グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

富士山ツアー・その2

2014年06月05日 | 火山・ジオパーク
一昨日の富士山ツアーの続編です。
暗い溶岩洞窟の探検を終えた後は“森”を歩きました。

ジミーさんおすすめの木がこちら。
アルファベットの“N"の形に曲がった大きな木です。

「この木に何が起きて、こんな形になったのだろう?」
みんなでアレコレ推理しました。

ジミーさんが「この木と握手ができるんです。」と教えてくれました。

「なんのこと?」と不思議に思いながら近づいたら…

“手”だ~!

木と握手!

握り心地が良いので驚きました!

さらにジミーさんは「樹海と全然違う森」を紹介してくれると言います。
「違う森?」…大いに興味を引かれながら歩いて行くと、森の雰囲気がガラっと変わりました。

こちらが樹海。


そして“違う森”

どこが違うか、わかるでしょうか?
私たちも、どこが違うのか皆で考えました。

「地面に溶岩が無い」「木の葉の色が明るい(落葉広葉樹が多い)」等々…。
“違う森”は大室山の森なのだそうです。

大室山は、およそ3000年前の噴火で、溶岩が積ってできた山。
樹海はおよそ1150年前の噴火で流れた溶岩の上に再生した森なのだそうです。

「では違いができるわけを、これから劇をしてお教えしましょう。」
「…劇??」

「Sさん、そちらから走って来て僕に抱きついて下さい。Sさんが溶岩流、ジミーが大室山です。」

溶岩が大室山を抱きかかえるように流れたけれど、大室山が大きな山だったのでのみこまれず、そのまま残っているとのこと。

「皆さんはちょうど、ジミーの肩のところにいるわけです。」
なるほど~!(わかりやすい説明に感心しました)

「大室山は1000円札にも描かれています。」

「え?そうでしたっけ?」…今まで考えたことがありませんでした。
こんど注意して見てみなくては…。

足もとにある倒木の上では、新しい芽生えを探しました。

木と土の境目の「土」に触って、手触りも確認。

倒木の裏には、木を分解し土に返す役割を持つキノコも見つけました!

こうやって、森の地面が作られるのですね。

さて、午後は伊豆半島ジオパークの鈴木さんのおすすめの場所へ。
目指すは氷穴火口…およそ20個以上の火口が連なっているのだそうです。

まずは作戦会議。

赤色立体地図をもとに、場所を確認します。

この連なり方…スゴイ!


森の中には本当に、大小さまざまな穴が空いていました。


穴の中の赤い色が、ここに高温の溶岩が降り積もったことを示しています。


穴から外を見ると、とてもキレイです。


鈴木さんは以前、歩いて全ての火口を調べたそうです。
火口が連なる方向を指差しながら、青春時代を思う…の図。


ところで、この火口列から流れ出た溶岩は、湖に注ぎ込み大きな湖を2つにわけたそうです。
そのうちの1つが精進湖。


おお~!

赤色立体地図と同じ!(当たりまえだけど・笑)
地図を見てから景色を見ると、溶岩が海に流れ込んだ時の様子がリアルに思い描けます。

緑の山のむこうから、貞観の溶岩が流れて来たのですね~。

富士山、おおきいなぁ。
今回私が歩いたのは富士山のホンの一部…いつかまた、歩きに行きたいです。

(カナ)
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