HageOyaji通信

進路指導ガイダンスの一環として、高校生が≪生き切る力≫を持った自立型人間へのアドバイス、サジェッション・・・になれば

第107話≪フリーター・ニートになる前に受けたい授業、スタート≫

2005年08月31日 | 引用伝授
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、既に、「ニート」問題は、HageOyaji通信:第9話≪ニートとは≫で、取り上げておりますが、通学や仕事をせず、職業訓練も受けていない「ニート」と呼ばれる若者が急増していることから、文部科学省は28日までに、大学などで行われている将来の目標や職業意識を学生に持たせるためのキャリア教育を重点的に支援する方針を決め、来年度予算の概算要求に約7億4千万円を盛り込みましたね。 

 文部科学省は「受験戦争の中で将来を具体的に考えずに進学した結果、明確な目標を持てない学生も多い。就職にも失敗し、ニートやフリーターになる場合もある」と指摘し、大学入学直後からキャリア教育を充実させるとしている。

 手始めとして、文部科学省は、「フリーター・ニート対策事業」を立ち上げ、非常に話題の≪フリーター・ニートになる前に受けたい授業≫全国キャラバンが、昨日仙台市からスタートしました。仙台市をスタートし、北海道から沖縄まで、全国30ヶ所の中学・高校を訪問し、計7千人の生徒に授業する予定。

 この全国キャラバンは、文部科学省から委託された千葉県の専門学校職員、鳥居徹也さんが授業を行います。そして、授業の前後にその地区のキャリア教育研究会と話し合いを持ちます。

             

「フリーター・ニートになる前に読む本」著者、鳥居徹也さんは、高校1年生授業ビデオを公開中ですので、画像をクリックして見てください。


既に予定が決まった全国キャラバン先、
 ≪授業キャラバンとキャリア教育研究会を合わせて行う場所≫

  1.8/29(月)仙台:仙台市立柳生中学校にて授業
    8/28(日)16:00-18:00:仙台地区キャリア教育研究会 
  2.9/16(金)福岡:行橋市立中京中学校にて授業
    9/17(土)福岡地区キャリア教育研究会
  3.9/26(月)長野:高遠町立高遠中学校にて授業
    9/25(日)長野地区キャリア教育研究会
  4.11/18(金)北海道:小樽市立西陵中学校にて授業
    11/19(土)札幌地区キャリア教育研究会
  5.12/5(月),6(火)愛知:武豊町立武豊中学校にて授業
    12/4(日)愛知地区キャリア教育研究会
  6.12/19(月)松山:松山市立鴨川中学校にて授業
    12/18(日)松山地区キャリア教育研究会
  7.1/12(木),13(金)大阪:枚方市立津田中学校にて授業
    1/14(土)大阪地区キャリア教育研究会
  8.2月上旬埼玉:蓮田市立蓮田南中学校にて授業
    埼玉地区キャリア教育研究会開催予定
  9.2/24(金)石垣島:沖縄県立八重山高等学校にて講演・授業
    地区キャリア教育研究会開催予定


 第90話≪ニート64万人、フリーター213万人≫にも記載したように、厚生労働省の「平成17年版労働経済白書」によると、15歳から34歳の「ニート」は平成12年の44万人から16年の64万人に急増している。

 その対策として、想定される事業は、
 (1)キャリア教育のカリキュラム開発
 (2)企業や自治体の協力を得て、職業についての講義やインターンシップで単位が取れるような仕組みづくり
 (3)学校で学ぶ専門科目が仕事や人生とどう結び付いているかを考える機会の創設

 など。

                
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第106話≪早稲田大商学部9月入試の倍率≫

2005年08月29日 | 一般情報
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、早稲田大学の「2006年度入学試験」には、次のようなチャレンジ方法がありますね。

     ◆一般入学試験
     ◆大学入試センター試験利用入学試験
     ◆AO方式等による入学試験
     ◆自己推薦制による推薦入学試験
     ◆指定校制による推薦入学試験
     ◆社会人入学試験
     ◆商学部9月入学試験
     ◆スポーツ推薦入学試験
     ◆帰国生入学試験
     ◆外国学生入学試験
     ◆人間科学部・eスクール入学試験


 この中の、「商学部9月入学試験」とは、一昨年、早稲田大商学部が、新しい入試制度を発表し、昨年から実施された、日本の高校既卒者(大検取得者も含む)を対象とした「9月入試(入学)」と、「最短3年半での卒業制度」が柱となった入試改革です。

 一般入試の形で9月に入学し、最短3年半で卒業できる両制度を導入した学部は全国初です。新システムの入試について、高校卒業から半年で再チャレンジできる9月と、従来型の2月実施の2本立てです。
 また、3年半卒業制度は、入学後の学業成績が非常に優秀な1~3%の学生に認めるということです。少子化傾向が強まる中、優秀な人材確保を狙う取り組みには注目が集まりましたね。


 ≪9月入学制度≫について

  9月に正規の学生として入学できる制度です。在学期間は、原則4年間。
  入学の対象となるのは、
    「9月入試」
    「帰国生入試」
    「外国学生入試」
  の合格者です。


 今回ホームページ上で、今年の「早稲田大商学部9月入試の倍率」が発表されております。

 早稲田大商学部9月入試の募集が締め切られ、募集人員50名に対し、志願者数1,379名という結果で、なんと志願倍率は、27.6倍。

 入試担当者は、「予想以上の反響に正直驚いている。英語に自信のある優秀な学生が集まってくれるのではないか。また、入学辞退者はそれほど多くないと考えており、一般入試ほど多くの合格者は出さないことになるだろう」と・・・・・・。

   試験実施日:2005年9月05日(月)
   合格発表日:2005年9月11日(日)
   入学手続日:2005年9月16日(金)
   入 学 式 :2005年9月21日(水)

 受験生のみなさん、頑張ってくださいね。

                
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第105話≪私立中高一貫校「海陽学園」開校≫

2005年08月26日 | 一般情報
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、来年春に三河湾を埋め立てたリゾート施設「ラグーナ蒲郡」(愛知県蒲郡市海陽町)内に設置される私立中高一貫校「海陽学園」を知っていますか?


