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納戸の奥に眠っている箱を久しぶりに出してみると…
買い集めていた45年前の週刊ベースボールを読み返しています

# 488 オープン戦なんでも No,1:横浜大洋ホエールズ編

2017年07月19日 | 1985 年 



期待度・・若手投手陣はメキメキ頭角を現し始めているが打撃陣の若手の評判は芳しくない。そんな中、石橋選手の打棒が目立っている。3月19日現在、放った3安打のうち2本が特大の本塁打。しかも代打や守備固めに入った後の数少ない打席で打っただけに評価も高い。石橋選手と言って先ず思い出されるのが、かの有名な " 阪神2コーチによる審判暴行事件 " 。あの騒動は石橋選手がサードフライを捕り損ねたのがきっかけで起きた。一時は内野フライ恐怖症に陥ったが今は外野手に転向して活躍している。

ハッスル・・ベテランの高木由選手が元気だ。オープン戦は打率5割をキープしている。「何事も刺激が大事。この歳になっても刺激は大切」と話す。刺激とは新助っ人・ホワイトの加入。テスト生として入団した高木にとって高給取りの外人さんは格好の刺激剤なのだ。3月16日の誕生日、昨年は阪急戦に代打で登場し見事バースデーアーチを放ったが今年は残念ながら広島戦で三邪飛に倒れた。「欲を出して力んじゃったね」と話す顔は歳よりも若く見えた。

ズッコケ・・銚子選手がやってくれました。3月10日、長崎でのオープン戦が終わり翌日は大阪への移動日。用具類は10日のうちに別便で搬送される事になっていた。銚子選手はその荷物の中に入れる筈だったアップ用のシューズの代わりに革靴を間違えて入れてしまった。移動の際はスーツにネクタイと決められており、足元が運動靴では様にならない。移動前に市内のスーパーで革靴を調達して事なきを得たが「お恥ずかしい限りで…」と頭をポリポリ。

思いやり・・他球団の話になるが広沢(ヤクルト)がプロの壁に早くもぶち当たっている。明治大学で4年間、同じ釜の飯を喰ってきた竹田投手が「気持ちで勝負するタイプが多い明治の選手というのはリーグ戦が始まる前の春先は良くないんですよ。プロとアマチュアを比べるのは失礼かもしれませんが、開幕すれば奴も実力を発揮すると思います」と悩める元学友に熱きメッセージを送った。もっとも竹田投手自身もフォーム改造に苦労しており、それは自分への叱咤激励でもあるのかもしれない。

【 センバツ随想録:高浦己佐緒 】
僕は昭和45年の第42回大会に千葉商の五番・捕手で出場しました。当時は千葉県代表と言ったら銚子商が有名で千葉商は無名の存在でした。準々決勝で広島の広陵高に0対1で負けて甲子園を去りましたが、僕が印象に残っているのは2回戦で対戦した大分の津久見高戦です。小島さんという有名な監督さん率いる津久見が勝つと予想されていましたが1対1で迎えた8回、先頭打者の僕が左中間へ二塁打を放ったのを足がかりに決勝点をあげて勝ちました。あの時のバットの感触は忘れられません。

【 試される男 】
3月16日の広島戦に先発した金沢投手だったが4回・2失点。「コントロールが悪すