルで会場へ。会場はいつもよりほんの少し、風がそよそよと吹いていて暑さを忘れさせてくれます。ま、選手はこのくらいの風邪じゃ暑さ忘れたりはなくて、そう思うのは観客だけでしょうけど。さあ、今日は予選決勝。全員本戦入りを目指してファイトです。



↑シャトルバスからの風景です。バーレーンの町並みはこんな雰囲気。

さて試合。

○てつ 6-1, 6-0 Bader ALOMRAN(KSA)
ひととおり何でもできるプレーヤー、でもスピード、パワー、切れはそれほどない。てつは初戦よりかなりうまい相手だが、全く臆することなく、いいプレー。あぶなげなく快勝。足は少し痛かったそうだ。

○りょうた 6-1, 6-1 Venkat CHINNAM(IND)
相手はそれほどでもない、セカンドサーブものろい。豪快なテニスでファーストアップ。ここで相手がメディカルタイムアウトを使う。その後も足がいたそうにしている。セカンドから相手がうそジャッジを多く使うようになり、そのたびにりょうたはレフェリーを呼び抗議。いい経験をさせてもらっている。


バーレーンの選手の弟。かわいかったなぁ。

○かずき 6-2, 6-1 Abdullatif ALRAJEH(KSA)
相手はなかなかうまいが、かずきはそれ以上にいいプレーをする。途中、レフェリーを呼び「ミスしたあとのボールの渡し方などの態度がひどすぎて失礼だ」と抗議。その後、相手のミスジャッジ多発で、レフェリーをたびたび呼び、最終的にはコートにひとりついてもらった。臆さず抗議する点がりょうたと同じく、すばらしい。

うしろはテレビの撮影です。

●はるみ 3-6, 6-4, 9-11 Kirksteen REBOYAS(PHI)
はるみの相手は仲良しになっているカーク。予選で当たるにはきびしい相手だ。ファーストセット、カークはすべてパワープレーで押して来て、はるみはほとんど返せない状態。しかし、セカンドセットに入ると、カークは明らかにスタミナ切れ、はるみにチャンスが訪れる。セットオールとし、カークも力をふりしぼってくる。スーパータイブレークの9-8、はるみのマッチポイント、カークが震えて打ったゆるいサーブを、ゆるく浅いレシーブを打って震えながらリターンダッシュ、パスを抜かれる…9-9。カーク、フォアクロスエース…9-10。はるみアプローチ、カーク思い切ったパス、はるみボレーミスで9-11。
マッチポイントで、ネットに出たことはまあ、心が完全に引いている状態ではないのだが、ゆるいボールで出ている分、少し心が震えているといえる。もっと思い切って、一度しかないかもしれないマッチポイントでリスクを犯しても、身も心も攻撃したい。

 ひとりだけ負け、落ち込むはるみに、ラッキールーザーのチャンスがかなりあるよ!と励ましました。実は4試合同時進行で、他の3人が勝ちそうだったので、はるみがもし負けた場合のラッキールーザーの順位を調べてみると、はるみはATFランクで4人の中では2位。ラッキールーザーの枠が朝の時点で2本あったので、こりゃ大丈夫だなと木全の心の中では思っていたのでした。

 バスでホテルへもどり食事、また2時半のバスで会場へ。今日は本戦のサインインなので、本戦選手がぞくぞく登場。日本チームは夕方5時から練習コートを予約してあったのでのんびりしていました。するとタイからきた背の高い男の子が、練習相手が見つからなかったのかおとうさんと打ち始めました(おとうさんうまくない)。そこで、かずきとりょうたが「オレ打つ」と言って、おとうさんに近付いていき、りょうたがこう言いました。

R:「Can you practice with me?」(あなたと練習したいのですが)
おとうさん:「オレと????」というような顔をして笑っていました。
この場合は「Can I practice with him?」とか「Can he practice with me?」の方がよかったですね。

このあとりょうたとタイの子で練習マッチ。
●りょうた 0-4 TRONGCHAROENCHAIKU Wishaya(THA)
タイ14歳以下22位、13歳以下1位。身長180センチ近く。ボールの威力がすごく、スイートスポットで当たらないと手がとても痛む。サーブはほとんど返せなかったが、最後のほうで少し真ん中に当たるようになってきて終わった。

