病院広報(はとはあと)評価支援情報

「はとはあと」は、市民の暮らしに必要な、誠実で適切な医療情報を評価し、支援することで参加施設の透明性と“信頼を高めます。

一般的な病院広報誌の制作体制

2011-12-30 17:43:46 | はとはあと最新情報

ここのところ、病院の広報誌は、ホームページほどの

目に見えた効果?がないため企画が難しくなっている、と言う人がいる。

効果測定を何で測るか、によるが、

待合いロビーから自院の広報誌が消えたら、こんな寂しいことはない。

手にとって見ることのできることや、バッグに入れることのできる「現物」は、

実は、目には見えないが多くのメッセージを発信していることをよく考える必要があり、

ホームページと比べてもあまり意味がない。

また、なんでも自院でやってしまうという

自前主義の施設は、外部との協業や新しい技術・情報を通じた

つながりが希薄になり、何かと判断がおくれたり、

困ったときの助けに弱くなる危険がある。

こうした文化性の高い仕事のコスト管理は、

気長な長期的視点で、ホドホドがいいのではないか。

 

相談先はこちら

 


Phase3医療経営誌で座談会

2011-12-15 15:56:06 | はとはあと最新情報

Phase3(医療経営誌)新年号で

「はとはあと」評価に関わる医療経営談義として

中山健夫先生(京都大学医学部教授)、

奥野卓司先生(関西学院大学社会学部教授)、

それにコーディネイト役として、石田章一が加わり、

医療における情報公開や病院広報について話し合ったことが

掲載されました。

さっそく一読した方から、

病院広報について「理解が進んだ」とのメールをいただきました。

ぜひご覧ください。

コメントでご連絡いただければ、掲載頁のPDFを送ります。

日本HIS研究センター


森之宮病院、院内誌Live30で広報

2011-12-06 15:27:09 | はとはあと最新情報

大阪の社会医療法人大道会森之宮病院が、

「はとはあと」評価認定になったことを

院内報Live30(ライブ・サーティ)189号のINFORMATIONのコーナーに

認定証とともに掲載し、院内にメッセージを流しました(写真)。


「はとはあと」評価の生かし方のひとつとして、

まず、院内広報のネタとして活用できるということがあります。

内容の理解・周知ということもありますが、

まず当院に、「いいことがあった」という印象から入り、

次第に関心を高めていくことで存在感のひとつにするという

長期広報戦略と考えるのがいいでしょう。

 

日本HIS研究センター


木を見て森を見ず、の教訓

2011-12-04 16:11:53 | はとはあと最新情報

「広報にどんなメリットがあるのか」と聞いてくる人がある。こんなとき、ほんとうに答えにくい。パソコンだけでは何も起こらない。ソフトがあり必要な入力がなければ何もえられないと同じように、広報においても何もしないで利益が生まれることはない。それなりの条件や手順を踏むことが必要であり、手をかけずに願いが適うというわけなどない。広報とは、実はPCのように「仕組み」をベースにした活動であり、それぞれに目指すデータを入れてこそ真価が引き出せる。
「木を見て森を見ず」ということがある。広報のめざすものは森であって、一本一本の木、まして枝葉だけを扱うことが本来の目的ではない。まず森を美しく豊かにすることで、それぞれの木岐の健康を増進させようとするのが広報の目的である、といえば恰好良すぎるだろうか。

昔、イギリスの政治家ディズレーリーは「誠実にまさる知恵はない」といった。広報は、情報を伝えることのように考えられてきたが、情報だけではなく、人が人に与えるすべてのインパクト、つながりやスタンスに配慮をし、相手を受け入れていくホスピタリティの視点がなけれならない。また、最近手にした本には、国富論を書いたアダム・スミスの話があり、そのような「他人への配慮こそが人間の人間たる特性である」とも述べていたことの紹介があった。

近頃の医療には、集患などという変な言葉があるように、広告規制をクリアして利益に近づく手段としてしか考えが行かない人は、もう一度、原点に戻って考えてほしい。利用者がないと病院経営はなりたたない。それは最近なら小学生でも知ってる。しかし、小さな利益を追うのが医療ではないだろう。個々の施設が小利を追うことのないよう国によって医療制度が維持されているはずである。今回の震災での東電も、個々の欠陥への対応は万全であった。しかし大きな視野からの打ち手に組織が付いていけなかったようである。木を見て森を見ずのないよう病院広報によるヤジロベエのまなざしが必要であると思う。

いしだ



病院広報常識問題回答付5題(岡山勉強会での出題)4

2011-12-02 17:32:50 | はとはあと最新情報

16.広聴とは、いわゆる広報の対立概念に相当する活動にあたる<×>

広報活動は、広報活動(伝える活動)+広聴活動(聴く活動)により説明されます。つまり、聴

くこと(モニタリング)を含む双方向が広報であり、その結果、双方の利益に向かって「変え

る」自己修正を繰り返すことで完結することです。広聴は広報の対立概念ではなく、必要条件と

いうことがいえます。

 17.病院の広報は、広告規制をクリアするもっとも手近な方法である<×>

広報をしていれば、広告する必要がないとか、広報は広告規制をクリアする新手であるといった

説明がよく行われますが、これは全く本質を見誤った見解といえます。広報は、実態を正しく、

また、社会の利益を共有する価値観をもって「伝える」「聴く」「変わる」の循環を生み出す使

命をもつものです。

18.本来、広報活動の「実施する・しない」という議論はありえないことである<○>

「当院は広報活動はしません」とは、人の営みでいえば、「一切他人とはお付き合いしません」

というのに等しいことになります。広報を「する・しない」ではなく、社会とのつながりに対し

てどのようなスタンスをとるのか、そのことを明言し存在理由を明らかにすることこそが強く望

まれる時代です。

19.マスコミに「ニュース記事」を提供すると、よい広報になる<×>

マスコミとはより高次の交流や交換が求められます。社会性人間性の高い医療においては、とく

にマスコミ側からも高い関心が持たれています。このため、マス媒体を社会への対話の窓と考

え、情報を提供していくことが必要です。しかし、それは決して「記事の提供ではない」点を理

解しておくことが大切です。

20.テレビの取材には、気さくに何でも話す方がよい<×>

テレビに限らず、気さくで誠実、ありのままの姿勢は、信頼にとって重要な要素です。しかし、

個人的な事柄ならいざ知らず、公的組織を代表しての発言には、ただ個人の感覚だけで話してよ

いわけなく、あくまでも、組織の代表としての、ネライをもった内容の話をわかりやすく明快に

することが大切です。

よく読んで、自己採点してみてください。正誤よりもその背景にある知識体系や経験的な知識に

関心をもっていただくことが大切だと思います。病院広報がどうなのか、みなさまには、私たち

とは違って目の前に患者さんがいます。その人が広報をやって喜んだかどうか、そこに全ての答

えがあります。

 

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