グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

塾の先生達と。

2014年07月08日 | ツアー
今日は、横浜の塾の先生達からツアーの申し込みがあって、山を歩いてきました。伊豆大島がジオパークであることから、ただ遊ぶだけではなく、子ども達に何かを学んでもらえるのではないかと、下見に来てくれたようです。

最初に行ったのは、温泉ホテル駐車場でした。火山の噴火が大地を作っている証拠を見ていただこうと、シマシマの地層の前で、溶岩、火山灰、土(土壌層)の説明をした時のこと…

いきなり「土ってなんだろう?」という質問が!

この質問に対する私の回答は「火山灰が風に飛ばされてさらに細かくなったり、他の地域の火山灰と混ざったり、動植物の死骸が分解されたりしたものが混ざったもの。噴火のない時にできる層ですよ~。」という感じでしたが、お客様は「??」という表情。

「土の定義って、難しいよな~。」と考えこむ姿を見て「さすが塾の先生だなぁ」と感心しました。

私の説明は、あくまでも伊豆大島の「土壌層」の説明であって、都会の小中学生がイメージしている「土」とは違いますよね?できるだけ簡単な言葉を使いたくて「土」と言いましたが、それだとよけい混乱するかも?いっそ土も土壌も使わない方が良いのかも??

ううむ…「わかりやすくて正確な表現」を探すのは、いつものことながら難しいです。ツアーの始まりから、宿題を出されたような気分でした~。

今日は、青空が広がる「夏~!」という感じの天気で、久々に三原山も良く見えていました。

「これがカルデラ?」「箱根もカルデラだよね。」「え!そうなの?あれ全体がカルデラ?」…と、お2人とも会話が弾んで楽しそうです!(ガイドいらず・笑)

そして「あれ、雲じゃないですよね?」と言われた方向を見ると…

まるで“噴気”のような雲が、三原山から立ち上っていました!

…と、この調子で書き続けると長くなってしまいそうなので、少しとばします(笑)。

今日歩いていて印象深かったのは、今が盛りのガクアジサイです。栄養の乏しい溶岩の隙間からも、一輪のガクアジサイがスクっと伸び、元気に花を咲かせていました。


アジサイは霧が似合うイメージですが、青空に向かう姿もなかなか素敵です。


27年前の噴火で流れ出た溶岩の上でも、こんなに見事な株に成長していました。

観賞用に植えられ都会でも親しまれているガクアジサイが、実は荒れ地に生きる、これほど逞しい植物だということを知っている人は、いったい何人いるのでしょう?

こういう景色を見ると、ありのままの植物達の姿や、その戦いぶりを知ることができる火山島に暮らせることに、感謝したい気持ちになります。

もちろん、アジサイ以外にも、様々な風景の前で足を止めて写真を撮りました。

「溶岩が流れてる~!」の図。


「アシタバ、うまい!」の図。

(アシタバオニギリを食べています)

「雲に浮かぶような伊豆半島が美しい」の図。


「溶岩から出ているイタドリも逞しいけれど、コンクリートから出て来るのも逞しい」の図。


「溶岩の上にもキノコが生えるんだ!」の図。

(調べたけれど相変わらず、キノコの名前はわかりませんでした。)

「広い~」の図。

気づいたら,互いにカメラを向けあっていました。

今日は、ハチジョウイタドリの赤い色の若葉が目立ちました。

春先の赤とは違いますが、なぜだか、いつもより赤が多く感じます…。

もしかしたら、夏らしい日差しを感じて「寒くなる前に新しい葉を出す最後のチャンス」とばかりに、ラストスパートをかけて若葉を出したのでは??

そんなことを想像しながら、歩きました。

最後は「よく歩いたね~!」の図。

暑い中、お疲れさまでした。

お2人はこの後、海にふるさと村で、釣りをしながらキャンプの下見をするとのことでした。
今晩の夕食に、美味しいお刺身が食べられていますように!

(カナ)

コメント
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