憩う、楽しむ 広島・湯来通信 

広島市中心部から1時間。新たな交流・体験エリアである湯来地区の最新情報。天然温泉と豊かな自然が皆様をお待ちしています。

湯来に伝わる民話「力持ちの喜代七さん」

2010年11月02日 07時13分52秒 | 民話
11/2(火)6℃  紅葉情報 石ヶ谷峡:見頃、加下峡:見頃

 おはようございます。
 今朝は一段と寒いですね。湯来の南部にある道路情報表示でこの秋一番の冷え込みの6℃を表示していました。

 今日は、は出ても気温は20℃を下回るようで、少し暖かくしておく方が良さそうです。


 それにしても調子がよくありません。完全復活をしたつもりでいたんですけど、風邪は完治しておらず、昨日の午後から歯が痛くなっていまして、一人寝した今朝は更に悪化、食べ物を口に入れて奥歯で噛んだら噛み切れなくて、激痛が走っています。元来、薬に頼り過ぎるタイプじゃないので自然治癒を期待したいところですが、あまりの痛さに置き薬を飲んでみました。
 今朝ぐらいつめたい風だと、熱っぽいハゲそうな額が自転車で風切って気持ちよく感じてしまう始末。いつになったら治ってくれるんでしょうね


 今日の湯来に伝わる民話は「力持ちの喜代七さん」です。

 むかし、伏谷下伏にたいそう力の強い喜代七さんという若者がいました。喜代七さんは百姓はせず、山の仕事を本業にしていました。
 廿日市や河内方面へ炭や板を運ぶには、もっぱら馬を使っていました。その頃の馬追いさんは、馬に炭を二俵、自分が一俵を背負い、合わせて三俵を運んでいましたが、喜代七さんは一人で三俵を背負って峠を越していました。
 喜代七さんは米を作らないので、飯米はいつも玖島の方から買っていました。秋の取り入れの時に籾摺りしたものは秋びき米、梅雨上がりに籾摺りしたものを今びき米と言って、秋びき米よりも高く売られていました。
 ある年のはじめ、
喜代七さんは今びき米のほうが美味しいので玖島まで買い出しに行きました。四斗入りの俵(60キロ)を三俵背負って帰り、道べりの田の畦にその荷を降ろして休んでいました。通りがかったお婆さんが不審そうに、
 「あんたあ、馬もおらんようじゃが、どうしてこの米を運んできんさったかいのぅ」
 喜代七さんは、
 「これくらいの米を運ぶのに馬なんかいりゃあせんわい」
 と言いながら、どっこいしょと背負いあげて歩き出しました。
 この怪力ぶりを見たお婆さんは、あきれかえり、目を丸くしてみんなに話して歩きました。
 こんな力持ちだから、近くの村からも荷物を運ぶのに頼まれて出向いていました。
 山県の方に材木運びに行ったときこんなことがありました。
 切り口が四寸と八寸(一寸が約3Cm)、長さが七尺(約2m)、1本が30キロくらいの栗の木があり、
 「五挺(ちょう・本)ぐらいは背負えるじゃろう」
 と言って喜代七さんが背負うとすると、山県の力自慢の人も
 「わしも五挺ぐらいは平気だな」
 喜代七さんは六挺にしました。すると先方も意地を張って六挺にしました。
 やがて二人とも六挺を背負って山を下り始めました。1時間くらい歩いた頃、喜代七さんは谷川に近づいて腰を低くしました。山県の人は、
 「さては参ったか」
 と改めてよく見ると、喜代七さんは荷物を背負ったまま、手を伸ばして水をすくって飲んでいました。
 「こんな真似はできない。この男の力は大したものだ。わしの負けだ」
 とあっさり降参したということです。喜代七さんは毎日こんなに働いたわけではなく、時々、気の向いた時に働き、気ままに過ごしたと言われています。


 確かに、毎日毎日体に負担を与え続けては腰が痛くなったり、自分の時間が無くなってしまいますよね。働いて、働いて、体に負担が来るまでに適度な休息。これが一番いいのかもしれません。
 私の場合ですと、”もっと仕事をしてから休みなさい” って言われそうですね。もっと仕事しなくっちゃいけませんです・・・はい。

 次回の湯来に伝わる民話は「権六爺さんと鬼」です。お楽しみに。



湯来南公民館主催の「湯来の民話~絵本を楽しもう~」という企画のお知らせです。

 日時 11月26日(金)13:30~15:00
 場所 湯来町伏谷、伏谷文化センター
 講師 湯来河野閲覧室司書 新庄久美子さん
 内容 湯来の民話の紙芝居、読み聞かせなど
 対象 どなたでも
 参加費 無料
 問い合わせ先 湯来南公民館(0829)83-0607


 明日は「文化の日」
 「自由と平和を愛し、文化をすすめる」、日本国憲法の公布を記念した日です。
 この日、実は明治天皇の誕生日、明治時代の「天長節」にあたっている。いろいろ考えて憲法を公布されたようです。

 久しぶりに、読書してみようかな。
 今日も一日頑張ってみましょう。今日こそ最良の一日になりますように。

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