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神社のある風景

山里の神社を中心に、歴史や建築等からの観点ではなく、風景という視点で巡ります。

京都北西部の神社と滝巡り その1

2016年10月04日 | その他

長い間サボっていたところに、以前にオフ会でご一緒したことのある「むっちゃんさん」から、お誘いの電話をいただいた。
暑くて出掛ける気になれないくせに、実はポケモン捕獲には熱を入れていて、近所は歩き回っていた。
このブログでポケモンなんて名称が出てくると、「え?」と思われる方もいるだろうが、それについては別記事で書いてみたいと思うくらい楽しんでいたりする。
それはともかく、神社とも山ともご無沙汰である。
むっちゃんさんからは、京都市街の神社はどうですかと言われたが、私は「電車と徒歩では行けない山の方へ行きたい」とお伝えした。 
車を出してもらい、運転もしてもらう身分でありながら、随分と身勝手なものである。

当日、むっちゃんさんの最寄り駅で待ち合わせ。
お会いするのは二度目だが、気さくな方なのですぐにリラックス出来る。
おまけにオニギリとお茶まで用意されていて、私は助手席でただ寛いでいればいいという状況。
私がナビをする必要もなく、大阪近郊から京都市西部の都市部を抜け、周山街道に入る。
大体の目的地は決めてあるものの、道中、気になるところがあれば臨機応変に、という形で進むことにする。

山が近くなって暫くで、平岡八幡宮の看板が現れる。
こういう予定に無い神社に出逢った場合、私は躊躇している間に通り過ぎてしまうのだが、むっちゃんさんは即断即決で車を乗り入れる。
長い参道の奥に駐車スペースがある。
参道も駐車場所になっているようで、写真は撮らず。
というか、光線状態が悪いので、写真自体あまり撮る気にはなれない。 



駐車スペースのすぐ正面に拝殿。



思いのほか立派な神社であったが、木材の傷みは激しい。
この規模の神社でも資金難なのだろうか。
尤も、私としては、このくらい古びている方が好きではある。



本殿は瑞垣の中で写真にしにくいが、結構な規模で見応えがある。
京都市の有形文化財に指定されていて、天井には極彩色の花卉図が四十四面描かれているらしい。
なんと二日後から一般公開されるらしいのだけれど、どうせ上手く写真に出来るわけでもないし、口惜しがっても仕方ない。



まだ暑さは厳しいが、一頃に比べれば木漏れ日は柔らかくなったような気がする。


平岡八幡宮を後にして、有名な高雄を過ぎ、更に北へ向かう。
この辺りまで来ると、私が高校時代に何度も歩いた山域でもあり懐かしくなってくる。
ということで、今度は神社ではなく、私にとって思い出の場所である滝に立ち寄るため、車を林道に入れてもらう。



林道を1.5キロも進めば菩提の滝がある。
昔は滝の直ぐ傍から滝へと降りる階段があった筈だが、大雨か何かで崩壊したようで、今は少し下流から歩道がついている。

菩提の滝を初めて見たのは小学校六年生のときで、友人と二人で山歩きをしていて道標に導かれてのことだった。
大人同伴でなく、それまで子供だけでこんな山の中を歩いたことは無かったし、不安や楽しさの入り混じった道中で、しかも生まれて初めて見る滝だったので、強烈な印象を私に残した。
尤も、滝そのものは落差10メートルほどで高くも大きくもないし、数多くの滝を見てきた今となっては格別なものでもないのだが、とにかく滝好きになる原点がここである。
最後に見てから三十年近くが過ぎているが、滝の姿は変わらずここにある。



滝の上に林道のガードレールが見えるのが残念だが、これは私が子供の頃から変わっていない。



殆ど北山杉に覆われた地域で、谷も深さは無いけれど、滝の辺りだけは暗く、モミジの緑もあって、雰囲気は良い。



水は上流に溜池があるので、やや濁っている。
滝壺周りは、昔はもっと砂利が多かったように思うし、ここの砂利で北山杉を磨くという話を聞いた気もするのだが、今は小石が多くなっていた。



周山街道に戻り、すぐに中川集落。
昔は車の量が多く、さっさと通り過ぎていたところであるが、今は新道がトンネルで抜けているため、滅多に車の通らない静かな場所になっている。
中川は北山杉の中心的な集落で、以前は街道沿いの民家に、皮の剥かれた杉の白い幹がズラリと並んでいるのを見かけた。
不況のせいかどうかは判らないけれど、今日に限っていえば、そういった光景は少ない。
今までは、車は多いし駐車場所は無いしで立ち寄らなかった中川の神社に参拝する。