この私立中高一貫校「海陽学園」は、トヨタ自動車、JR東海、中部電力が発起人となり、設立する、≪21世紀に向かって、生きる力を育む夢の学校≫です。

 昨今は、ワタミを始め、各企業が教育という分野に頭を突っ込み始めてきました。
その中でもイニシャチブを取る学校が、私立中高一貫校「海陽学園」なのです。

 建学の精神として、
  1.高潔で明朗闊達な人材の育成
  2.基礎学力の徹底した修得
  3.健全な身体、強靭な意志の涵養
  4.学問の楽しさを知る教養豊かな人材の育成
  5.日本の伝統文化に立脚し、国際社会で活躍できる人材の育成をあげた。

即ち、 ≪日本初のボーディングスクール≫なのである。

ホームページから、≪日本初のボーディングスクール≫の説明を転載すると、

「ボーディングスクールとは、社会のリーダーを養成する全寮制学校のことです。生徒と先生が寝食を共にし、リーダーとしての教養と人格を身につけていく教育方法は、イギリスのパブリックスクールやアメリカのプレップスクールなどにおいても実践されている教育システムです。海陽中等教育学校は、「将来の日本を牽引する人材を育成する」という理念のもと、数多くの企業の賛同を得て設立する、日本初のボーディングスクールです。ボーディングスクールの特徴である「ハウス」と呼ばれる寮での生活と、才能を引き出し伸ばす独自の教育内容により、これからの時代を切り拓いていく自信あふれる人格を育てていきます。

 全寮制の男子校で、英国の名門校・イートン校をモデルにしたという。


 トヨタ自動車、中部電力、JR東海の3社が発起人となり、84社の寄付で準備が進められています。寮で生徒と生活をともにするハウスマスター(教員資格を持つ)や、協力企業から派遣される若手社員のフロアマスターなど、生活面での指導も厳しい。校長には、進学校として知られる開成学園の前校長を招聘。マスコミが煽ったせいもあるが、開校前から人気が先行し、100人強とみられる奨学生枠(1学年の定員は120人)に対し、約5倍の応募があった。

 学費は年間約300万円と高い。最高で年額100万円程度、保護者の負担を軽減するため「奨学生資格審査」が行われる。8月末にかけて、筆記による基礎学力チェック(一次審査)、保護者を含む個人面接(二次審査)、ものづくり・協同作業(三次審査)、奨学生資格審査委員会委員による面接(最終審査)と、実に4回にわたって、受験希望者の適正が審査される。来年1月から2月にかけて最終的な「入学者選抜試験」があるが、おそらく、奨学生資格を得た受験生は、ほぼ100%合格するだろう。

                
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第104話≪アスベスト(石綿)≫

2005年08月24日 | 時事用語
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、今回の時事用語解説は、今一番話題の≪アスベスト(石綿)≫についてです。

            

 厚生労働省も急遽、ホームページにトビックス「アスベスト(石綿)情報」を流し、その中に「石綿(アスベスト)についてQ&A」まで作成し、今までの対策の経緯を掲載しています・・・が

 日本では昨年ようやく原則禁止にしたが、「遅きに失した禁止」としてもしかたありません。

 なぜなら、国外では1955~1959年にアスベストと肺がん、中皮腫との関連が指摘され、1960年に初めて肺がん症例も見つかっていた。ヨーロッパのアイスランドでは1983年、ドイツ1993年、フランスは1996年、それぞれ原則禁止になっていたにもかかわらず、日本では1995年に青石綿、茶石綿の使用を禁止し、昨年ようやく原則禁止にしたのである。もっと早く規制すればここまで被害を拡大しなかっただけに、対応が遅きに失した国の責任は重いとHageOyajiは思うのである。

 アスベストという言葉は、「消すことができない」あるいは「永遠不滅の」という意味のギリシャ語に由来しており、アスベストは石綿(いしわた、あるいはせきめん)とも呼ばれます。石綿という名前のとおり、綿のように柔らかな繊維ですが、鉱物の一種で、火にくべても燃えません。

 アスベストの一番わかりやすいイメージは、アスベスト金網です。中学校や高校の理科の実験で、ビーカーに入れた水をアルコールランプで沸かすとき、四角い金網を使いましたね。あの金網の真ん中の白い部分にアスベストが使われていました。
 
 1987年、市民が身近なアスベスト問題に気づかされる事件が起こりました。
そうです。みなさんの全国各地の学校の天井や壁に、発がん物質アスベストが吹きつけられていることが報道され、大騒ぎになった、あの事件です。

 あれ以来、アスベスト金網も姿を消しました。1995年には、HageOyajiも遭遇したあの阪神・淡路大震災で、壊れたビルを解体するとき、大量のアスベストが飛散して大問題になりました。

 アスベストは天然の鉱物繊維です。火山から噴き出た溶岩が水で冷やされるとき、特殊な条件のもとで、アスベストの結晶が繊維状に成長していくのです。寒い冬の夜、土の中の水分がこおって、霜柱がどんどん伸びていくのと似ています。こうしてできたアスベストを、石炭と同じように掘り出して使ってきたのです。だから、アスベストは非常に安いのです。
 
 アスベストは非常に細い繊維です。1本の繊維の太さは、髪の毛の5000分の1くらいです。熱や薬品に強く、磨耗に耐え、「ピアノ線より強い」と言われるほど切れにくく、紡いで織ることもでき、しかも安い・・・こんな便利な繊維はほかにありません。一時は「奇跡の鉱物」とか「天然の贈り物」と呼ばれ、さまざまな用途に使われてきました。あなたの身の回りにも、あちこちにアスベスト製品があるはずです。
 

 ところが、この便利なアスベストの繊維を肺に吸い込むと、20年から50年後に「」になるおそれがあるのです。
                     
 アスベストは単一の鉱物ではなく、6種類のアスベストが知られています。一番たくさん使われてきたのが白石綿(クリソタイル)です。白石綿は温石綿とも呼ばれます。その名のとおり白いアスベストで、非常に柔らかく、顕微鏡で見るとカールしています。蛇紋岩の中にできるので、蛇紋石系アスベストと呼ばれています。    
角閃石系アスベストは、角閃石の中にできます。5種類ありますが、工業的に使われてきたのは、青石綿(クロシドライト)と茶石綿(アモサイト)です。それぞれ、青色、あるいは茶色のアスベストです。角閃石系のものは顕微鏡で見ると、直線状の繊維です。蛇紋石系よりも角閃石系のほうが発がん性が強いと言われています。  

 最初に記載したように既に、ヨーロッパ8ヵ国では使用が禁止され、米国、イギリス、フランス、オーストラリアなどでは使用量が激減しています。

 日本では1995年4月から、青石綿と茶石綿の使用は禁止されました。しかし白石綿はいまだに大量に使われています。地下に眠っていたアスベストを掘り出し、世界中で使ってきたために、米国やヨーロッパ諸国ではすでに膨大な被害者が出ています。遅れて使い始めた日本でも、いまや、「静かな時限爆弾」の爆発予定時刻が、刻一刻と近づいているのです。

 尚、本日の朝日新聞朝刊によると、「全国の鉄道駅の4割にあたる3700駅にアスベストが使用」されていると調査内容が発表されています。 

                
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第103話≪物理チャレンジ2005≫

2005年08月22日 | 一般情報
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、既に知っている通り、1905年、アインシュタインは現代物理学へのジャンプ台となった五つの画期的論文を次々と発表し、この年は物理学にとって「奇跡の年」と呼ばれることになりましたね。

