極月や 天使か悪女か その瞳
(ごくげつや てんしかあくじょか そのひとみ)
13422 【季語】 極月 【季節】 晩冬
見つめられ 語りかけらる 冬の夢
(みつめられ かたりかけらる ふゆのゆめ)
13423 【季語】 冬 【季節】 三冬
ショートカット 醤油顔やら 暮の冬
(しょーとかっと しょうゆかおやら くのふゆ)
13424 【季語】 暮の冬 【季節】 晩冬
目の中を 蚊が飛ぶ老いに 涙の冬
(めのなかを かがとぶおいに なみだのふゆ)
13425 【季語】 冬 【季節】 三冬
この咳の 誰にも判らぬ この深み
(このせきの だれにもわからぬ このふかみ)
13426 【季語】 咳 【季節】 三冬
掻き上げて 指に残らぬ 木の葉髪
(かきあげて ゆびにのこらぬ このはがみ)
13427 【季語】 木の葉髪 【季節】 三冬
短日や 嘲笑わば微笑い 泣けば啼く
(たんじつや わらわばわらい なけばなく)
13428 【季語】 短日 【季節】 三冬
指させば 指先を追う 孫の冬
(ゆびさせば ゆびさきをおう まごのふゆ)
13429 【季語】 冬 【季節】 三冬
歯切れよき 湯豆腐三昧 角取れて
(はぎれよき ゆどうふざんまい かどとれて)
13430 【季語】 湯豆腐 【季節】 三冬
風呂吹きや 四つに切れば 四つの味
(ふろふきや よっつにきれば よっつのあじ)
13431 【季語】 風呂吹き 【季節】 三冬
風呂吹きや かつおの踊り つゆの色
(ふろふきや かつおのおどり つゆのいろ)
13432 【季語】 風呂吹き 【季節】 三冬
風呂吹きや 箸の刺さりが 頃合いを
(ふろふきや はしのささりが ころあいを)
13433 【季語】 風呂吹き 【季節】 三冬
レンズ越し 目力強き 冬の女
(れんずごし めぢからつよき ふゆのひと)
13434 【季語】 冬 【季節】 三冬
喉薬 切れて贈らる 愛の冬
(のどぐすり きれておくらる あいのふゆ)
13435 【季語】 冬 【季節】 三冬
泥鰌より 鯉の顔人気 闇の汁
(どじょうより こいのかおにんき やみのしる)
13436 【季語】 闇汁 【季節】 三冬