グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

山椒の花

2010年04月30日 | 
 サンショウの花は花弁がないので、あまり目立たない花ですが、大島では少し前から咲いています。今日は風が強かったので、サンショウの細い枝がよく揺れていました。



 大島には、樹高が10メートル以上にもなり、どこにでもあるようなカラスザンショウと、山の林の中にあるイヌザンショウ、そして、この画像のサンショウが自生しています。サンショウは人里近くにあることが多いようなので、人によって移入されたものが実生で広がっているのかもしれません。この3種ともミカン科なので、近い仲間です。




 サンショウの特徴は、この鋭い棘(とげ)が対(つい)になって生えている(対生)ことと、花の時期が今頃4~5月ごろということです。それから、何と言っても葉がとても良い香りだということですね。独特の香りがとても強い、と言うべきでしょうか? あの香りが苦手な方もいらっしゃるかも?

 ちなみに、よく似ているイヌザンショウは、棘が互い違いの互生で、花期が7~8月ころです。

 強風にもかかわらず、花には虫たちがたくさん集まっていました。最も多かったのがこれ(↓)。 



 カミキリムシ科のトラカミキリの仲間のようです。マツシタトラカミキリが近いようなのですが、模様がちょっと違ってるかも? トラカミキリの仲間は、昼間に活動し、花に集まる習性があります。10~12ミリくらいの大きさで、いま花盛りのシマガマズミにも集まっていました。チョウやハチばかりが花粉の媒介者ではないのですね! (足がたくさんあるように見えるのは交接中のためです)



 こんなキレイな模様のカミキリムシもいました。これ(↑)こそトラカミキリ族と目星をつけて数十種を調べてみましたが、お手上げ。で、こんな時はスタッフに助けてもらいます。(汗)
 たのもしい仲間から、「シロトラカミキリ」と回答がありました。さすが! 調べていなかったトガリバアカネトラカミキリ族、シロトラカミキリ属、で、北海道~九州で普通に見られるそうで、確かに元町でもブルーベリーの花に付いていました。10~16ミリ程の大きさです。

 黄色と黒の縞模様のようなカミキリムシの仲間が多いのには驚きです! スズメバチの模様に似ていることで命拾いをしてきた擬態仲間なのですね。




 これ(↑)は、サンショウの花にいたわけではないので、今日のオマケです。近くにいたので撮影しようとしたら、逃げ足が速いこと! 
 ホシベニカミキリです。本州~種子島に生息し、大島にも多いタブノキの樹皮を成虫は食べるそうです。
 この赤い色も虎模様とは違った警戒色なのでしょうか? 鳥などの捕食者には目立ちすぎると思うのですがね・・・?!

(なるせ)
 
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