谷間にある集落だから、神社は斜面にある。
杉ばかりが目に付く辺りの風景の中で、ここはモミジの緑が鮮やかだ。



斜面にあるから、どうしても奥行きはあまり無い。
どちらかといえば横に広い形になるのだが、それでも思っていたよりかは深さがある。


その印象は、緑が豊かだからでもあるのだろう。






本殿は覆屋の中。



本殿前から。



本殿から横へと続く道。
こちらから下へも降りられるが、更に上へと続く道もある。



上っていくと御神木があり、そこから本殿裏へと進んでいけば、磐座と思しき岩がある。
磐座は写真にはしにくいし、実際、撮った写真はダメダメなのだけれど、なかなかに存在感のあるものであった。


撮影日 160902


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4 コメント

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Unknown (Jun)
2016-10-05 21:28:04
こんばんは
久々の山の中、と言う感じですね。
社殿も立派です。
滝まで行かれて羨ましいです。

中川の神社、良いですね。
拝殿と言うか舞殿でしょうか、上から見下ろした図がお気に入りです。
静かで空気も冷たそうです(実際はどうでした?)

当方は日曜日に運転免許の更新で但馬(養父市)のセンターへ行きました。
お昼休みに到着してしまったので、脚を伸ばして出石でお蕎麦を食べたのですが、お店に植村直己さんの直筆サイン色紙がありました。消息を絶つ4年前のものです。暫く昭和の偉大な冒険家の思い出に浸りました。
免許更新の後は、當勝神社へ。こちらのブログにも載せられていましたね。私は初めての訪問でした。入り口がこじんまりとしているのに奥行きがあって、静かで鬱蒼とした森が素敵でした。彫刻も素晴らしかったです。
近くに粟鹿の滝がありますが、そちらへは行かずでした。
代わりに、神社の近くの「西の谷ふじ1本」と言う大樹を訪問しました。初めて見た時に一目惚れした木です。エノキに藤が絡みついています。根元にはお堂があってたくさんのお地蔵さんが祀られています。私が好きな場所の一つです。
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Unknown (hiro1jz)
2016-10-07 07:14:50
>Junさん
おはようございます。
本当に久しぶりに山の空気を満喫しました。
懐かしい場所と、初めての場所、どちらも楽しめました。
滝はもう一箇所、訪ねましたが、そちらも良かったです。

中川の神社は予想外でした。
地図からは全く期待してなかったので、嬉しい発見です。
それなりに暑い日ではありましたが、
緑の中にいれば、心地いいくらいでしたよ。
さすがに冷たくはありませんけどね(笑

免許の更新って、養父まで行かれるのですか?
明石の方が近いけれど、どうせなら但馬へ、ってことですかね?
植村直己さんとは懐かしい。
ある本で、葬儀のとき、各国から大使が訪れていたけれど、
日本からは政府関係者は誰も参列せず、というようなことが書かれていました。
冒険とか挑戦といったものに対して、日本は寛容ではない、
というような意味のことも書かれていましたが、
私もそれは常々感じていたりします。

當勝神社は懐かしいですねぇ。
数多くの神社に行きましたが、あそこは彫刻も雰囲気も素晴らしいですよね。
粟鹿の滝はネットで知っているだけですけれど、
あの辺り、この時期ならヤマヒルがでますかね?
西の谷ふじ1本というのは初耳です。
検索ではちょっと見つからなかったのですが、良さそうなところですね。
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Unknown (Jun)
2016-10-07 19:32:19
こんばんは

免許の更新は、今まで地元の警察署でしていたのですが、新整備と発行日が異なるので仕事を2度抜けないといけなかったのです。
明石のセンターは駐車場がなくて、電車とバスで行かなければならず、西脇・多可から行くには大変不便です。但馬はその点高速道路で行けるので、明石より早く行けますし、駐車も出来ます。
申請から発行まで1時間で済んだので、これからは但馬へ、と思っています。

ふじ1本の記事を見つけました。
>當勝神社の西方の西谷地区には、推定樹齢300年-350年という、藤の木があります。当地方最古最大の藤として、学術上、自然愛護上、貴重な植物です。そばには地域で信仰の対象とされている地蔵堂があります。
フジの木にしてはかなり太くて、絡みついているエノキ(だったと思います)と一体化しているみたいです。
花が咲いているのは実際には見ていないのですが、他人の写真を見ると、綺麗でした。
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Unknown (hiro1jz)
2016-10-09 10:09:53
>Junさん
おはようございます。

なるほど、明石は駐車場が無いのですか。
更新は伊丹ですし、免許取得時は兵庫県民では無かったので、
明石については全く知りませんでした。

該当の記事、見つけましたが、花が咲いている写真は見つかりませんでした。
意外と明るい道端にあるのですね。
藤が巻きつくと、巻きつかれた方の木は樹勢が衰えてしまうことも多いのですが、
ここは上手く共存出来ているんでしょうかね?
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