 100周年に当たる今年、2005年は、国連総会で「物理の国際年」とされ、世界各地で「世界物理年」の行事が繰り広げられています。


 日本でもその一環として、高校生を対象とした≪物理チャレンジ2005≫が、8月12日から15日までの四日間、世界物理年の国内行事として、日本物理学会などが開催した。全国の高校生以下100人が参加。各5時間の理論問題と実験問題に挑戦したほか、一線の研究者と交流も楽しんだ。


物理チャレンジ2005≫ホームページから抜粋すると、

 ◆物理チャレンジ2005とは、
 高校生等を対象とした日本で初めての物理学に関するコンテストで、2005年が世界物理年であることを記念しておこなわれます。参加者を合宿形式で一堂に集め、物理学の理論問題と実験課題を課してその成果を競い合います。最終日に、成績優秀な人を表彰します。
また参加期間中、先導的な研究をしている第一線の研究者と参加者との交流の機会を設けます(これらはすべて、国際物理オリンピックのスタイルに準じたものです)。

 ◆開催について、
  開催期日: 2005年8月12日(金)~15日(月)3泊4日
  開催場所: 岡山県青少年教育センター閑谷学校
  日程: 1日目 夕方に現地集合・開会式
       2日目 コンテスト(理論部門)と講話
       3日目 コンテスト(実験部門)と講話・エクスカーション
       4日目 記念講演 講師:日本科学未来館館長 毛利 衛 氏
           表彰式&閉会式


 主に高校生を対象にした日本初の物理学コンテスト「物理チャレンジ2005」(世界物理年日本委員会、岡山県など主催、読売新聞社など後援)が15日までの4日間、岡山県備前市を中心とする会場で開かれ、石川県立金沢泉丘高校3年の尾崎順一さんが、最高得点者に贈られる岡山県知事賞を受賞した。


 表彰式では金、銀、銅の各賞が30人に贈られた。成績優秀者の中から5人が、来年夏にシンガポールで開かれる第37回国際物理オリンピックに派遣される。

 金賞受賞者は次の通り:
     尾崎順一(石川県立金沢泉丘高校3年)
     村下湧音(兵庫県・灘中3年)
     中安淳(愛媛県立松山東高3年)
     谷崎佑弥(福岡県・西南学院高2年)
     吉田建一(兵庫県・灘高3年)
     石川敬視(愛媛県立新居浜西高3年)

                

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第102話≪キャンパス見学会に参加しよう≫

2005年08月19日 | 一般情報
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、≪キャンパス見学会≫の件を、既に、第42話≪さぁ、春のオープンキャンパスにでかけよう≫第70話≪国立大学のオープンキャンパスの日程≫で案内してきました。

 この度、8月5日~6日松山大学で行われた、≪2005キャンパス見学会summer≫は、近隣の高校生親子1450名が参加したようです。


 松山大学のホームページを覗いてみると、そのキャンパス見学会は、県内や広島、香川県の高校生たちが参加。先輩や職員に案内されて、模擬講義を受けたり、学生食堂で食事したりして、学生生活への夢を膨らませたようですね。

  宝物発見!~2005キャンパス見学会summer~ 2005/08/08

2005(平成17)年度 第2回キャンパス見学会が8月5日(金)、6日(土)の両日行われた。
両日は、松山市内及び岡山、広島、高松、丸亀、徳島、高知、四国中央、新居浜、西条、八幡浜、大洲、宇和島、内子などから高校生・父母ら約1,450名が参加した。
見学会は、午前10時から午後4時までのフリータイム方式で文京キャンパスや御幸キャンパス・久万ノ台グラウンドの施設設備を十分体験してもらおうという趣向。高校生たちは受付で配布された地図とスタンプラリー用のシートを片手に図書館、温山会館、キャリアセンター、AVライブラリーなどを自由に見学した。


 さ~~ぁ、みなさんの希望する大学の≪キャンパス見学会≫に参加しましょう!

                
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第101話≪来春のセンター試験のポイント(毎日新聞より)≫

2005年08月17日 | 引用伝授
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、8月11日の毎日新聞に≪来春のセンター試験のポイントを聞く≫が掲載されていますが、読みましたか?
 読んでいない受験生のため、アドレスと全文をコピーしておきます。

          

    ≪来春のセンター試験のポイントを聞く≫

平成18年度大学入試センター試験は来年1月21、22の両日、全国700余りの試験場で行われる。今度のセンター試験は新学習指導要領に対応した初めての試験で、出題科目の変更とそれに伴う旧教育課程履修者のための経過措置、「英語」のリスニングテストの実施、時間割りの変更など改正事項が多く、受験生は注意が必要だ。9月に配布が始まる「受験案内」を熟読することが大事だが、その前にセンターの松浦功事業部長に、試験の概要や受験の注意点、ポイントを聞いた。【平野秋一郎】


 --新しい学習指導要領で学んだ高校生が受ける初めてのセンター試験です。試験の概要を教えて下さい。

 高等学校の必履修教科の「国語」「地理歴史」「公民」「数学」「理科」「外国語」の6教科で28科目を出題します。ただし、いわゆる浪人生のような旧教育課程で学んだ人がいるので、経過措置として旧教育課程の内容から出題する5科目を加え、トータルで33科目を出題します。

 --変更点はどこですか。

 学習指導要領の改訂に対応して科目が変わりました。「国語」は従前、「国語I」と「国語I・国語II」の2科目を出題していましたが、「国語」1科目になります。「理科」も「化学IA」「化学IB」がなくなって「化学I」になったように、科目構成が変わって「物理I」「化学I」「生物I」「地学I」「理科総合A」「理科総合B」という6科目になります。「外国語」では「英語」に「リスニングテスト」が加わります。

◇新と旧の違い

 --旧教育課程の内容を学んだいわゆる浪人の人たちは?

 平成18年度大学入試センター試験は、新教育課程の教科・科目の内容による試験問題を受験するのが原則ですが、いわゆる浪人の人たちがいるので、その人たちに対する経過措置を設けました。旧教育課程を履修した人で「希望する者」は、経過措置による科目や問題を解答することができます。

 --自分が学んだ内容の試験を受けられるのですか?

 2つのパターンがあって、1つは「総合理科」「物理IA」「化学IA」「生物IA」「地学IA」の旧教育課程の科目を1年だけ出題して、旧教育課程履修者で希望する人は受けてもよいことにしています。これが5科目あります。本来は新教育課程で受けてもらうのですが、それでは「無理だ」という受験生は旧教育課程の内容でも受けられるようにしたということです。例えば、理科(1)では「理科総合B」「生物I」のところに「総合理科」「生物IA」の問題も出します。問題は同じ冊子に入っています。新教育課程の「理科総合B」と「生物I」の問題と、旧教育課程の「総合理科」「生物IA」の問題を同じ冊子に載せています。受験生は問題を見て、選んで解答してもらいます。2つ目は科目名は変わらないが内容が変わった「数学I」「数学II」「数学II・数学B」と「地学I」で、新教育課程固有の範囲から出題する問題のほかに、旧教育課程の範囲から出題する問題を用意します。

 --それは問題冊子を見れば分るのですか?

