小職のセミナー講演の「出だし」と同じ、です。「メンタル・睡眠 関係深く」。
これからも、安心して講演ができそうです。
メンタル・睡眠 関係深く 国立精神・神経医療研究センター 北村真吾氏
2019/5/14付日本経済新聞
睡眠を通し生活リズムを整え、心身の調子を高めていくにはどうすればよいのか。
国立精神・神経医療研究センターの睡眠・覚醒障害研究部、北村真吾氏に聞いた。
――メンタルと睡眠はどう関連しているのですか。
「メカニズムはわかりきっていないが、密接に関わっているのは確か。
例えば睡眠に問題がある人はうつ病になりやすい。リズムを整え、睡眠時間を確保できれば心身の健康リスクは抑えられる」
「睡眠には記憶や感情を整理する機能もある。負の感情の除去が睡眠中に進む。
また睡眠不足はネガティブな感情を引き起こしやすくなる。感情を安定させるという意味でも睡眠は重要だ」
――睡眠リズムを整えるにはどうすればよいですか。
「人の体内時計は24時間より少し長く、自然と後ろにずれていく。
なるべく起床時間は一定にし、起きたら光を浴びるとよい。光には体内時計を整える機能があるためだ」
「日光は照度も高くベスト。最近は照明を自動調整したり、カーテンを自動開閉したりして起床を促す機器がある。
目覚まし時計で起きるよりもこうした機器を使って自然と覚醒できればなおよい。
もし家族と起床時間が異なりそうした機器が使えない場合でも、午前のうちに光を浴びれば体内時計を整えられる」
――就寝前に気を付けるべき点は何でしょうか。
「睡眠は規則性が大事だ。いつもと同じパジャマに着替えて、歯を磨いてから布団に入って、
というようにベッドタイムのルーティンを決めておいた方が寝やすい。
また夜は光を浴びてしまうとよくない。部屋の照明はできるだけ暗めに、オレンジに近い暖色系の光にしたほうがよい」
「スマートフォンなどの液晶に使われる発光ダイオード(LED)の白い光は
体内時計を狂わせたり覚醒させたりする作用が比較的強い。
液晶を通じて見る内容の刺激性が睡眠に悪影響を与える可能性もあり、注意が必要だ」
――10連休中に睡眠リズムを崩した人も多そうです。
「いつものリズムを整える作業を効率良くやる必要がある。連休中の体内時計のずれは多くても2~3時間程度。
ただ、修正は1日1時間程度ずつが限界だ。
夜眠れなくても、いつも通りの時間に起きると次の日の夜は早めに眠れるようになる。これを繰り返し、整えていくしかない」