憩う、楽しむ 広島・湯来通信 

広島市中心部から1時間。新たな交流・体験エリアである湯来地区の最新情報。天然温泉と豊かな自然が皆様をお待ちしています。

湯来に伝わる民話「打尾谷の彦左衛門

2011年06月23日 07時24分42秒 | 民話

6/23(木)         次第に日差しが強くなると思われます。

                         日焼け止め対策をお忘れなく。

 

 おはようございます。

 昨晩は久しぶりに職場の同僚との飲み会に参加して、街中のホタル(ネオン)を見てきました。夜の蝶が、お客送迎、争奪戦をしていたり、タクシーがゾロゾロと列を成して路地を数珠繋ぎになっていたり・・・・、まったくもって私の生活パターンではない時間と光景を何ヶ月ぶりかに見させていただきました。を自重したので、昨夜のことはハッキリ覚えているし、今朝の目覚めもスッキリしているし、気分転換って大切ですね。

 皆さんも、お勧めの気分転換の方法がありましたらお教えください。

 

 今日の湯来に伝わる民話は「打尾谷の彦左衛門」です。

 打尾谷の北はずれに、仮館(かりやかた)という所があります。この土地の名の由来は、いつのころか、石州の仮館(別に、芸北町の刈屋形と言う説もあるようです。)から彦左衛門と言う人が移り住んできて、もっぱら鳥や獣を獲って暮らしていたのが始まりのようです。

 ある年の秋、彦左衛門は獲物を追って山を駈け巡りました。小春日和の午後、青刈沼田に近い小谷まで来ると、なんとなく眠くなってきました。

 「一服するかい」

 そこで、くぼ地に栗の切り株があるので、それに腰掛けていると、いっそう眠気を誘い、コックリ、コックリと居眠りを始めました。

 快い夢路に入りかけた時、左足の親指の先が何だかくすぐったいので、細目をあけて見ました。

 わらじ履きで甲かけ足袋の割れ目から親指が出ています。その先を「へばかみ」という、小さい蛇がペロペロと舐めています。

 度胸のいい彦左衛門は、腰の小さな山刀を静かに抜き、指を添えて刃先を上に向けて様子を見ていました。「へばかみ」は親指から足の甲、足首、膝の方へと舐めてきます。

 彦左衛門は頃はよしと力を込めて山刀を「へばかみ」に向けて突き上げました。

 その瞬間、空は一転して乱雲を呼び、ピカーッと光を発し、向こう谷の青刈の沼田で天地も崩れるような大音が轟きました。

 さすがの彦左衛門もビックリして大急ぎで山を駆け下りました。家に帰った彦左衛門は、

 「どうも気分がすぐれぬ、もう狩には行きたくない」

 と言って、寝込んでしまいました。一年間は寝たきりでしたが、二年目には起きあがれるようになりました。次の年は、珍しい大雪が降りました。三年目の五月、元気になった彦左衛門が青刈の沼田に行ってみると、四斗樽くらいの大蛇の白骨が横たわっていたといいます。

 彦左衛門一族は、その後どこへ移って行ったのか、絶えたものかは明らかでありません。言い伝えによると、数々の魔物を退治して、たくさんの財宝を地中に埋めて、その上に柿木を植え、その木に、

 「実はなっても決して色づくな」

 と言って聞かせたということです。そのためか、秋が来ても青いままで実が熟れない柿の木があったそうです。

 

 色付かない、熟さない柿木を捜してみましょうか?金銀財宝ザックザック・・・・・、こんな上手い話はありませんよね、きっと。次回の湯来に伝わる民話は、「狸退治」です。狸親父を退治するんでしょうか?どんなお話かは乞うご期待です。

 

 

                             

そう言えば、広島市国民宿舎湯来ロッジの通常点検による休館がされてたのをお伝えしてませんでした。利用者が安心して利用していただくための施設全体のメンテナンスだと伺ってました。(失礼しました。)

 再開は、今日、23日(木)午前10時から。

 

 では、今日も一日、良い一日でありますように。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする