日の本は 野分に地震の 災続き
(ひのもとは のわきになゐの さいつづき)
17888 【季語】 野分 【季節】 仲秋
野分=秋台風
肌寒や 人恋しくて 夜も更けぬ
(はだざむや ひとこいしくて よもふけぬ)
17889 【季語】 肌寒 【季節】 晩秋
ふと秋思 もののあはれに 親しみも
(ふとしゅうし もののあはれに したしみも)
17890 【季語】 秋思 【季節】 三秋
俳人は 子規に限らず 柿が好き
(はいじんは しきにかぎらず かきがすき)
17891 【季語】 柿 【季節】 晩秋
過ぎし日も 迎える日々も 身に沁むや
(すぎしひも むかえるひびも みにしむや)
17892 【季語】 身に沁む 【季節】 三秋
物言えぬ 唇重き 秋の風
(ものいえぬ くちびるおもき あきのかぜ)
17893 【季語】 秋 【季節】 三秋
この道を 行くしか知らぬ 暮の秋
(このみちを ゆくしかしらぬ くれのあき)
17894 【季語】 暮の秋 【季節】 晩秋
古希近き 夜寒の床の 寂しさよ
(こきちかき よさむのとこの さびしさよ)
17895 【季語】 夜寒 【季節】 晩秋
秋の雨 降るや降らずや 気が知れず
(あきのあめ ふるやふらずや きがしれず)
17896 【季語】 秋 【季節】 三秋
まほろばの 大和に多き 柿簾
(まほろばの やまとにおおき かきすだれ)
17897 【季語】 柿 【季節】 晩秋
我一語 尽きぬ想いに そぞろ寒
(わがいちご つきぬおもいに そぞろさむ)
17898 【季語】 そぞろ寒 【季節】 仲秋
秋深き 沈思黙考 夜もすがら
(あきふかき ちんしもっこう よもすがら)
17899 【季語】 秋深し 【季節】 晩秋