このあと本戦でアジア1位で第一シードのアメールくんとこのタイのウィシャヤくんが事実上の決勝戦を行うとは、この時点ではまだわかっていません。

 夕方、練習&本戦サインイン。みなダブルスパートナーを探しました。(今回、日本人どうしでペアは組まない、必ず外国人ペアを自分で見つけること!の課題が出ていましたから。)りかが一番最初にアメリカ人のとってもかわいらしい子(チャンドラーちゃん、サウジアラビア在住)をパートナーにゲットしてご機嫌に。ちさともスリランカの子をゲット。てつはカークが組んでくれることに。かずきはバーレーンのアイマンにお願いするが、返事は明日まで待ってくれとのこと。りょうた、はるみはまだです。(はるみはこの時点では本戦入りが決まってないので誘えない)



 夜7時から、ドローミーティングに全員参加、ドローの抽選をみなで手伝いました。この時、はるみの本戦入りが正式に発表になり、はるみのほっとした顔とピースサインが見られました。その後、男子は少し練習、女子のドロー作りが終わった後、8時のシャトルでホテルへ戻りました。


ドローミーティングへの参加もみんなにとっては、とてもいい経験です。

 全員、晴れて本戦で戦えることになって今日は本当にほっとしました。誰かがもし予選負けで、その他の子が本戦で、それを毎日見るのはけっこう気が重いものがあります。それに、これから先、ITFで戦うようになれば、そこでは当然そういう洗礼をまず受ける事になります。「明日からはみな、ノープレッシャーで挑戦者の気持ちで戦えるね」と、あえて命令口調ではなくみんなにお話しました。(命令口調で言ったら、それがプレッシャーになり、変なことになりますからね)

 さ、明日から本戦です。りょうたはタイの子と初戦になりましたぁ。ちさとはウエンディと。スコアボードがなく同時にたくさん入るときびしいですーー(泣)。

本日の名言。
Rた:ハードヒットするタイの子に「ガットどれくらい(何日くらい)で切れる??」と質問したかったらしい…しかしRたの口から出たのは「Don't use string」(ガットを張った状態でラケットを使うな)…わはははは。


テレビ撮影の後ろを2度も通ってテレビに映ろうとするりょうた!ははは。
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バーレーン遠征記2(1396)

2008-10-19 23:33:04 | ATFバーレーン2008
10月10日(金)(バーレーン二日目、予選初日)


 バーレーンは朝からとてもまぶしい日差しです。でも室内はクーラーをかけなくてもひんやりして涼しいのは、湿気がまったくないからでしょうか?

 7時に1階に集合で朝ごはん。朝のメニューは子供たちにはおいしかったようです。

↑ホテルのレストランの天井です。

8時のシャトルバスに乗り、会場へ。バスを降りた瞬間から選手たちの練習コート奪い合戦はすさまじいものがあります。日本チームは一番にバスに乗り、出口のそばに陣取ったため、全員すばやくコートに入り練習できました。てつは昨日の練習でガットを二本切り、生き残りラケット2本になっていたので、朝一でストリングサービスに2本出しました。本日、てつは9時から試合、残りの男子3人は午後4時からです。(てつ、かずきは1Rあり、はるみ、りょうたは1RはBYEで2Rからです)試合は3セットマッチ、デュースあり、ファイナルスーパータイブレーク方式で行われます。


↑かずき愛用のこぶ茶たち。

↑子供たち、みんないい表情です。


予選1R
○てつ 6-2,6-1 AL BALUSHI Omran(OMA)
てつは立ち上がりがだいぶ硬く、イージーなミスを連発。相手はサーブもストロークもうまくない。アウトボールさわってミスだとか、のろのろ引力セカンドサーブなどを見たら、安心してリラックスしてプレーできそうなものだが、なかなか自分に自信を持てない。1st0-2から3-2にしたくらいから、ようやく硬さがとれ、ミスが減り、いいストロークが増えてくる。6-2。セカンドは最初から5ポイント連続フォアアウトで、おやっ?と思ったが、持ち直して6-1。
てつも相手もカウントコールが小さく、全く聞こえなかった。聞こえなくても確認するでもなく、静かな試合となった。カウントを確認しながらいかないと、トラブルが起こった時に困るのと、何と言っても、声が小さいとプレーも思い切りがなくなります。大きな声でカウントコールすると同時に、相手が全くコールしないようなら自分がレシーブの時にも自分がコールするくらいにしないといけませんっ!!
あと、朝からものすごい日差しで、ベンチも日陰なしなのに、ホテルに帽子を忘れて、帽子かぶらずプレーしたのは×。常にかばんに入れておこうね。