 旧の「IA」科目には、試験問題の科目名の上に、「旧教育課程履修者だけが選択できる科目です」と注記し、解答用紙の科目チェック欄にも、「IA」科目のところには「旧教育課程科目」と表示して、網掛けもし、分りやすく区別しています。「数学」では、試験問題の最初のページで「新教育課程履修者」と「旧教育課程履修者」ごとに解答できる問題の別を示し、旧教育課程履修の受験生には別の問題を用意してあるので、そこから選ぶことができると、注意書きを記しています。

 --間違えたら、得点にならないのですね。

新、旧どちらの教育課程を履修しているか、間違えないように。志願票にも新旧の別を記入する欄がある。 自分は新なのか旧なのか、正確に理解してもらうことが大事ですね。「新教育課程履修者」とは高等学校に平成15年4月に入学し、新教育課程を履修して、平成18年3月に卒業見込みの者だけです。留年した人、高等学校卒業程度認定試験(旧大検)合格者、外国の学校卒業の資格で出願する人などは、すべて「旧教育課程履修者」という区分けをしています。

◇リスニングテスト

 --今度の一番の注目はリスニングテストですね。

 リスニングテストは問題冊子、解答用紙、ICプレーヤー、イヤホン、音声メモリーを全員に配布して行います。試験時間は60分ですが、それはプレーヤーを配布する時間、機器の作動状況の確認や音量の調節を受験生本人に行ってもらう時間を取っているからで、実際の解答時間は30分間です。

 --ICプレーヤーの操作は簡単ですか?

 非常にシンプルにしています。再生機能だけで、巻き戻しも早送りも、一時停止もできません。決められた操作の順序でしか動きません。監督者の指示通りに操作して下さい。「電源ボタンを押して下さい」と言ったら、電源ボタンを押す、というように指示通りやってください。間違って違うボタンを押しても作動しません。ただし、音量調整はいつでもできます。

 --問題を聞いたら、すぐに解答するのですね。問題冊子に解答をメモしておいて、全部終わってから答案用紙に記入するというのはだめなのですね?

 受験案内に書いてありますが、「解答をとりあえず問題冊子に記入しておき、後でまとめて解答用紙に転記する時間は用意されていないので注意して下さい」ということです。音声問題は設問ごとに2回流れ、その都度、解答の間がありますので、1問ごとに解答を記入してして下さい。

 --ICプレーヤーが止まったりはしませんか。

 ICプレイヤーは試験を行う前に全部動くかどうかチェックをしていますし、受験生本人にも解答開始前に動くか確認してもらいますので、解答開始後、プレーヤーが壊れることはないと、私たちは確信しています。それでも、万が一、止まるなど故障があった場合は、試験当日、当初の試験が終わったあとに同じ試験問題で、止まった以降の問題を解答するという方法で再テストを行います。

 --安心していいですね。

 はい。父母、学校の先生にもご理解いただきたいのは、出来る限り条件を整えたということです。高校入試のリスニングテストでは1つのスピーカーから問題を流しています。戸外の音も聞こえます。しかし、センター試験のリスニングテストはどこの席でも同じ条件になるように、受験生1人1人にICプレーヤーを配付して実施します。しかも外部の音の影響を受けづらいようにイヤホンを使うし、自分で音量をいつでも変更することも出来ます。さらに、問題を2回読み上げます。そこまで条件を良くしているので、外の車の音とか、飛行機の音が聞こえても、そのことについては考慮しません。高校入試のリスニングテストよりは格段に良い条件でやっています。その点を是非ご理解いただきたい。

 --環境の音は仕方がないと?

 ただし、受験生には、携帯電話の着信音やバイブレーション、腕時計のアラームなど、音の出る機器は必ずオフにするようお願いしたい。鉛筆で机を叩いたり、足で床を蹴ったりという他人の迷惑になるような音を立てないでいただきたい。監督者も携帯電話を持ち込まないようにしたり、コツコツという音のしない靴を履くようにします。

◇時間割りの工夫

 --これまで初日の1時間目だった「外国語」が、一番後ろに来るなど、時間割りも変わりました。

リスニングテストのICプレーヤーについて説明する松浦部長。 時間割りについてはかなり工夫をしました。今回リスニングテストが入ります。リスニングテストは「英語」の試験ですが、音声を流すという試験の性質上、受験生は途中で席を立つことは出来ません。そこで、事前にトイレに行く時間を設けました。そのため、拘束時間が長くなります。そこで、拘束時間をいかに短くするかを考えました。リスニングテストで機器の故障などがあった場合、当日、リスニングテスト終了後、別のICプレーヤーで再テストを行います。そこでリスニングは1日目の最後に置きました。外国語は17年度の受験生が52万人で一番多く、しかも受験生の席は座席指定なので、「外国語」の前に、「外国語」の次に受験者数が多い50万人の「国語」を行い、その前に37万人の「地理歴史」を、そして31万人の「公民」としました。つまり受験生は朝、一斉に来なくていいことになります。「国語」と「外国語」だけを受ける受験生は午後から来ればいい、というように出来るだけ拘束時間を短くしました。

 --今までは「外国語」を最初に置いていましたね。

 従来の考え方は朝一番にたくさん集めて、終わったら帰ってもらうという考え方でした。だから1日目は「外国語」2日目は「国語」をトップに置いていました。平成18年度試験はリスニングテストを最後に持っていくしかないということで、受験生が徐々に増える方法を採用しました。

 --「理科」は「数学」の前後に分かれましたね。

 2日目については、16年度、17年度の試験で、「生物」の受験生が長時間待つという問題がありました。「物理」「化学」を受験しない「生物」の受験生の場合、「地理歴史」が終わるのが12:35、その次が「物理」「化学」なので待ち時間になり、「生物」の始まる17:20まで長時間、試験室の外で待つしかなかったのです。この点について、高等学校の先生方から「何とかしてほしい」と要望がありました。17年度試験では、「理科」を3科目受験した受験生は約2万7000人、「理科」全体の7%でした。そこで「理科」3科目を並べなくても、受験生の多い「数学」を真ん中に置いた方がいいと判断しました。その次に「理科」で一番受験生の多い「化学」を真ん中に置き、一番前と一番後ろに「生物」「物理」「地学」を置きました。そういう組み合わせにすると、「理科」3科目を受けない受験生は4コマ以下の受験で済みます。この方法が一番受験生の拘束時間を短く出来ると考えました。

◇受験票紛失 5000件

 --受験票を忘れたり、なくしたりする受験生が多いそうですが。

 はい、約5000件あります。

 --5000件ですか? なくしてしまうんですか。

 受験票を「なくした」と約5000件の再発行依頼が来ますが、多くの場合、センター試験が終わった後、「終わった~ッ」と捨ててしまうケースです。センター試験の受験を課している大学では、2次試験の出題や入学手続きに受験票が必要なんです。

