医科栄養学・栄養医学ブログ

医学部で医科栄養学を学んだ経験と最新の栄養医学をこのブログに反映したいと、考えています。

喫煙とホルモンによるガンとビタミンCについて 栄養医学ブログ 日本ビタミンC研究会 藤井毅彦

2014-01-26 21:20:25 | 健康・病気

ビタミンCと喫煙に関しては、非喫煙の対照者に比べて、喫煙者では全血ビタミンC値、
血清ビタミンC値、および白血球ビタミンC値の低値で示された様に、喫煙は、ビタミンCの貯蔵を枯渇させるという、重大な証拠が存在します。現在の状況では、慎重にビタミンCの摂取を増やすことは、習慣的な重喫煙者にとって賢明な選択となります。

また、ガンに対する宿主抵抗性に関しては、あらゆるガン患者において、宿主抵抗性を最高値まで強めることは、ガン治療に於ける改善をもたらします。ビタミンC代謝が、これらの宿主抵抗性機構全体に関わりあい、ビタミンCの適正量の摂取は、これらの目標に到達する、単純、かつ安全な方法であり、この事は証明が可能です。

ビタミンCとホルモンバランスに関しては、ビタミンCの最高濃度が副腎と脳下垂体に見出され、壊血病の末期では、副腎のビタミンCの完全な枯渇が先行し、副腎皮質の失調から壊血病死へ導かれます。また、ビタミンC-脱水素ビタミンC系は、副腎ー脳下垂体ホルモンの合成と遊離に重要な役割を演じます。

発がん性を有する卵胞ホルモン(エストロジェン)、性腺刺激ホルモン(ゴナドトロピン)の中で
エストロジェンは乳腺、子宮などに対し、あたかもアゾ色素のように細胞分裂を楽々と誘発させ、卵巣、子宮、乳房などを癌化させます。ポーリング博士らの研究によると、ビタミンCが
性ホルモン代謝に入り、性ホルモン代謝を正常化し、エストロジェン分泌過多を抑制し、性ホルモンによって起こるガンを退縮せしめる、と報告されています。更なる研究が待たれます。

References

Linus Pauling: Cancer Research,March,1979

藤井毅彦:ガンの寛解とビタミンC療法、日本ビタミンC研究会、1981年