病院広報(はとはあと)評価支援情報

「はとはあと」は、市民の暮らしに必要な、誠実で適切な医療情報を評価し、支援することで参加施設の透明性と“信頼を高めます。

ヒトメディア&ヒトブランドを意識して観る

2018-05-11 09:52:50 | はとはあと最新情報
ヒトメディア&ヒトブランドを意識して観る

病院広報でいう「病院」は、病床数20以上という病院の定義ではなく、世間の認識でいう病院のことである。一般市民は、診療所と病院の区別がついていない。医師や看護師がいて、怪我や病気の回復に努めているところを「病院」というのを「見て」のことである。そこには「医学」も「法律」もない。あくまでも庶民としての生活感情に向けて定義したまでである。ではなぜ、そのように拘ったのか。広報はその地域の理解・認識を得ることが主目的である。人や社会をより「広く」「深く」見ていくことが必要と考えたからである。

医療は、人が一人で冷静に判断するには、複雑な印象がある。その全容が見えにくい上、日々変化を続け、全体が見えにくい構造をしている。もちろん先端技術も負けてはいない。感心するほど精巧緻密な診断も可能であり、大きな期待も掛かってくる。しかし、それらを素人が理解しようとする実体の一面にしか過ぎないのではないか。一人の人が生き考え思いを馳せることのできる世界は、個々が自覚できるスケールではないはずである。なぜなら計算世界は果てしないからである。如何様にも行き詰まるまで絵が描けてしまう。

それらを見分けるのは、生きた人間の目である。目で見て心地いいものが生物としての最高の現実である。心地いい刺激が目に入り全身に行き渡るとき、人は人として自然界の一員となれる。人と素直な対話がしたくなり、また、新たな環境の一部を生み出し、他者にも貢献することができる。病院の、いえ医療の、いえ医療サービスの仕事とは、心地よい環境の創出、少なくともその心得をもって社会に尽くしていくことではないか。もちろん現在の姿勢や機能が不要ということではない。その先を「見る」「観る」によって、もっとも進むべき方向を「見つめる」ことが生きる態度である。

そのために必要な社会的コミュニケーション、それは専門者それぞれがメディア機能を協働すること。伝えるべきことを適切に伝えることはもちろんのこと、独自に生み出したわかりやすく心地よい表現姿勢を創造することで、それこそブランドという、通じ合う言語にならなければならない。あなたの前に立っただけで「心地よい」と感じられることが、ひいてはあなたと協働できる関係値を事前に保持することとなり、いっそう成果を引き出しサービスの質を高める。この実行こそ、無意識のうちに現れる不可解な印象や不適切なイメージの飛散を防止する唯一の手立てといえないだろうか。

★HIS Information★
HISフォーラム2018・第22回全国病院広報研究大会
京都開催のご案内

NPO法人日本HIS研究センターは、来たる10月27日(土)、京都市左京区の聖護院・御殿荘において第22回全国病院広報研究大会を開催します。会場には全国の病院やヘルスケア施設から集まった病院広報の応募事例の中から、選ばれた優秀演題の発表と最優秀であるBHI賞などの審査・表彰を中心に、施設間の情報交流を行い、これからの医療・福祉について学びます。
開催の支援者を代表して門川大作京都市長や京都私立病院協会・清水鴻一郎理事長などが、京都創発のHIS活動に期待するお言葉をいただくほか、京都大学大学院医学研究科・中山健夫教授の記念講演などが予定されています。
参加についての詳しい情報(演題応募や当日参加など)は、順次 http://www.j-his.jp/ に表示していきます。ぜひご参加ください。