病院広報(はとはあと)評価支援情報

「はとはあと」は、市民の暮らしに必要な、誠実で適切な医療情報を評価し、支援することで参加施設の透明性と“信頼を高めます。

健康ってなんでしょうか

2017-01-11 14:59:29 | はとはあと最新情報

健康ってなんでしょうか。
身体に痛みや苦痛がないことをいうのでしょうか。
元気でいるときは、健康なんてどこかへ行っています。
調子が悪くなると、どこかからか現れて、
声高に騒ぐ輩が健康という存在かもしれません。
だから、健康でいたいなら、
多少、苦痛もあった方がいいのかもしれません。

誰もが常に頭から離れない身体、その実感としての命とは、
いったいなんでしょうか、
とみによく知っておく必要があるようです。

人は生まれて間もないころは、命も身体の実感もない。
振り返れば闇の中に遠く消えていく時期がありました。
泣いたり笑ったりもするが、いつどんなことで泣いたのか、
まして健康とか病気とかの意識すらないまま育ってきたし、
生まれたという経験も一切自覚していないままでした。

いつの間にか、どこをどうすれば、どうなるという、
自分との付き合い方を知り、それが当然になったまでです。
生まれたときは、命も身体の自覚があったわけではありません。
生まれきた世界に、われわれのいう「健康な身体」などなく、
自覚した「健康」もなかったといえませんか。

健康はもともと影も形もなかった。また誰のものでもなかった。
この世に生まれきて、出会いの刺激に触れて病んで傷ついて、
はじめて自らの身体イメージに気づいた、それが身体という自覚です。
健康は自分の身体全体に分布していますが、
もともと自分が所有していたものではないはずです。
意識とともに自然が造った風景であり知覚です。

生まれてこのかた、身体や命、健康と連れ添った経緯を考えてみると、
ゆえにそのケアは自分の責任ですべきであった。
病院があるから。保険があるからと人頼りに考えてきたのは間違いです。
まず、その自覚があり自立という認識があってのわが命でしょう。

高齢とはただ歳や経験を重ねた状態を示します。
でも、ほんとうは、変化や刺激のない環境に暮らしていて、
外界との関わりや興味を退化させ、風化させたことをいうのでしょう。

答えは、小引き出しの中にあります。現在の立ち位置・足元にもあります。
眼を開いて視てみましょう!
解決策よりどんなイメージを感じたいか、その感覚が生として大事です。
理性の端くれだけでは何もできません。痛みが治まるだけです。
健康とう風景に役立つものは、そこに関わる人の気持の連鎖だけです。


右脳と左脳。直感の経営〜ひらめきがチャンスを呼ぶ

2017-01-07 15:48:13 | はとはあと最新情報
「直感の経営〜ひらめきがチャンスを呼ぶ〜」

 新年なので夢のある題材をさがしてみました。1987年、日本経済新聞社が、ロイ・ローワン著(望月和彦訳)で「直感の経営」という本があります。人間が大脳で行なっている直感が、経営に及ぼす影響について、多面的に光を充て考えようとする興味ある内容です。
 
 再読して早速に閃いたのですが、われながら気に入った解釈、初夢でも見る思いです。 それは、人の右脳の役割を航空機に例えると「離陸」であり、独創性でも何でもいい、とにかく飛び上ることに使命があります。それに対して左脳の役割は、確実に限定された地表に「着陸」しなければなりませんから、人間の勘や技に頼ることは難しく、厳格な統制のもとに結果をだすことが全てでなければ許されないプロセスといえます。
 
 そこでピンときたのが組織における経営です。必要な生産性や成長が喧しく言われていますが、その物差しは、統合的に体系化された指標つまり左脳的な役割です。それによって成果や成長が浮かび上がり、豊かさに循環されるというわけで、まさしく左脳的な展開であるといえます。
 
では、組織経営において、右脳はどんな働きがあるのでしょうか。経営において右脳つまり直感は何を果たすのかという問題です。明らかに右脳の魔力です。飛び上るための気力や精神力、目に見えないスピリチュアルな力が機能すると思います。スポーツ選手が、どこまでも勝つことを諦めず戦いぬく「生き方」や全体の状況を把握する能力です。
 
「離陸」と「着陸」が安全に、できれば喜びを乗せてまた飛び立つことに、よく調和して取り組める社会や組織でありたいと思うわけでが、これからも歴史は止まることはありません。飛び上がりと着地を繰り返すことで、人は今を生きてきたのです。この現代から未来へ、もう少し人間の直感とその社会の可能性について目配りしてはどうでしょう。

新年もすでに1週間。まさか左脳の仕業ではないでしょうね。


病院広報専門指導員認定のための講座を開講(講座の趣旨)

2017-01-04 19:08:47 | はとはあと最新情報
◎病院広報専門指導員の使命とは?

