「project N 32 名知聡子」 東京オペラシティアートギャラリー

東京オペラシティアートギャラリー新宿区西新宿3-20-2
「project N 32 名知聡子」
1/26-3/23



思わずその瞳に釘付けになります。国内若手作家を紹介する「project N」シリーズから、名知聡子(1982~)の展示です。彼女自身がモデルだという、ポートレート風のアクリル画が数点紹介されていました。

まずその大きさからして圧巻なのは、「最愛の男性と抱擁する姿」(公式HPより。)を表現したという、横5メートルにも及ぶ大作「天上の下」(2007)です。横へ引き延ばされた巨大なパネルに描かれているのは、目を潤ませ、流れるような黒髪をたたえる女性が、まさにその愛を確かめるようにして男性をしっかりと抱く姿でした。ブラシを用いたのか、アクリル絵具が粒状に覆う、なめらかな肌の質感はもとより、生気の宿るその瞳も魅力的です。彼女の心の内面が、ソフトタッチでありながらも、絵に確かに示されています。

上記画像の「ポートレート」(2007)では、鑑賞者を見据えて離さないその瞳に、作者の一種のナルシスト的な自我を見ることも出来るかもしれません。「見つめて欲しい。」と言わんばかりのその表情に、良い意味でのピュアな感情を感じました。屈託がありません。

今月23日までの開催です。

*関連エントリ(同時開催中の展覧会)
「池田満寿夫 - 知られざる全貌展 - 」 東京オペラシティアートギャラリー
「清らかなるもの - 舟越保武・長谷川潔を中心に - 」 東京オペラシティアートギャラリー
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