グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

京都から、植生遷移の現場を見に!

2023年12月29日 | 植物
昨日、京都在住の高校生物の先生が、噴火後の裸地からの植生遷移を見るために、ツアーを申し込んでくれました。

歩き始めてすぐ、「この木は何ですか?」と鋭い質問。

伊豆諸島の固有種ハチジョウイヌツゲですが、「他では、あまり見たことがない」とのことでした。

このあと、代表的な樹種を確認しながら森を抜けました。

草地が森に移り変わっていく様子が見られる「いつか森になる道」

これも他では見られない、貴重な景色だと思います😊

お客様から再び、「あれ何ですか?」という質問があった植物は…

溶岩から茎を延ばす、ハチジョウイタドリでした😊
ここでイタドリに注目していただいたので、同じ植物が裏砂漠で天下をとっている姿を紹介しました。

種子がいっぱい残っている株もありますが…、いつ旅立つのかな?


さらにその後、イタドリすら生えていない環境を歩き、「ここに植物が生えない理由」を、一緒に考えました。


風が弱く天気も良かったので、「いつもは風が強くて、のんびりできない裏砂漠で、お弁当を食べてみようか?」と思い立ちました。
で、丘の上へ行って、昼食を食べたのですが…

思ったより風が強くて、座っていたら寒くなってきました😅
天気予報では風速3mでしたが、この場所で風を測ったら13m超え!(さすが裏砂漠!)


お茶の入ったコップを持って草陰へ移動して

草陰で、2回目のお茶を飲みました😅

帰り道は再び、植生遷移のおさらい。

再生の1本道を歩き、行きで見てもらい忘れた「ニオイウツギ(今の時期はかなり地味です😅)」を紹介し


倒木によって森に光が入るようになった場所を観察しました。(生物の用語では「ギャップ」と言います)

最後に倒木の根と一緒に、記念撮影?

どれかの写真が生物の授業に使えたら良いのですけれど…

宿にお送りする道すがら、伊豆大島らしい「固有種」や「準固有種」と言われる植物たちも、見ていただきました。

溶岩の海岸を這うヒノキ科の植物「オオシマハイネズ」

茎や葉が毛深い「イズノシマダイモンジソウ」

そして、たわわに実った実が美しい「オオムラサキシキブ」

もう実が落ちているかと思いきや、まだ見応えのある状態で残っていてくれました!
良かった〜😊

お客様はツアーの終わりに、「今日のことを授業に生かして、生徒に伝えます」とおっしゃってくださいました。
何よりも嬉しい一言でした(感謝💖)

(かな)
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