 病院広報の円滑な体制づくりを支援する病院広報専門指導員(以下HIS-SD)を養成する講座を行っていますが、過去2回の経験をふまえ今年からさらに目的を明確に、会員はじめ病院広報の現場に貢献いたします。
 では、HIS-SDの使命とは何なのかを考えてみたいと思います。病院経営の議論に「集患」という言葉が衒いもなく使われることがあります。「患者を集める」という意味のようです。しかし重要なことは決して集めるという上から目線ではなく、「評判を聞いて患者さんが集まれる環境」をつくることと言いかえるべきだと思います。
 その点からも、まず「そのことに無関心な企業や施設などがおこなっている広報活動」と、「病院などヘルスケア施設がおこなうべき社会的な広報活動」との違いを明確に認識することから始める必要があります。いわば揺るぎない信頼に向けて、利用者との関わりを常に改善し、適切な情報を伝え努力することが基本です。
 
 HIS-SDは、その自覚のもとに主体的で協働できる関係や仕組みを創発し、個々の経営とコミュニケーションに必要な見識や指導力を発揮して、組織管理や人材育成など、適切な地域医療と組織経営の実現を目指すための学び合い場とします。その志をもって病院・施設のあるべき姿に磨きをかけつつ、それぞれが持つ真価(強み)に着目し、無駄なサービスの配置が整然とするよう眼差しを定めることです。HIS-SDは、主役である広報実務者を支援、相談に乗りながら、組織全体の方向を導くフォロワー的役割を期待していきます。

◎開講にご賛同いただいた講師陣

中山健夫 京都大学大学院健康情報学 教授
今西二郎 明治国際医療大学統合医学 教授
美留町利朗 地域計画医療研究所 代表・経営コンサルタント
蝦名玲子 合資会社グローバルヘルスコミュニケーションズ代表
石田章一 NPO法人日本HIS研究センター代表理事 ほか

◎想定されるHIS-SDの具体的役割とは

 広報専門指導員(HIS-SD)は、病院広報による広い見識を構築し、広報実務者への支援を通じて、次のような役割と地域の期待に応えるよう務めます。
1) 患者・職員・市民・連携先との交流を企画・開催または支援する
2) 法人トップ・経営者層との会談し、組織のあるべき方向を提言する
3) 組織の強みを分析、外部と連携・協働して地域の健康に貢献する
4) マスコミなどと情報交流をおこない最新かつ専門情報を蓄積する
5) 内外コミュニケーション活動の企画指導により質的向上を図る
6) NPO-HISと連携して、医療の関連組織の付加価値を提言する
今後、HIS-SDは、法人の管理職または嘱託あるいは外部専門家、顧問など施設の事情や状況により多様な背景・スタンスが考えられます。

■病院広報専門指導員(HIS-SD)認定に向けた研修内容
 〜認定必要単位は20単位〜

 一泊5講座 (講義4+ワークショップ+交流会)への参加により:11単位が修得可能です。特に講義はもちろん全体のプロセスでは、各地からの関係者との交流・議論を重要視し、「その場に身を置く」ことが学びと考えていきます。また、その後に、実施する遠隔通信指導(3課題のレポート提出)で9単位。認定には合計20単位取得が最低必要になります。
また、合計20単位以上受講後+面接を行い受講者の希望や現場把握に務めます。(現在実施カリキュラムおよび日時未定)

■期日 3月3日〜4日(1泊2日)
■受講料など詳しい情報は、追って下記または当ブログでも解説します。
http;//www.j-his.jp/
http://blog.goo.ne.jp/hatoheart/

■研修・宿泊会場:ホテル京都エミナース(予定) 
京都市西京区大原野東境谷2-4 洛西ニュータウン内
(JR東海道本線桂川駅または阪急洛西口駅下車…ヤサカバスで9分)
天然温泉あり露店風呂(大浴場)・16レーンボウリング場などの設備あり

今年は、ヒトメディア&ヒトブランドで(新年ご挨拶)

2017-01-01 17:01:46 | はとはあと最新情報
 
 新しい年を迎えました。明るい晴天に恵まれ、それぞれに慶賀なお正月をお迎えのことと思います。とはいえご承知のとおり、近年の世界の様相は従来とは少し異なり、これからの見通しには幾つもの掴み難い影が懸念されています。

 わが国の少子高齢化は、人口の減少という変化につながり、医療提供の体制やその仕組みをも一変させようとしています。さらなる質の重視と効率化が余儀なくされ、生産性の向上が、いっそう声高に叫ばれてくることが予想されています。

 医療の現場では、専門性の如何にかかわらず、従来の非効率を改善する新しい思考、手段を改善することはもちろん、各職が、おおいに意欲ややり甲斐をもって取り組み、創造的で効果的な組織運営の実現が逸に求めらてくるように思います。単に縦割りの役割分担だけではなく、縦横に互いの弱点をカバーできる合理的な仕組みづくりが求められているわけです。

 それらの実現のためには、組織内の相互理解、認識、納得はもちろん、利用者の方々と矜持を開いての本当の思いと実情を語り合うことができる「関係づくり」がなくてはなりません。病院職員は、外部へ出て、外部社会の職種、職能、職業とも話し合い交流する、ある種の成長が必要です。

 さらに必要なことは、それらのコミュニケーションの本質を知り、独自のスタイルを構築することです。NPO-HISでは従来から「ヒトメディア&ヒトブランド」という思考があります。広報メディアによる広報やコミュニケーションではなく、それぞれの仕事の持分でメディアとなり、その方針・専門に即した意識の高いコミュニケーションを行う。それによりそれぞれの信頼を構築していけば、その必然としてブランドが醸成される、という意味です。

 城は、一々土台から高見を積み上げます。高見から設計するのも悪いことではありません。しかし、理に適った城は、必ずしも高見だけでなく、縦横の揺れに備えるものです。私たちが進める「広報」とは、このような視点からのコミュニケーションなのです。「広告やれば患者さん来ますよ」は広告代理店が言う言葉です。ことしは勉強会やりませんか?

 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

日本HIS研究センター 
石田章一