グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

裏砂漠(奥山砂漠)火災のあと

2024年05月12日 | その他
一昨日、裏砂漠(正確には奥山砂漠)の火事現場を見に行ってきたので、ロケ報告は中断して先にこちらを報告します。

都道から山側に入り、100mほど行くと、黒く焼けた場所が見えてきました。

焼け跡は、黒い溶岩が流れた後のようにも見えました。

燃えてしまって、草木が無くなっている場所もありましたが、

その中で、まだ立っている木もありました。

多分、枯れ草となって残っていた昨年のススキは、勢いよく燃えたのではないかと思います。

一方、丸い葉っぱのサルトリイバラや、葉が厚くて艶々のヒサカキは、茶色くなって「燃えた」というよりも「枯れた」という感じでした。

体に水分があるために、燃えなかったのでしょうか?

下が枯れ、上は元気な葉が茂っている木もありました(ニオイウツギ)

この木は今のところ、根も茎も生きているようです。

進んでいくと、道を挟んで右側は燃えてしまっているのに左側は残っていて、

植物の生えない場所が、火が広がるのを防いでいたことが良くわかりました。

焼けているところの際に、ある幅で緑が残っているのが不思議でしたが

あとから地元消防団の人に、「空中から撒いた消火剤の影響では?」と意見をもらいました。

周りがみんな焼けている中で、焼けずに残っている木があるのは、なぜなのでしょうか?


目が釘付けになったのは、1本のクロマツの姿でした。

焼けて消失したところ、弱って変形したところ、元気なところが、1本の木の中に混在していたからです。

無傷の場所には、可愛いピンク色の雌花が咲いていましたが

弱っているところは先端が焦げて、丸まっていました。

「熱い〜、苦しい〜」というクロマツの声が、聞こえたような気がしました💦

また、カタツムリの死骸をあちらこちらで見かけました。

カタツムリの動くスピードでは、逃げられませんものね😢

そしてトカゲ(カナヘビ)も亡くなっていました。

炎に取り巻かれて、どちらに逃げて良いかわからなかったのでしょうね😭

人工物としては、キョンネットの一部が消失していたり

空き缶、軍手、溶けたポリ容器などが落ちていました。

火災とは直接関係ないかもしれませんが、焦げた草地の中に焦げたゴミがたくさんあるのは、とても残念な光景でした。

😢

引き返す地点で見渡した風景。

ここの生きたものたちは、この後どうなるのでしょうか?
今後、早い時期に蘇るのか? それとも今はまだ頑張っているけれど、だんだん枯れてしまうのか?
時々、確認に行きたいと思います。

今回の火災は民家がない場所だったため、人的被害は出ませんでしたが、野生の生きものたちに大きなダメージを与えました。
島の消防団も招集され、何人もの人が活動しなければなりませんでした。

連休の午前中という時間帯での出火。原因はまだハッキリわからないようですが、今後、このようなことが起こらないようにしていくためにも、原因が究明されることを祈っています。

(かな)
コメント
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