 --なくしたという問い合わせには、どう答えるのですか。

 センターでは「受験案内に対処方法が書いてあるので、見て下さい」と言うのですが、「それも捨てちゃいました」と言う受験生が多いです。仕方がないので「センター試験を受けた大学に行くか、友達に見せてもらいなさい」と言います。そこでセンターでは「受験案内と受験票は入学手続きが終わるまで保管してして下さい」と呼びかけ、高等学校の先生方にも「学校で徹底して下さい」とお願いしています。

◇自分で確認を

 --問い合わせはほかにもありますか。

 2番目に多いのが、「受験科目をマークし忘れたかも知れない」「名前を書かなかったかも知れない」「どうしましょうか」という問い合わせです。試験後に1300件くらいあります

 --忘れた、書かないって、そんなに難しいことなのですか。

受験生のために「思いつく限りの工夫をしています」と語る松浦部長。 選択科目がある場合には、解答用紙に、どの科目を受けたかをマークする「解答科目欄」があります。同じ試験時間に、同じ解答用紙を使って複数の科目の試験が行われるので、正確にマークしないと、成績を評価できません。名前や受験番号を書く欄もあります。ところが、それを忘れたとか、忘れたかも知れないと聞いてこられるんです。だから、書き忘れが起きないように、工夫をしています。普通の試験では「始め」という指示があってから、名前、受験番号を書いて、解答を始めますね。しかしセンター試験では解答用紙を配ったら、まず、「受験番号を記入しなさい」「名前、試験場コードを記入して下さい」「受験科目にマークを正しくしなさい」と、試験前に必ず書くよう指示をしています。さらに、試験終了後にもう1度、「解答科目欄を正しくマークしているかどうか、確かめて下さい。違っていたり、書いてなかったりしたら、訂正を認めます」ということまで言っています。それでもなお、約1300件の問い合わせがきます。

 --どう答えるのですか。

 「あなたがマークした通り採点します」と答えます。選択科目をマークしていなければ、何の科目を解答したのか分らないので、零点になります。

 --受験生本人の問題ですね。

 そうです。自己責任です。センターは、試験の時間以外に必要事項を書き、確認する時間を設けています。それでも出来ない受験生がいます。

 --不注意とか、ケアレスミスのレベルではないですね。

 試験当日、試験場への道を間違えたとか、分らなくなった、どうしたらいいでしょう、と電話してくるケースも多いですね。「どうしたらいい?」と言われても、何とかして試験場に行ってもらうしかありません。受験案内には事前に道順や会場を下見してほしい旨を記載しています。そして1時間目は20分前、あとは10分前には入室しなさいと指示しています。それでも、交通機関のトラブルなどもないのに遅れて、受けられないという受験生がいます。間に合っても、息せき切っていては、十分なコンディションで受けられません。ぜひ、余裕を持って到着してほしいです。そのためには必ず試験会場と道順の下見をして下さいと言いたいですね。

 --受験では下見、道順の確認は鉄則ですよね。万が一の場合の、別ルートも。

 受験票には最寄の駅は何線の何駅と書いてありますし、そこからのバスの路線、道順も記してあるんですが、思い込みで違うところに行ったりする受験生がいます。大学によってはキャンパスが複数あるので、思い込みで違うキャンパスに行くケースがあります。受験票をよく見れば間違えないのですが。

◇電話に応対して下さい

 --センターには大量の問い合わせ電話が来るんですね。大変ですね。

 こちらから問い合わせる場合も大変なんです。志願票には確認する時のために自宅、連絡先の電話番号を書いてもらいます。しかし、最近は携帯電話の番号を書く人が増えました。すると、センターから電話すると、自分の知らない電話番号だからと出ない。何回電話をしても出ないということがよくあります。だから、なるべく固定電話の番号を書くように言っていますが、下宿している生徒などは携帯電話の番号しか持っていないのが現状です。

 --センターの発信番号は。

 03-3465-8600と、受験案内の表紙にも書いてあるので、これを覚えておいていただきたい。

 --固定電話なら大丈夫ですか。

 ところが、固定電話でも問題があるんです。本人宛てに電話をすると、お母さんが出ることがあります。「大学入試センターですが…」と言うと、「うちはいりません」と切られてしまうんですよ。受験産業と間違えられることもあります。

 --そういう場合はどうするんですか?

 何回も電話します。もちろん伝言も残しますが、伝言を聞いて、折り返しかけてくれない限りは、何回でもかけるしかありません。

 --そこまでサービスしなくても?

 父母の皆さんには「電話を切らないで」とお願いしたいですね。もうひとつは、センターへの問い合わせは父母でなく、受験生本人にさせてほしいということをお願いしたいですね。父母が問い合わせてくると、要領を得ないことが多いんです。問い合わせの電話の横に受験生本人がいるようだったら、代わってもらいます。問い合わせは必ず本人にお願いしたいし、検定料の振り込みも本人にやってもらいたいと思います。というのは、親自身の名前で振り込む人が結構いるんです。志願票に親の名前が書かれているケースもあります。

◇受験案内をよく読んで

 --今までお話いただいたことは全部、「受験案内」に書いてあるんですね。「受験案内」もずい分、工夫されたそうですね。

 以前は、「受験案内」の文章中で注意すべきところは太い線をつけたり、下線を引いたりしていました。しかし、今年は、ゴシック表記や下線は極力避けました。重要な内容があまりに多く、視覚上の強調をすることで、かえって紙面が雑然として、読みづらくなりかねないと考えたからです。太線のところだけ読む受験生もいますし。受験生は、よく読んで自分で必要なところにはマーカーで印を付けたりしてもらいたいですね。また、裏表紙には、緊急事態の時の対処法が書かれたページの一覧を載せました。

◇8万人が監督

 --試験の監督者は?

 平成17年度試験では、712試験場、8438試験室で行い、運営、監督の教職員は8万人に上りました。大学の担当者には8月に全国7地区で説明会を実施し、12月にも東京で説明会を行います。この説明会を受け、各大学において監督者に説明会を実施します。試験室では10分くらいの時間で、用紙を配ったり、説明したりするので、要領よくやってもらい、指示すべきことが漏れないようにするため監督者のためのマニュアル「監督要領」を全監督者に配ります。「監督要領」には、入室時間や開始時間、受験生への指示の言葉がひとつひとつ記されています。監督者によって指示の言葉を違ったり、言葉のニュアンスの違いで不公平が生じたりしないようにするためです。

 --大変ですね。

 受験生のために思いつく限りの工夫をしています。受験生には、是非、受験案内をよく読んで、試験では実力を存分に発揮していただきたいと思います。

                
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第100話≪現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)≫

2005年08月15日 | 進路助言
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、夏休みも折り返し地点がとっくに過ぎましたね。受験生、高校生のみなさんは、計画どおりに勉強は進んでいますか?