 昼近くはあまりに暑いため、1stラウンドは9時から、2ndラウンドは16時からというオーダーです。9時スタートの試合が終わったあと、コートはがらがらに空いているのに、練習コートは14時からと決まっているため使えません。でも日本チームは男子も女子も裏技を使いました。男子…バーレーンのトップジュニア、アイマンくんをさそいセンターコートで練習。バーレーンテニス協会の大会役員たちは何も言ってきませんでした。
女子…センターコートのスタンドで陰になってかくれている1番コートで、注意されるまで打つ…と、いう作戦。注意されたら終わりにするつもりで開始しましたが、結局、ずっと注意されず、練習していました。

 11時45分のバスでホテルへ。12時半にお昼を食べ、2時半の会場行きのシャトルが出るまではリラックスタイムとしました。男子は16時から試合なので、昼寝禁止にしたらトランプしてました。女子は試合がないので、別に昼寝もOKとしましたが、お昼寝中かな?りかが昼ごはん少ししか食べず、眠そうにしていたのがちょっと心配です。2時半ホテル初のシャトルで会場へ。試合前にみな少し練習。女の子たちはカナダ国籍で上海在住のウエンディと仲良くなり、いっしょに練習しました。

予選1R
○かずき 6-1,6-2 BAHASKAR Anudeep Bodd(IND)
相手はフォアかなり得意、バックかなり苦手。フォアでずっと打たせ続けるとかなりやっかいな相手だが、かずきは、フォアの攻撃を粘り強くかわし、バックへ持っていけるところまで我慢、そしてバックへ送ってミスさせるという作戦を完璧に行い、落ち着いて勝利。ポイントを取った時の声の出し方もいい感じでした。



予選2R
○はるみ 6-2, 6-1 HANSEN Jacob(USA)
サウジアラビア在住アメリカ人の11歳。体はかなり小さいのだが、すばしこく動き、しつこくいやな所に返してくる、うまい!!しかし、はるみはすばらしい安定したバックと、ややミスが多かったがダイナミックなフォアで快勝。あとで「バックは感覚つかんでたでしょ!」と聞いたら、なんと、バックはいまいちでフォアは完璧だったそうです。見ている方とやっている方のフィーリングは違うものですね。この試合、はるみのメンタルは完璧!そして、見ていてとてもおもしろい試合で、たぶん本日のベストマッチだったと思います。


予選2R
○てつ 6-2, 6-1 ALQASEM Sulaiman(KSA)
予選第一シードのサウスポー。見たところ、そんなにうまそうではない。てつはさっきの試合とは別人のように、集中して自信あふれるプレーをし、あぶなげなく勝利。相手のかすれたトップスピンが浅く高くはずむ時に、後ろにいたまま打点を落として打つのが×。前へ入り込んで、ライジングぎみに打つ練習をしていこうね。


予選2R
○かずき 6-3, 6-2 AL BALUSHI Abdullah(OMA)
かずきの相手はオマーン1位の14歳。かなりうまかった。しかし、かずきは冷静にいいストロークで相手を振り、ポイントを重ねていく。途中、3面同時進行(日本人が)になり、ゲームカウントがわからなくなり(スコアボードがないのです)、ミスした時の嘆きが出て、ちょっと気になったが、その1ポイントだけでおさまり、ガッツポーズや声をうまく使いいいペースで試合ができて快勝。

○りょうた 6-1, 6-0 XIAO Alex(USA)
りょうたの相手は、やや太り気味で挙動不審な子。緊張したのか、ミスの連発でいきなりゲームを落とすが、少しづつ実力の差を出し快勝。全体的にプレーはダイナミックだが、イージーなミスが多かった。自分より実力が、上の相手、同等の相手、下の相手と戦う時にどういうやり方をするのがいいのか、もっと学んでいく余地ありです。たくさん学んで帰りましょう。

 と、いうわけで本日全員生き残り。明日9時からの予選決勝に全員駒を進めました。
去年のチャンピオンシップで日本人の舘りょうとくん(インド在住)が優勝したこともあり、てつをはじめ日本人が中東各国の国内ランキングの高い選手を敗って勝ち進んでいることがこちらではすごいらしく、新聞記者にインタビューを受けました、はははは。新聞に載るかもしれません。今年もまた日本人が優勝か?とバーレーンの人たちは密かに思っているのかもしれません…がんばらなくちゃぁねーーみんな。

