グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

キョンに葉を食べられた(と思われる)テイカカズラ・その後2

2021年05月16日 | 植物
1986年元町に迫った溶岩の上に生え、キョンに食べられて(たぶん)、ほとんどの葉がなくなったテイカカズラ。

3月2日には、若葉というよりも「キョンの食べ残しかな?」と思うぐらいの小さな葉が、少し生えていただけでしたが


4月9日に行った時には、ツヤツヤの若葉が生えていたので、驚きました!

色も黄色いし、葉も薄いけれど、溶岩上の一面に、若葉の絨毯を敷き詰めたような景色でした。

この時は、「若葉の方がずっと食べやすそうだから、また全部キョンに食べ尽くされてしまうだろう」と思っていました。

その後どうなったか「花の咲く頃に行ってみよう」と思っていたので、昨日の夕方、見に行ってきました。

現場に着くと…。
あれ? 入り口、どこだっけ??

ここは2013年の台風で溶岩の上を土砂が覆った後、あっという間に藪になった所ですが、生えているのはパイオニアの落葉樹なので、前回はもっとわかりやすかったのです。
それが、一瞬惑うほど、木々の葉が繁っていました💦

木々をかき分けながら中にはいると、出口(?)は、わかりました。

ところで私、この先に広がる風景は「テイカカズラの葉がキョンに食べられて全てなくなっている」か、「葉は残っているが花は咲いていない(常緑なのに全ての葉を新しくしたのでパワー不足)」のどちらかではないか?と想像していました。

ところが…。進んでいくと、私の想像とは全く違う風景が広がっていました!
なんと、別の植物が、テイカカズラの上を這いながら、一面に広がっていたのです!

その植物は「シチトウエビズル(伊豆諸島の固有種)」。ブドウの仲間です。

葉の裏には、いっぱい毛が生えています。

1年前までは、繁栄するテイカカズラの隙間で、ひっそり生きていたよう思うのですが…。テイカカズラの勢いが衰えたから、ここぞとばかりに勢力を拡大したのでしょうか?


1年前には、あたり一面で咲いていたテイカカズラの花は、数が激減していました(これから、もう少しは咲きそうですが)


一方、あちらこちらでエビズルの花の蕾が目立ちました。

植物の戦いも、壮絶ですね💦

エビズルの葉はゴワゴワで毛もあるし、キョンが食べにくそうです。
「今は一見、劣勢に見えるけど、エビズルに守られながら隙間で生きるテイカカズラの戦略は、もしかしたらキョン対策にもなるのかも??」などと、この先の物語を想像しながら、しばらく時を過ごしました。

また続きを、見に行こうと思います😊

おまけ。

ほんわか優しい香りを漂わせるニオイウツギに、メチャメチャ首ったけのコアオハナムグリです😊❤️

(かな)
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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (なかた)
2021-05-18 17:39:49
連れて行ってくださった場所ですよね。すごい生存競争が展開されていてもう目が離せない。いやー面白いです。続編をお願い致します。
返信する
ありがとうございます。 (かな)
2021-05-21 12:03:02
なかたさん、レスをしたつもりで忘れておりました💦ごめんなさい😅

そうなんです。ご一緒した場所です。
意外な展開にびっくりでした。
また続報、お知らせしますね!!
返信する

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