病院広報(はとはあと)評価支援情報

「はとはあと」は、市民の暮らしに必要な、誠実で適切な医療情報を評価し、支援することで参加施設の透明性と“信頼を高めます。

広告と広報のちがい

2012-11-28 11:45:19 | はとはあと最新情報

「広告と広報」は、どこがどのように違うのか、

すっと答えられる人は、プロ経験者でしょう。

毎日のように、広告や広報に携わっていないと、

意識しての分別は難しい。日本の場合は、です。

当事務所に、週に何日か、広報の勉強にくる京都大学の大学院生クンも、

広告と広報の違いが判るかと訊ねたら首を傾けてしまいました。

広報理解にとっても、重要な基本的理解のひとつが、

この「広告と広報のちがい」なんです。

そこで、意を決してその違いが一目で理解できるよう、

チャートをつくりましたので、ご利用ください。

といっても、iPhoneに入っていた大辞林の

「広告」と「広報」を検索し、コピペで並べて貼っただけのものです。

実は、いままでさまざまな説明を考え試してきましたが、

ふと、思いついたのでやってみたのがこれです。

別に広告が悪く、広報は正義だなどと言うつもりは毛頭ありませんが、

視点は、広告が競争性や効率性を根にした質の世界の言葉であり、

広報は、社会性や人間性を栄養にした質の言葉であるという気がしてます。

もちろん、「広告的な広報」や「広報的な広告」は、この世に満ちあふれております。

そんなことですから、医療機関のホームページ・ガイドラインにもでてくる

広告規制なども自身が病気になって支離滅裂でいます。

線も引けず、時間も逆流する天地左右のないこの世界は、

宇宙遊泳に等しい行動が求められますのに、

二言目には費用対効果で打ち上げ失敗が落ちです。

広報はそんな踏み台をもってこないと見えない世界かもしれませんが、

だからこそ、楽しくて面白い。やるだけやった方が勝ちともいえるのです。

最後は情報の「品位」と「センス」が支持を勝ち取る世界だと思います。

 

 


京都大学で「はとはあと」評価検討会お知らせ

2012-11-23 16:25:42 | はとはあと最新情報

いつもご支援にあずかり厚くお礼申し上げます。医療福祉施設の利用者への誠実で適切な情報提供の、いっそうの向上をめざす「はとはあと(病院広報・情報公開)評価」に関する検討会を下記のとおり開催いたします

 季節柄、ご多用の時期とは存じますが、地域・利用者・関係者との良好なコミュニケーションの確立のため、ぜひ活発な議論ができればと考えております。これから受審をお考えの施設においては、評価の視点や考え方の理解にもつながります。ぜひ、この機会をご活用いただきたくご案内申し上げます。

1 期日 2012年12月12日 14:00~17:00

2 会場 京都大学大学院医科研究科G棟セミナー室A(京都市左京区吉田本町近衛町)

3 目的

2013年4月から導入を計画しています「はとはあと」評価第1ステージ正式バージョンの実施」および第2ステージのあるべき姿について意見交換

4 検討課題

・地域医療と病院広報の果たす役割について

・評価目的の確認と経緯および現状報告

・受審施設の現状と課題・要望

・今後の展開に向けた改善点の討議・確認

5 対象範囲

認定施設のほか、受審準備施設の関係者、学識経験者、患者団体関係者、医療市民など

★参加費無料(出席ご連絡をお願いします)

申込締切日:12月5日 午後5時

方法:期日までにこのメールに返信して参加の可否をお報せください

NPO法人日本HIS研究センター・「はとはあと」評価・検討会担当宛

★なお、β版アンケート未提出の施設は、お急ぎご回答をお送りください。

(写真は前回の検討会)


社会に知られ、愛される病院の広報活動

2012-11-21 13:48:23 | はとはあと最新情報

伝えることは、知ってもらうことですが、

自らの魅力に気づいてもらうことにもつながって行きます。

その伝え方は、広告のように魅力を万人に判りやすく仕立てて伝えていくこともありますが、

広報のように、素顔(すっぴん)のままで勝負することで、気づいてもらうやり方もあります。

でも、広告と広報はどちらが効果的かなどというのは、まったく実際的ではありませんね。

大切な伝え方は、「メディア・ミックス」、多くの打ち手の最適な組み合わせでしょう。

その中心にくるのは、やっぱり「ヒトによる伝播力」、

そこにメディアという打ち手が加われば、鬼に金棒というわけです。

そのためには、それらのヒトが、広報の原理や知識を装備することです。

そうすると、見えるモノが見えるようになり、共有すべき課題が明らかになります。

そうなれば、いつも患者さんの身体問題を解決している医療現場です。

方向が明らかになりサクサク、ことが進むのではないでしょうか。

ゆめゆめ、広報担当の孤軍奮闘は、やめましょう。


かけはし診療リーフレット

2012-11-20 15:26:14 | はとはあと最新情報

昨日、大阪府済生会吹田病院を訪問しました。

阪急相川駅前から、送迎バスに

安威川の橋を渡って約5分、500床、20以上の診療科があり、

呼吸器や周産期センターなどを併設する地域密着型の病院。

もちろんHIS研の法人会員です。

広報面での特徴は、診療科毎のリーフレット(A4・3つ折り)を整備し、

玄関通路、それもドクター紹介と同じ場所に設置していて

利用者への、もっとも病院らしい配慮と感じられます。

診療科ごとの病院の説明が判りやすく開設されています。

製薬メーカからも主な疾患のリーフはいろいろと出ていますが、

やはり病院として診療科の案内はこうあってほしいと

かねがね思っていましたが、まだまだ健在で、

デザインも進化しているようです。


納得を引き出す医療とは(HIS Slide)

2012-11-11 16:35:38 | はとはあと最新情報

最近は、一頃ほど医療の満足ということが言われなくなったのは、なぜでしょうか。「満足」という言葉の響きが、医療にはそぐわないという感覚が定着してきたからでしょうか。それならこれからの医療にとって、大変いい傾向であると言えそうですが。

一般のサービスでは、一定の生活レベルに達した人々が、一層の満足や快適性を求めて利用するのに対して、医療サービスは、心身のハンディを負った人が、苦痛と闘いながら回復を求めて受けるサービスであるため、同じ発想の顧客対応では筋違いであることを、繰り返し発信していた時代がありました。このため、この図はすでに、ご存知の方も多いことでしょう。少し、シンプルに描き直していますが、基本的には同じです。とくに真中(ブルー)が、医師がかかわる医療の知識や技術をもってする本質サービスである点は同じです。

配慮を施したのは、グリーンの中間域とオレンジの外輪域の表現を、「医療の援助」と「医療環境と情報」というように変えました。医療は「広く深い海」なので、この表現にそぐわない」ということもあるかもしれませんが、医師だけでできない領域も、患者さんにとっては、支払いの対象でありサービス商品の価値を持つものです。

環境は、ナイチンゲールが繰り返し述べたように、現在でも、病者にとって重要な回復のファクターですが、サービスの対価を払う対象とは考えられていません。また、広報などで得た情報による利益も、料金がかかる対象ということはありません。しかし、医療サービスの満足や納得には、情報のあるなしは大きく影響する場合も考えられ、長い目で見れば、病院への信頼などに強く結び付く要因となります。ここに「病院広報が大切である」という理由の一つがあります。