 少し練習し19時45分のシャトルでホテルへ、そのあと食事。



今日も夕陽が綺麗でした。女の子ふたりも毎日積極的に練習していますが、ちょっとオーバーペースぎみなので、明日は少し少なめの練習とします。女子の本戦選手たちもぞくぞく登場してきました。インドの子たちはみな背が高く、レベルの高いプレーをしています。
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バーレーン遠征記1(1395)

2008-10-19 00:37:21 | ATFバーレーン2008
バーレーンから帰ってきて、土曜日は朝8:30から晩9:30までジュニアのレッスン。なんか、今日は時間の進むスピードがとても速く感じました、何故だろう?まだ体内時計のスピードがバーレーン時間???

今日からしばらく、バーレーンの日記を公開します。向こうからは、ネット環境が悪く、携帯電話で試合結果だけでしたからね。さて、それでは始めます~。

バーレーン遠征記

10月9日(木)(バーレーン初日)
関西空港から乗ったエミレーツ航空ドバイ行きは、席がとても広く、エコノミーなのに寝る時は足がまっすぐ伸ばせます。ぬいぐるみのプレゼントはたくさんもらうし、席の前のモニターは見た事のない大きさだし、天井には星☆☆☆。さすが世界で最もゴージャスな飛行機でした。






 夜中の5時ころにドバイに到着、2年前の新婚旅行を思い出しました。ドバイの空港はとても広く、綺麗で、外は見渡すかぎりエミレーツ航空の飛行機がはるかかなたまで並んでいます。もちろん、時計はすべてローレックス。
初海外遠征のちさととりょうたは、初めてのお使いゲームは軽々とこなし(ちさとにはクロワッサンを、りょうたにはミネラルウォーターを買いにいってもらいました)、その後買い物タイム。





 8時半の飛行機で約1時間ほどでバーレーンに到着しました。バーレーンはまぶしい光につつまれた暑い国です。空港から首都マナーマへは車で20分くらいですが、海の近くを埋め立てて新しい高層建築をつくっている様は、プチドバイといった感があります。ドバイほど建築物の高さは高くないですけど。乾燥した白い砂が地面を覆い(黒や茶色い土はみかけません)そのせいで照り返しが強く、光がとてもまぶしいです。日差しは刺すように強く、日陰に入るとひんやりします。





 ホテルはアラビア色を少し漂わせる、まあまあ綺麗な広いホテル…と思ったら、お部屋はものすごく広くて綺麗で快適です。女の子ふたりは、部屋を気に入りルンルンです♪。

 ホテルの1階のレストランで12時半から昼食をとり、2時にシャトルバスで会場へ。
テニスコートはユニバーシティ・オブ・バーレーン(バーレーン大学)の中にあり、できたばかりの綺麗なハードコートです。ただし、表面には白いほこりが積もっているハードコート、以前インドのニューデリーで経験したコートに似ていました。バウンドは高くはずみますが、低い軌道のボールは少しすべって伸びるようです。足は滑りません。ボールマークはくっきりとつきます。

 3時から6時20分まで約3時間強練習しました。ドバイ在住でフィリピン人のカークくんがいっしょに練習に参加、少し打ったあとてつと試合をしました。

●てつ 6-7(3)カーク(REBUYAS Kirksteen,PHI,UAE14歳以下1位)
相手は変幻自在なテニス、ものすごい威力スピードのボールを打ったかと思うと、次はゆるいスライスだとか、ドロップ&ネットもけっこうしかけてくる。てつはベースラインvsベースラインの変化の少ないラリーでは主導権を握るが、ドロップがらみはほとんどポイントがとれない。終盤はそれでも、ややドロップをしかけられても多少ポイントできるようになってきた。いろんな事をしてくる相手に対して、うまく対処できる技術が課題です。





その後、ポイント練習を多くこなしたあと、最後の30分くらいでダブルス練習。
りょうた、はるみ組vsりか、ちさと組/てつ、カーク組vsかずき、アイマンくん組
アイマンくんはバーレーン4位の13歳。初日からいい感じで外国人とコミュニケーションが取れていました。みな、物怖じしないでとてもGood。

男子4人はレジストレーションをしましたが、なんとうれしい事にオルタネイトだったてつが予選に入れました!!!はるばる足を運んだ甲斐がありましたっ!!!!



 さあ、明日、男子の予選が始まります!勝負です。
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