病院広報(はとはあと)評価支援情報

「はとはあと」は、市民の暮らしに必要な、誠実で適切な医療情報を評価し、支援することで参加施設の透明性と“信頼を高めます。

「いのちとからだのすこやかさ」を見てみる

2018-04-26 17:58:15 | はとはあと最新情報
「いのちとからだのすこやかさ」を見てみる 

日本HIS研究センターが月1回、会員向けにVIBRATIONというA4番で4〜5枚の、ほとんどワードの文章の情報をだしてきた。この5月号で300号になる。電卓で割ってみたら、なんと25年!それ以前、任意団体のころからもあったので、その動きと振動は30年近くにもなろうとするのだ。
先日の友人に寄付の支援を頼みにいったら「考えていることが合わないね」。といわれて帰ってきた。考えがそう簡単に合わない!とはどういうことか。仮に真に合わないとしても、合わせる人間としての努力はあったのか。

先日は岡山の和気にいってきた。「いのちとからだのすこやか検定」をやってきた。やったと言っても、成り行きを見守るだけ。すべては病院の職員がやってくれる。みんなの健康は、自分の生にしっかりと関心と思いやりをもつことにほかならない、自分の健康にも幸せにも興味がないと、どうにもならないのに、誰かが、病院が、医者がやってくれる・・という考え、いや生き方でしかないのでは、悲しい。社会が機械のようになっていく。いや脳がそのように思い込んでしいまう社会の仕組みになってきた。

それでも先日いい話をきいた。京都の立命館大学がやっている土曜講座(いえいいことは拡散させることは大切だから)に行ってきた。もう20回近くもいっただろう。先日の中村先生の話の中に、「笑顔」という健康の切り口があった。絵顔は、健康の元という研究結果が紹介された。細かな数字はともかく、いつも笑顔でいる女性、時には笑顔のある女性、全く笑顔の見られない女性の平均年齢に大きな違いがあったのだ。これはさすがAIを使っても意味がない話だ。素直に認める人が得をすることの大切さを示している。

多分だけれど、笑顔にかかわらず「心地よい」ことは、すべて健康にいいのではないかと思う。映画でもマンガでも、街並みでも自然の風景でも、脳が喜んでくれる状況はすべて健康によく歓迎されるのではないだろうか。健康法はあまり論理的に考えるのではなく、気分で測ることを許す自分を大切に考えることか。内科医の奥田昌子先生が書いている「日本人の健康法」も気楽に読めるという点で秀作である。人がする判断の多くが「感情という象」でできていれ、それをいかに手なづけるか、それも健康法である。

先にでてきた「いのちとからだのすこやか検定」というのは、私たちのNPOの健康に対するこんな主張から生まれてきた。多くの治療や病院もあるが、基本はそれぞれの気働きだ。生き方だ。そんな趣旨を学ぶため、主体的にみんな集まってする健康勉強会なのだ。あちこちで広がりつつあるようで嬉しい。検定などという言葉は良くないし好きでないが、いろんな知識や情報に出会い、真摯に向き合うことが大事だということ。一緒にやって見たい筋には、ボランティアもしようと思う。ご連絡を。

見た目のチカラが事態を決めてしまう

2018-04-17 11:42:06 | はとはあと最新情報
見た目のチカラが事態を決めてしまう

見た目とは、知覚された印象、脳内映像のことである。楽しかった旅行の思い出など時空の記憶だけでなく、何かの途中に見えた一瞬の感覚は、自分にとって有益で歓迎すべき対象かどうか、という評価機能の側面となるが、その脳裏に残る印象とはなかなか頑固な性質であり、物事の判断に強く関わってくる。また、一旦、見えた記憶(印象)を消し去るのは、かなり難しい。ヒトが生きて行くうえで、ここに「第一印象の問題」があるといえる。一旦印象づけられた体質は、余程の意識変革がないと変えることはできないからだ。

確か10数年前かな、「壊れ窓理論」という本があった。壊れたカラス窓を放置しておくと、ここにはマネジメントがないと知覚され、「折角築き上げた信用も水の泡のごとく失う」というのだ。また、ニューヨークではガード下などに落書きが跡を立たないという時期があった。何の手も打たずにいると、ますます落書きの件数が増えるため、警察は新たな落書きを発見すると、すぐさま消す対応に切り替えたところ、その後の落書きは無くなってしまったということだ。同じようにこの管理行動が犯人の印象を変えることとなり解決した。