 受験生のみなさんに夏休みが無いと同じように、HageOyajiの≪HageOyaji通信≫にも夏休みはありません。今日の終戦記念日に第100話を配信します。

 今日の終戦記念日で、第2次世界大戦が終息してから60年が経ちましたね。日本は60年の間に、世界のトップクラスの経済力を持つようになり、この間に日本の復興、成長に世界は目を見張りました。高度経済成長時期、安定成長時期、バブル経済時期とバブル崩壊後の「失われた10年」を経て、今の時代があります。経済のグローバル化や少子高齢化に代表されるように、ビジネスを取り巻く環境は日々変化し、経済も進化してきましたが、その進歩に追従していないのが、教育問題です。


 さて、みなさん、今回は、文部科学省が力を入れて昨年から始めた、≪現代的教育ニーズ取組支援プログラム≫について触れましょう・・・みなさんが希望する大学が選定されているかも・・

 国立大学の法人化を契機に、文部科学省の高等教育政策が大きく方向転換していますね。

 平成14年度から始まった「21世紀COEプログラム」、更に平成15年度から始まった「特色GP」に続いて、平成16年度から「現代的教育ニーズ取組支援プログラム」即ち「現代GP」が仲間入りしています。(注:GP=Good Practice)

 これらの企画は、文部科学省は、競争的環境の中で個性輝く大学づくりを支援する施策の一環として、国公私立大学を通じた競争原理に基づいて優れた取組を選定して財政支援を行い、高等教育の更なる活性化を図ることを目的とするプログラムを推進しているのである。

 「特色GP」が継続的に実績を挙げている取組を対象としているのに対して、「現代GP」はテーマの趣旨・目的に沿った確実な実施計画のもとに我が国の大学教育改革に資することが期待出来る取組を対象としたのである。


 国立大学が法人化され、「国立大学法人」がスタートしました。これは民営化とは違い、国の責任がなくなったわけではないのです。国立大学法人は、国との間に一定の距離を保ちつつ、多くの分野でこれまで以上に、公立・私立大学との間で競争するようになります。「現代GP」は、新しい高等教育政策の視点からみた場合、まさしく競争的な環境の中で大学・大学院での教育改革を実現させることに目標が置かれていることを認識しなければなりません。

 大学等での教育改革については、多数の英知を結集したプロジェクトを考案することが必要です。これまで大学内部での教育にかかる議論は、教務委員にでもならない限り、「自家営業」ないし「個人商店」の色彩が強く、また他の教員の授業について何か発言できるような環境にはありませんでしたね。

 今回の「現代GP」の意義は、そうした垣根を取り払い、広く自分の学科・学部、あるいは大学全体として取り組むべき教育課題を認識し、具体的な改革案を考案しなければならない点で、大学にとって大きな意義があるのではないでしょうか?

 「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)」は、各種審議会からの提言等、社会的要請の強い政策課題に対応したテーマ設定を行い、各大学等から応募された取組の中から、特に優れた教育プロジェクト(取組)を選定し、財政支援を行うことで、高等教育の活性化が促進されることを目的し、平成17年度、509件申請の中から、84件(大学68、短大7、高専7、共同申請2)が選定されました。6テーマ別に、年間1000万~2400万円の補助金を2~4年間交付されます。

 テーマ別の内訳は、
  (1) 地域活性化への貢献(地元密着型)  27件
  (2) 地域活性化への貢献(広域展開型)  18件
  (3) 知的財産関連教育の推進         6件
  (4) 仕事で英語が使える日本人の育成  11件
  (5) 人材交流による産学連携教育      8件
  (6) ニーズに基づく人材育成を目指した
      e-Learning Program          14件

                
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第99話≪人民元【Chinese Yuan】≫

2005年08月12日 | 時事用語
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 受験生のみなさん、大学入試センター試験第1日の最初にあるのが、そう、≪公民(「現代社会」「倫理」「政治・経済」≫ですね。受験生の間に「公民は勉強しなくても点が取れる」・・・・そんな噂を信じているアナタ。ニュースから得た時事知識や常識だけでは限界があります。

 できるだけ、時事知識の用語はマスターして、出だしを快調に飛ばしましょう・・・


 今回の時事用語は、最近レートを切り上げた≪人民元【Chinese Yuan】≫です。

 中華人民共和国の中国人民銀行は7月21日、人民元レートを1ドル=8.27元台から1ドル=8.11元に2%切り上げると発表しました。(朝日新聞日本経済新聞

 ≪人民元【Chinese Yuan】≫とは、中国の中央銀行である中国人民銀行が発行する通貨ですね。

 通貨単位「元(ユアン)」は、補助通貨単位の「角(チアオ)」とともに中国で使われている。1元=10角。1948年に設立された中国人民銀行が共産党支配地域で発行し、翌年の新中国成立で全国通貨となったのです。

1994年に、それまで複数あった対ドル為替レートを統一し、1997年以降は人民元レートを1ドル=8.2760~8.2800元の変動幅に抑えるドル・ペッグ制を維持して事実上の固定相場制となっていた。中国人民銀行は7月21日、人民元レートを1ドル=8.27元台から1ドル=8.11元に2%切り上げると発表した。それに合わせて現在の為替相場制度を廃止し、通貨バスケット制を参考にした管理変動相場制を採用する。

 人民元とは、中華人民共和国の通貨の名称。
 (中国の正式名は、中華人民共和国で、台湾の正式名は、中華民国です)

 通貨の切り上げとは、通貨の価値を上げることを指し、具体的には他の通貨(米国ドルなど)との交換レートを変動させることにより実現されます。通貨を切り上げると、当該通貨の価値が高まります。そのため、外国のモノ・サービスを購入する場合(輸入)には有利になります。
 しかし、外国へモノ・サービスを販売する場合(輸出)には、販売先での価格が上昇してしまうため、販売先市場での価格競争力を失います。

 為替制度には、大きく分けて、固定相場制と、変動相場制の2つのタイプがあります。
 ◆固定相場制:
 為替相場の変動を、固定もしくはごく小幅に限定する制度。 ぺッグ制とも言われます。
 ◆変動相場制:
 為替レートの決定をマーケットの需要と供給に委ねる制度です。フロート制とも言われます。


 一方、中国の対外輸出は二ケタ台の経済成長を支え、慢性的な貿易赤字のアメリカなどから人民元の切り上げを求められていた。

 そこで、≪通貨バスケット制とは?≫
 貿易などで自国と関係の深い複数の外国通貨で構成する「かご(バスケット)」を一つの計算単位とし、それに自国通貨を連動させる仕組み。例えば、バスケットの中身を円とドル半分ずつにすると、円が対ドルで10%下落しても、自国通貨はバスケットの構成比に連動するため、ドルに対する下落率は半分の5%となる。アジア通貨危機を教訓に、日本はアジアの発展途上国の通貨を円、ドル、ユーロなどで構成するバスケットに連動させるよう提案している。

