「7人の新人展」 ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート

ギャラリー・ショウ・コンテンポラリー・アート中央区日本橋3-2-9 三晶ビルB1階)
「GALERIE SHO PROJECTS VOL.2 7人の新人展」
2/28-3/22



1974年より1989年生まれの、総じて若い「新人」(画廊DMより。)アーティスト7名によるグループ展です。同ギャラリー担当スタッフによる選りすぐりの作家が紹介されています。



少なからず画廊を巡っていると、時折、全く未知の作家に至極感心させられることがありますが、この展示でもMASAKOの絵画が非常に鮮烈な印象を残してくれました。まるで太い刷毛でキャンバスをなぞったかのような大胆なタッチにて描かれているのは、あかたも家族のスナップ写真を捉えたようないくつものポートレート風の絵画です。彼ら彼女らはどこか幸せそうな表情をしてポーズを構えていますが、背景に見る黒を多用した、輪郭の危うい、全てが色彩に溶けて混ざるかのような暗がりの画面によるのか、何やら打って変わっての不安感を強く醸し出しています。調度品の整った重厚な室内にて、いかにも幸せそうに佇む親子が、不思議と影を落としながら、その絆の脆さを見せているのがとても象徴的でした。笑顔で群れる人々の背景に映る、安定しない、薄気味悪いタッチの生む儚さは、あまり他に見たことがありません。



その他、作品のテイストがあまり馴染まないものもありましたが、今春、大学一年生になるという鈴木愛美による、ポップで、その感情を直裁的に発露した鮮やかなポートレート、または、ヨーロッパの空気と匂いをセピア色に包み込んで刹那的に捉えた風景写真の鴨川寛子などが印象に残りました。空を怪しく覆う、水蒸気をたっぷりと含んだ雲が、今にも写真より滲み出してくるかのような質感で写し出されています。

次の土曜日、22日までの開催です。これはおすすめです。
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