エコでピースな市民のひろば

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草刈りの季節

2015年07月13日 | 環境日誌

▲草刈り機(2サイクル)


蒸し暑い季節です。
人間にとっては辛い季節ですが
こと植物にとっては成長の好期です。

庭のトマトは
ともすると
1日で3センチ近く成長していたりします。
とにかく
植物にとってはなくてはならない
大切な季節です。


畑の収穫物が日々成長する姿は
観ていて楽しいものですが
嬉しくない「雑草」についても同じく
成長する季節でもあります。


そんなわけで
この季節の農地はほぼ毎週
草刈り作業
が必須です。


ところで
草刈り作業には
当たり前ですが草刈り機を使います。
冒頭の画像はガソリンに2サイクルオイルを
添加して使用するタイプのマシンで
別名「刈払機」と呼ばれます。
最近は電気を動力にするモノも
登場しています。



▲電動式草刈機


近年は
ホームセンターで2万円前後で購入できる
身近で手軽な農機具になりましたが
さて、いつの頃からこのように
一般に普及したのでしょうか?




草刈り作業に鎌が使われ始めたのは
鋳造技術が発展した奈良時代と言われます。
そのころから昭和30年代までは
同様に手作業による草刈りだったようです。


ところが
昔と今とでは
草刈りの目的が全く異なっています。
現在はいわゆる

雑草の除去

ですが、かつては

農耕牛の餌

になる貴重な資源であり飼料でした。




その昔
熊本県上益城郡の
祖父母に預けられていたころ
毎朝、近所の農家さんが
牛に草をやっていたことを
幼少の頃の記憶として残っています。

田畑の畦道はいつもキレイで
山の中も下草がなく手入れをされていました。
いや手入れというよりもむしろ

“そのほとんどが牛の餌になっていた”

と考えたほうが良さそうです。

だから
昔の里山はキレイだったんです。
つまりは必然だったわけです。




しかし今
農地から牛が消えたかわりに
トラクターや耕運機が入り
飼料としての草が
ガソリンという名の燃料にとって変わりました。
つまり
草は邪魔なものになったわけです。
従って
時を同じくするように
昭和30年代に
エンジンを動力とした草刈り機が
必然的に登場した
というわけです。




▲山地酪農/シックス・プロデュースHP(Click)




かつて
循環の中に生きていた草むらを
現代的に見直そうという動きが
全国各地で展開されています。
「シックス・プロデュース」は
山の中の手付かずの草むらに放牧をし
牛のチカラで自然環境を守っていく
取り組みのひとつです。


自然放牧の牧場では
自然と牛たちと人間の三者の
役割とバランスが大切です。
平均して1ヘクタール
(100m×100m)に1頭の
割合で放牧を行うことで
自然の力を最大限引き出すことができる
とのこと。


循環の中で生かされていた時代。
無駄なもののない
豊かな時代だったのかも
知れませんね。



◎感謝
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