 現在、通貨バスケット制を取り入れている国は、シンガポール、タイ、チリ、イスラエル、ポーランド、ハンガリーの六カ国です。

 新たに導入された通貨バスケット方式では、複数の通貨の為替レートを参考にして人民元の為替レートを連動させるものだ。その通貨バスケット方式に組み入れる通貨の種類やその割合などは明らかにされていないが、米ドルをはじめ、日本円やユーロなどが含まれると見られている。

 今回、元の切り上げに追従して、マレーシアも米ドルとのペッグ制から通貨バスケットによる管理通貨制度に移行すると発表しました。マレーシアの場合は日本円やユーロ、周辺主要国の通貨、それに人民元なども入ることになり、ドルへの依存度は低くなります。同じようにほかの国もバスケット制へ移行すると、ドル離れが進むことになるでしょう。

 現在の世界のリザーブ・カレンシー、中央銀行などの外貨保有高はドルの量が多すぎます。こうしてバスケットに移行することは、ドルがだんだん見放されていく大きな流れの一環と言えるかもしれません。

 人民元が上がれば香港ドルも上がると思っている方も多いと思いますが、それは違います。
 何故なら、香港がイギリスから中国に返還された際、1ドル=7.8香港ドルに固定し、これを50年間維持するという協定が結ばれているからです。時期が変わったとしても、勝手に紙幣を印刷してはいけないことになっています。

 人民元の切り上げとともに世界における生産地の分散化が改めて世界の国々から議論に上っている。その中で、キヤノンはライバル企業と明らかに違う道を見据えています。キヤノンにとっての最大の中国リスク回避策。それは他社を尻目に取り組みを強める「製造拠点の国内回帰」です。


 みなさん、今回の時事用語は難しかったかな?

                
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第98話≪出願・入試応援特集(第1回8/1~9/30)≫

2005年08月10日 | 引用伝授
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、毎年リクルート社が特集している、「高校生のための進路探しサイト」≪出願・入試応援特集(第1回8/1~9/30)≫が公開されましたね。みなさんは既に準備は整いましたか?

志望校の決定時期トップは、高校3年の8月が15.3%ですね。


 専門学校の出願開始はもう間近です。みなさんのやる気を評価したり、自己推薦・学校推薦で出願できる学校などを、全国2200校以上、1万7000学科の大学・短大・専門学校の情報満載した≪出願・入試応援特集(第1回8/1~9/31)≫の中からチエックしてくださいね。

 このリクルート進学ネットは非常に見やすく、エリアと学校の種類で探せますし、出願・入試のテーマからも探せます。  
 各学校の入試日程や選考方法の確認はもちろん、直接願書を取り寄せることもできます。時期に応じたテーマ別に出願・入試情報をご紹介されてますね。更に、入試お役立ちアドバイスとして、

   ◆ 先輩たちの282人のホンネ!合格体験レポート

   ◆ 受験生まるわかりグラフ ザ・多数派


 さ~~~~ぁ、みなさん、自分が進みたい学校を選び、学びたいことを探し、・・・そして、将来社会で活躍する夢を見ておきましょう。

                

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第97話≪高校生が運営するネット商店街「学美舎」≫

2005年08月08日 | 一般情報
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、「学美舎(まなびや)」知っていましたか? 高校生が教育の一環として、ネット商店街を主催していることを・・・HageOyajiは、城南静岡高等学校が教育の一環として≪学美舎(まなびや)≫を開いていることを最近知りました。

    高校生が運営するインターネットモールHP≪学美舎

 城南静岡高等学校の学生自身が各店舗のモールを運営しているのです。社長や管理職は、もちろん学生で、役割分担を設け、本格的な経営への取り組みを行っています。城南静岡高等学校がある静岡の企業が数多く出店してます。静岡の地場産品や数多くの商品を取り扱っていますので、ショッピングは楽しそうですね。

 4年前に全国で初めて高校生が運営するネット商店街(インターネットモール)として誕生した≪学美舎≫が事業拡大を続けながら、売り上げが1000万円を超えるまでに成長しているようです。

 ≪学美舎≫は2001年に3年生向けのパソコン関連の授業の一環として始まった。その後、生徒からの要望で実際に出店企業を募り、商品を一般向けに販売する形式に変化。現在は、同校生徒の「社員」147人により、はんぺんや茶など約70社の商品をネット販売と、生徒が実際に食べ歩いた飲食店約80店を紹介する「まなぐる」の運営が主な事業です。参加企業からは月1万500円の運営費を受け取るが、効果がないと取引中止もあるため社員は必死です。

 ≪学美舎≫社長の久保田絢香さん(17)は、自ら多くの企業に説明しながら、契約を取っています。

 学美舎担当の久保田和夫教諭は「ビジネスを通して大人と日常的に接することで、生徒たちは言葉遣いや態度などが変わっていきます。中には成績が上がる生徒も」と効果に目を細める。これまでに取引先から就職の「逆指名」もあり、実際に就職した生徒も数人いるという。

 そんな≪学美舎≫の夢は店舗の全国展開。その具体策としてまず6日から2泊3日で札幌市を訪れる。久保田社長は「営業ツアーは全国展開に向けての第一歩。カニやサケなど特産物の豊富な北の大地で契約を結び、規模拡大のはずみにしたいです」と意気込んでいる。毎日新聞に掲載された記事「私立城南静岡高:高校生が運営、ネット商店街 全国展開へ“熱い夏” /静岡」「自分で稼ぐ 高校生が“会社作り”」もお読みください。

 みなさん、≪学美舎≫はすごい成果を挙げていますね。「学美舎(まなびや)」に続く高校生のネット商店街が現れることをHageOyajiは期待してます。

                
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第96話≪解散詔書≫

2005年08月05日 | 時事用語
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、今テレビ、新聞で最大の話題は、「郵政民営化関連法案」の行方で、小泉首相が参議院本会議採決で否決された場合、直ちに衆議院解散に踏み切る意向とのことですね。

 小泉首相は、法案成立に全力を挙げる方針だが、否決されれば、郵政民営化を柱とした小泉構造改革を争点に、「総選挙で国民の信を問わざるを得ない」と判断したのです。

 首相官邸は、既に衆議院解散の段取りの検討に着手してます。法案が否決されれば、衆議院本会議での再採決(2/3以上の賛成で成立)などの手続きはとらず、即座に臨時閣議で衆議院解散を決定。≪解散詔書≫に天皇陛下の署名、押印を受ける予定です。

 参議院本会議採決は8日に行われる見通しですが、同日は衆議院本会議の定例日ではないため、本会議は開かず、河野洋平衆議院議長が議長応接室に各会派の代表を招き、詔書を読み上げる運びです。

