先週、2月25~26日にかけて、東京で伊豆諸島のガイドや観光関係者、東海汽船、火山・生物・水産の各専門家が一同に集う、表題の初回ミーティングが開催されました。
これは旧知の仲である「NPO地球の楽校」の代表、長谷川孝一氏が「伊豆諸島を結び、全体を楽しめるような土台を作りたい」と、トヨタ財団の助成を受けて始めた交流事業です。八丈島のネイチャーガイド岩崎由美氏と私も、意見を出し合いながら準備をすすめてきました。(ほとんどの準備は、事務局の長谷川氏がやってくれましたが・・・。)
2日間のスケジュールは・・・
25日 20時~22時、交流会と伊豆諸島の生物の講演。
26日 9時30分~18時30分、各島の島民による紹介プレゼン、火山、生物、水産の専門家の講演、全体討論。
もう、何をどうまとめて良いかわからないくらい、濃い2日間でした。
・・・で、とてもまとめきれないので、例のごとく印象に残ったことだけ報告します(笑)
まずは、25日の交流会。
利島と青ヶ島以外の6島から、ガイドや観光事業者が参加。

この賑やかな席で、長谷川雅美氏(東邦大学・生物学)の講演が始まりました。
会場の都合でマイクもパワポもなし・・・この状況での講演は初めてとのことでした。

30年間ずっと伊豆諸島の生き物を調べ、無人島を含む沢山の島に上陸したという長谷川雅美氏の講演は、とても面白かったです。
たとえば・・・
「御蔵島や大島などヘビがいる島のトカゲは天敵に適応し、体温が36~39度で逃げ足が速い。ヘビがいない(ヒバカリという小型のヘビはいるとの話もありますが・・・)三宅島のトカゲは、体温が32~36度で動きが鈍い。利島にイタチが入ってもトカゲと共存しているのは、ヘビと戦ってきた歴史があるからではないか?」
天敵がいるかいないかで、トカゲの体温が違うというところに「!」と思いました。
さらに興味深かったのが・・・
「近年になり、DNAを読み取ることで、その生物がいつ頃どこから来たのか読み解くことができるようになった」という事実!
トカゲのウロコのDNAを調べた結果、伊豆大島、御蔵島、伊豆半島のトカゲは30万年前に東日本からやって来たことが、そして利島、新島、式根島は30万年前に関西からやって来たものであることが、わかったそうです!
2万5000年ほど前に海面に現れた若い火山島と言われている伊豆大島に、30万年前からトカゲがいるということは・・・今、島で暮らしているトカゲたちの祖先は、数10万年前に活動していたと言われる古い3つの火山で暮らしていたのでしょうか?
あるいは・・・今は見えない別の火山があって、トカゲたちはそこで暮らしていた可能性だってあるかも・・・。
いやいや、もしかしたら爆発的な噴火で島に住む生物が全滅したことだってあるかもしれないから、他の島間との移動もあったかも??・・・想像は無限に膨らみます!
数々の噴火の歴史の中で、生命をつないできたオカダトカゲ・・・これからトカゲを見る目が変わりそうです!

尊敬~。
また、南の海に浮かんでいた火山島がプレートの移動によって本土に衝突してできたと言われる伊豆半島には、島固有の生物たちが生存しているようです。これは島で独自の変化を遂げたものが、本土への衝突で戻っていったと考えられているようです。
小さな生き物の遺伝子に刻まれた生命の歴史から、地球の歴史を考えることができる・・・
ああ、ワクワクします~!
この日の交流会には赤色立体地図の作者・千葉達郎氏も参加してくれました。

火山学と生物学の融合です!
ますます地球を楽しめそうな予感。
ばんざ~い!!
・・・ということで、明日へ続きます。
(カナ)
これは旧知の仲である「NPO地球の楽校」の代表、長谷川孝一氏が「伊豆諸島を結び、全体を楽しめるような土台を作りたい」と、トヨタ財団の助成を受けて始めた交流事業です。八丈島のネイチャーガイド岩崎由美氏と私も、意見を出し合いながら準備をすすめてきました。(ほとんどの準備は、事務局の長谷川氏がやってくれましたが・・・。)
2日間のスケジュールは・・・
25日 20時~22時、交流会と伊豆諸島の生物の講演。
26日 9時30分~18時30分、各島の島民による紹介プレゼン、火山、生物、水産の専門家の講演、全体討論。
もう、何をどうまとめて良いかわからないくらい、濃い2日間でした。
・・・で、とてもまとめきれないので、例のごとく印象に残ったことだけ報告します(笑)
まずは、25日の交流会。
利島と青ヶ島以外の6島から、ガイドや観光事業者が参加。

この賑やかな席で、長谷川雅美氏(東邦大学・生物学)の講演が始まりました。
会場の都合でマイクもパワポもなし・・・この状況での講演は初めてとのことでした。

30年間ずっと伊豆諸島の生き物を調べ、無人島を含む沢山の島に上陸したという長谷川雅美氏の講演は、とても面白かったです。
たとえば・・・
「御蔵島や大島などヘビがいる島のトカゲは天敵に適応し、体温が36~39度で逃げ足が速い。ヘビがいない(ヒバカリという小型のヘビはいるとの話もありますが・・・)三宅島のトカゲは、体温が32~36度で動きが鈍い。利島にイタチが入ってもトカゲと共存しているのは、ヘビと戦ってきた歴史があるからではないか?」
天敵がいるかいないかで、トカゲの体温が違うというところに「!」と思いました。
さらに興味深かったのが・・・
「近年になり、DNAを読み取ることで、その生物がいつ頃どこから来たのか読み解くことができるようになった」という事実!
トカゲのウロコのDNAを調べた結果、伊豆大島、御蔵島、伊豆半島のトカゲは30万年前に東日本からやって来たことが、そして利島、新島、式根島は30万年前に関西からやって来たものであることが、わかったそうです!
2万5000年ほど前に海面に現れた若い火山島と言われている伊豆大島に、30万年前からトカゲがいるということは・・・今、島で暮らしているトカゲたちの祖先は、数10万年前に活動していたと言われる古い3つの火山で暮らしていたのでしょうか?
あるいは・・・今は見えない別の火山があって、トカゲたちはそこで暮らしていた可能性だってあるかも・・・。
いやいや、もしかしたら爆発的な噴火で島に住む生物が全滅したことだってあるかもしれないから、他の島間との移動もあったかも??・・・想像は無限に膨らみます!
数々の噴火の歴史の中で、生命をつないできたオカダトカゲ・・・これからトカゲを見る目が変わりそうです!

尊敬~。
また、南の海に浮かんでいた火山島がプレートの移動によって本土に衝突してできたと言われる伊豆半島には、島固有の生物たちが生存しているようです。これは島で独自の変化を遂げたものが、本土への衝突で戻っていったと考えられているようです。
小さな生き物の遺伝子に刻まれた生命の歴史から、地球の歴史を考えることができる・・・
ああ、ワクワクします~!
この日の交流会には赤色立体地図の作者・千葉達郎氏も参加してくれました。

火山学と生物学の融合です!
ますます地球を楽しめそうな予感。
ばんざ~い!!
・・・ということで、明日へ続きます。
(カナ)