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石川記念会HITO病院の「第20回全国病院広報研究大会」に参加して! 菅原正博

2016-11-14 16:59:23 | はとはあと最新情報
社会医療法人石川記念会HITO病院:「第20回全国病院広報研究大会」に参加して!

 この11月12日に、西宮市から愛媛県四国中央市の社会医療法人石川記念会HITO病院で開催の第20回全国病院広報事例研究大会に参加しました。
 この大会は、NPO法人HIS研究センターがコーディネート役を果たしてきた年に1度の研究大会で、病院広報に携わっておられる企画広報担当者の方々が集まって、現場目線で病院広報問題を議論し合う場を提供してきました。
 会場提供や学会進行は、会員で「はとはあと」評価にも認定されているHITO病院のスタッフの方々が献身的にお世話をいただき、大変、盛り上がった大会でした。
 病院見学会のあと、事前の審査会で厳選された10病院が、「最優秀賞」を目指して8分間のプレゼンをし、その内容を審査員によって評価、その後の特別講演に並行して審査会を実施して「優秀賞」「最優秀賞」ほかを選考しました。

 私は初めて参加しましたが、この研究発表を「日本広報学会」の「理事」の立場で聴講。事前にノミネートされた10病院の研究テーマは、
1.「医師同行による地域医療機関への訪問活動:情報ツール「Communication Paper」
2.「日々変化しつづけるホームページ:「弱点」を「長所」に変えるホームページリニューアル計画!!」
3.レシピコンテストによる患者満足度の向上および職員の意識改善の効果
4.「なんがでっきょんな?」(何ができるのか?)からスタートした、住民目線の広報:地域から愛される・必要とされる病院を目指して」
5.「富家グループの広報意識とは:ナラティブの思いを形に」
6.「当病院の認知度の向上をめざして:セミナー集客の広報戦略」
7.「まちに飛び出せ健康イベント:3病院と介護の協働で知名度アップを目指せ」
8.「災害時における病院広報の使命:熊本地震支援」
9.「その広報活動に根拠があるか?1000人の声に基づいた広報活動」
10.「 地域に根ざす病院広報活動」

「感 想」
 この研究発表会に参加して、いくつかの点で再確認した点をまとめました。
1. 病院、医療分野で「広報」を担当者は少ないが、今回の研究発表に180名の方々が全国から集まってこられたのを見て、病院も患者と双方向に対話するための窓口として専任の「広報パーソン」を置く病院が少しずつ増えつつある、ということを実感した次第です。
2. これまで病院でも経営トップは経営理念として「患者第1主義」をうたってきましたが、この「患者第一主義」が、現場レベルでも意識されるようになり、広報パーソンがまとめ役になって、現場の職員を巻き込みながら、患者に対するコミュニケーションのあり方を変革しつつあり実行段階に入り始めた、と実感しました。
3. 今回、大会に参加された広報パーソンは、20歳後半から30歳後半の人達が多かったですが、後、10年経つと、病院広報パーソンのすそ野が広がっていくので、先行きは、「コミュニケーションが上手」な病院が増えてきそうである、と期待しました。
4. 「患者第1主義」の流れにそって、「患者」から発せされる「口コミ」に真剣に耳を傾けようとしている病院が増えつつあるという実感を得ました。口コミ情報の拡散手段としてSNSが広報メディアとして注目されつつありますが、病院広報でも同じ傾向が見られるようです。
5. 「患者」とのコミュニケーションの手段として「住民参画型」のセミナーがよく開催されていますが、その際の反省として「医学専門用語」を極力少なくしたい、という反省が出ていましたが、この点は「病院広報」でも必要です。「専門家同士」の対話ではなく、一般住民との対話では、「専門知識の一方的な教授よりも、「地域住民」が自分事として「健康・医療・看護・介護・福祉」について「自助努力」を促進させる役目が「病院広報パーソン」にも必要なってきていると痛感しました。

Proto Vision代表取締役 ゼネラル・マネージャー
菅原 正博 HIS顧問・経済学博士


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