 衆議院本会議を開かずに衆議院を解散したケースは、戦後では、1986年6月の中曽根政権下での解散など3回ある。

 そこで、今回の時事用語は、≪解散詔書【かいさん・しょうしょ】≫を取り上げてみました。

 ◆ 解散詔書とは、衆議院を解散するために天皇が発する文書である。

 衆議院の解散は、内閣の助言と承認に基づき、天皇の国事に関する行為として行われる。そのとき、形式上、天皇から国会に提出されるのが「解散詔書」である。解散詔書のことを「紫のふくさ」ともいう。

 解散については、一つは、憲法で、衆議院で内閣不信任決議案が可決されたり、内閣信任決議案が否決されたときに、内閣が総辞職しない限り、10日以内に解散しなければならないと定められています。二つ目には、内閣が極めて重要な政策を行う必要があるときや、国内情勢の変化に対応して国民の意思を確かめる必要があるとき、解散が行われることがあります。小泉首相は、この後者を選択し「総選挙で国民の信を問わざるを得ない」と判断したのである。

 解散は、解散詔書の伝達によって行われますが、本会議の会議中の場合には、議長が議事を中止し、詔書を朗読することになります。解散されると40日以内に総選挙が行われ、総選挙の日から30日以内に国会が召集されることになります。日本国憲法の下(第24回総選挙から)では、これまでに18回(第42回総選挙まで)の解散が行われています。

 
 内閣は、閣議を開いて、すべての閣僚から解散詔書に署名を得ることで衆議院の解散を決めることができ、署名を拒否する閣僚が出たら、内閣総理大臣(首相)の権限でその閣僚を罷免することができる。そのため、衆議院の解散は首相の専決事項となっている。

 実質的に衆議院の解散を決めるのは内閣であるが、形式的には天皇が衆議院を解散する。全閣僚の署名を得た解散詔書に天皇の署名を加えて、内閣官房長官が衆議院事務総長を経て衆議院議長に渡す。衆議院議長が本会議場で解散詔書を読み上げると同時に、衆議院は解散され、すべての衆議院は国会議員としての身分を失う。


 みなさん、「衆議院解散」「解散詔書」「紫のふくさ」などの用語は覚えておいてくださいね。出題される傾向多大なり・・・

                
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第95話≪高校生のための『大学』セミナー≫

2005年08月03日 | 一般情報
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、東京都内と神奈川県内の計31大学でつくる首都圏西部大学単位互換協定会(会長・佐藤東洋士(とよし)桜美林大学長)が8月22日から、2泊3日の合宿形式で「高校生のための『大学』セミナー」を開催します。

 この「高校生のための『大学』セミナー」は、「君は何のために大学に行くのか」をテーマに、高校生のために将来の不安を少しでも取り除く内容になっているようです。将来を考え始めた高校生に、大学で学ぶことの意義を考えてもらおうと2003年から毎年行っているセミナー。高校生に先入観を持たせないため、各大学が自校をPRしないのがルールです。

 「大学で学ぶとは――きみは何のために大学へ行くのか」と題した講演や、大学教員による模擬授業などに加え、残りの高校時代を有意義に過ごすための指針を示すパネルディスカッションも行い、現役大学生と交流するようである。

 今年度は8月22日~24日に開催しますので、今先着順で参加者を募集中です。
募集要項をよく読み、申込書(第3回 高校生のための「大学」セミナー 参加申込書)を送って参加するのも非常に良い経験になります。



 この首都圏西部大学単位互換協定会のHPをクリックすると『e-ラーニング体験版』として前期共同授業「国際関係と平和」の講義の一部が閲覧可能です。


 みなさん、一度HPを覗いて、このような大学からの協力体制が出来ていることも実感してください。

                
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第94話≪リスニングテストの「ICプレーヤー」最終確認≫

2005年08月01日 | 進路助言
 高校生のみなさん、(^◇^)ノ お~ぃ~ゲンキか!

 みなさん、リスニングテストの「ICプレーヤー」最終確認をしましたか?

下記のICプレーヤーは、「電源」「確認」「再生」の3つのボタンと、音量調節。右上に「音声メモリー」の挿入口。画像は、作動中ランプ(赤)と電源ランプ(黄)点灯中。

         

 平成18年度大学入試センター試験から実施するリスニングテストの基本的な実施方法等については既に発表されていましたが、その具体的な実施方法について検討を重ね、大学入試センターは、昨年 9月26日(日) に試行テストを実施し、同時に「英語リスニングの試行テスト実施結果概要」を公表していましたが、更にそのときの問題点を改善し、この度、改善概要をマスコミ各社に公開した。

 特に、昨年行った試行テストでは、

   ◆ 機器の配布に時間がかかる
   ◆ ヘッドフォンでは音が漏れる

 などの問題点が指摘されたが、センターでは機器はビニール袋に入れて配布することとし、試行テストで行った絶縁シートなどの回収は行わず、袋に入れることにした。このため配布時間は短縮された。また音漏れはヘッドフォンだけなので、イヤホンにすることで解決できるとした。


 ◆ICプレーヤー
 縦約8.5センチ、幅約6センチで「電源」「確認」「再生」の3つのボタンと音量調節つまみの、試験に必要な機能だけをつけたシンプルなもの。「一時停止」「早送り」「巻き戻し」機能はなく、聞き直しなどは出来ない。

 試験監督の指示に従って、ICプレーヤーにイヤホンをつなぎ、「音声メモリ」を差し込む。「電源」ボタンを押し、ランプが点いたのを確認、次に「確認」ボタンを押し、「確認用音声」できちんと聞こえるかどうかをチェック、音量調節つまみで適正な音量にする。確認終了後、監督者の指示で「再生」ボタンを押し、聞き取り、解答を始める。


 大学入試センターの発表によると、リスニングテストは「英語」の一領域として実施する。外国語の試験で「英語」を選択した受験生は筆記試験とリスニングテストの両方を受験する。

 「英語」の試験は第1日(1月21日)の最後に行われる。
 ◆英語筆記試験終了 16時55分(受験生は一時退室を許可)
      16:55~17:30(35分間)答案回収、リスニング試験の問題配布
 ◆受験生入室  17時30分
 ◆リスニングテスト試験開始 17時40分
       ICプレーヤー配布、機器チェック、音声確認、含
 ◆リスニングテスト試験解答開始 18時05分
 ◆リスニングテスト試験終了   18時40分

 ・テストは30分だが、確認作業があるので、全体の時間は60分である。
 ・英語の音声は問題ごとに2回流れるので、設問ごとに解答用紙にマークをする。
 ・音声が流れるのは約29分間で、音声が流れ終わって間もなく「解答やめ」の指示が出る。
 ・答を問題用紙に記入しておいて、後で解答用紙に書き写す時間はない。
 ・解答用紙を回収した後、希望すればICプレーヤーは持ち帰れる。
 ・プレーヤーの裏の電池入れのふたを外して、電池を入れ直すと、初期状態に戻り、何度でも聴くことができる。
 ・学校に持ち帰って、後輩の練習や慣れのために活用。

                
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