見えるものを管理(マネジメント)することは、問題の本質に迫るといえる。みんなが同じように見ている世界は、同じような印象を共有し、安心と信頼に満ちてくる。いま中央省庁における様々な疑惑が取りざたされているが、こちらは、見えないための疑惑として立ち上がっている。このため国民は、過去の印象を取り替え、新たな役人像を共有することになる。省庁と国民の間に、印象、つまり見て欲しい印象と現実に見える印象に乖離が生まれてしまう。これ即ち信頼のおけない「本質問題」に他ならない。

企業や官公庁、病院などの組織マネジメントにおいて、「このようにありたい」ために理念があるが、印象の面からの「ありたい」がないため、一般の目には「よくわからない」であり、「とくわからなくていい」のが狙いというケースもあるのではないかと思うくらいだ。経済指標はあっても、理解の入り口である印象や人間についての指標や行動がないので一般からは「見えにくい」状況である。何屋か見えにくく得体の知れないレストランに喜んで入る者はいない。見えにくいとは、「説明が足りなく危険」だからである。mitameya

<お知らせ>
NPO法人日本HIS研究センターは、今秋10月27日(土)HISフォーラム2018 in KYOTO(第22回全国病院広報研究大会)を、京都市左京区・聖護院御殿荘において開催します。現在、企画中ですが、今年のテーマは、「地域のヘルスリテラシー向上のために」企業・医療機関・一般からも発表演題を募ります。今後の情報が必要な方、入会ご希望の方は、その旨をメールで連絡してください。 
info-his@j-his.jp
電話075-741-8219(月水金の午後対応)HIS事務局


見ること・見えることが、社会を造っている

2018-04-06 13:38:56 | はとはあと最新情報
見ること・見えることが、社会を造っている

見ることは学ぶことである。身を晒して生き、経験することである。だから自分の成長にとっても、大いに“栄養”にすることができる。自分の健康を考えるなら、なるべく「心地よいもの」を見るようにすれば、健やかな気分になれる。言い換えれば、快適な時間を過ごすように工夫して暮らすことと言える。
成人になれば、見たくないものを見ないことがいいのかも知れない。絵画や音楽を鑑賞する。読みたい本を読めば、自分自身が見えてくることもある。知識がつき目の前も晴れやかになる。それで一歩前に進みたくなるだろう。

一時でも、この心地よい気分の感覚がほしい。思い出から始まることもある。たわいのない遊びから、期待もしていないことに出会うこともあるが、期待どおりであった、という場合もある。今年の京都の桜は、色合いや咲きそろい風情にも魅力があったが、全体に量感のある花々で埋め尽くされ景観に迫力があった。目の保養ということがあるが、目だけでなく全身が歓喜をあげていたかのようだった。桜の開花と健康の相関を図ってみればどうなるだろう。そんなことをしなくても、人々はそれが自身の健康にいいことを知っていると思う。

過日、京都新聞の記事でみて、いのちの電話が主催する「傾聴講座」に行ってきた。自殺を考えている人の多い事に驚いた。ボランティアの相談員が、電話に架かってくる相談に応じているのだが、それらの相談は、耳を傾けて聴き入る、これを「傾聴」といい、相談員は聞くことに徹する。しかし機械的な態度ではなく、十分に聞いている姿勢で対面(対話)することが基本となっている。その場に必要な対話が進むことになる。以前に通っていたソーシャル・ワークの理論講座、そのとき受けた講義を思い出した次第。

最近の様々なコミュニケーションにメールの利用が多くなっている。確かに効率を求める業務においては、それも重要な手段といえるだろう。しかし、言葉だけのメール連絡では心の通じるコミュニケーションはほとんど(私には)不可能である。電話なら、相互の声のやり取りの中で、ある程度、気持ちを察したり、表したりの会話は成立する。自分が伝えたいエッセンスや周りの環境とともに、伝えるために適切な仕組みを選ぶことも欠かせない。できればヴィジュアルの力を借りてのコミュニケーションも必要かもしれない。

いずれにしても、「見えること」や「見えたこと」が基本になる。その事実によって事が進んでいく。「心地よさ」に出会うには、人間の目に日常「見える環境」であり、「見える情報」であることを考えてみることではないか。子難しい話しかも知れないが、見えることは生きていくことである。つまり見る側にとって優しい存在の仕方について、もう少し考えていくとが心地よさを増幅させ、人の健康に寄与するように思われる。なにしろ、健康が求められるのは、「みんなの幸せ」のためにある。外見は飾るものではなく社会をつくるものでありたい。


お読みいただき感謝です。
NPO法人日本HIS研究センターからお届けしました。

来たる14日(土)午後1時〜5時
京都YWCAにおいて、病院広報の基本講座を行います。
基本講座ですから、どんな仕事にも関係があります。

受講をお待ちしています。
詳しいご案内は、 http://www.j-his.jp/

お問い合わせ・お申し込みは
事務局075-741-8219 info-his@j-his.jp