今日は訳あって久しぶりに柳場、嶋田と裏砂漠に行って来ました。
(昨晩、突然決まりました・笑)

登りは嶋田がいつも使うルート、下りは柳場がいつも使うルートを歩いて、安全性を比べてみようということになりました。
既に全員、火山好き&溶岩好きと化しているので、山の斜面に転がっている溶岩が気になって仕方ありません。

う~ん、この形…何かに見えませんか?
「和式便器に見える!」と嶋田。

わかる、わかる~。
「椅子に見える!」と私

背もたれ付きで座り心地良かったようです。
「水中オートバイに見える!」と柳場。

「ブ~ン!」と、とても楽しそう。
「お!タイヤだ!」

「ワイヤーが出てますよ~。」と、笑いあう3人。
色々見つかって、まるでオモチャの山に登っているみたいです。
山の中腹で、それぞれ“座りやすい形の溶岩”を見つけて休憩タイム。

風も弱いし天気はよいし、快適です!
帰りはちょっと予定を変更して、1986年噴火で山腹に開いた火口を目指しました。

降り積もった溶岩がガラガラ崩れるので、足もとを見ながら歩いていきました。
そうしたら…
突然岩の下から鮮やかな緑色のクニャっとした物体が、飛び出しました。
何だったと思います?
カエルです!

なぜ、ここにカエルがいるのでしょう?
水もないし、外敵にも狙われそうな開けた場所なのに??
こういう風景の中でカエルの写真が撮れるなんて、考えたこともありませんでした。

「ヒャ~!スゴイ~!!」
もう大興奮です(笑)
それにしてもこのカエル、体中に溶岩の粒がついてますけど…

いいのでしょうか、これで~?
私がカエルに執着している間に,2人は既に火口に入っていました。吹き上げた溶岩のしぶきで、かなり埋められているという一番山側の火口には、赤い溶岩がゴロゴロ転がっています。

嶋田が火口の中で「噴火~!」といって両手を上げています。
豆粒みたいですが、見えるでしょうか?
あれ?柳場の姿が見えません…と思ったら、もう隣(上から2番目)の火口の縁にいました。
「ここ崖じゃない!斜面だよ。中入れるよ。一度入ってみたかったんだ!」

「危ないからやめなよ~!」
「平気だよ~!」
…この後の展開は、ご想像にお任せします(笑)
さて帰りは、1000年以上前の大きな噴火でできた、火口壁をめざしました。

道中には遊び道具がいっぱいです。
丸い溶岩を見ると,転がしてみたくなるのは誰しも?

でも、手で押しただけでは全く動きませんでした。
足もとの小さな岩の下にも、驚きがいっぱい詰まっています。
溶岩の周囲と割れ目から、ハチジョウイタドリが枝を伸ばしていました。

嶋田が右の溶岩を持ち上げて、下をのぞいてみました。
「うわ~!アリの巣!!」

アリたちは、慌てて卵を移動させていました。
こんなところにも、たくさんのアリが暮らしているのですね。
「溶岩が隙間だらけだから、巣を掘らなくて良くて楽だなぁ」と私がつぶやいたら
「でも、崩れるじゃん」と嶋田。ごもっともです。
アリの中には、黒いアリと白いアリが混ざっていました。
こちらは白で、卵と全く同じ色でした。

アリって生まれたばかりだと白いのですね。
初めて見ました~。
溶岩を元にもどし、今度は左の溶岩を持ち上げてみました。
「うわ~!」

アリはいませんでしたが、イタドリの細かい根が溶岩の隙間にビッシリ入り込んでいました。
スゴイ~!
「わずかな水も残らず吸い上げるぞ!」というイタドリの気迫(?)に圧倒されました。
植物の細い根は溶岩の隙間に入り込み、細かく砕いていくと言われています。
近くにそれを実感させてくれるものが落ちていました。

きれいに割れた溶岩です。
割れた面にはイタドリの細い根が這っていました。
若い火山島の伊豆大島は、地表を穴だらけの溶岩が覆っているから水はけが良く、川がないと言われています。
でも実は、植物達がこうやって少しずつ溶岩を細かくしていっているのですよね。
これで噴火がなければ、やがて溶岩は目の細かい土になり,川もできていくことでしょう。
でも当分は、そうなりません。
火山がまた噴火するので…。
大島を歩いていると、雄大な景色からも、足もとの小さな景色からも、命の不思議さを感じます。
いっぱい驚いて、いっぱい笑った、楽しいスタッフ勉強会でした。
(カナ)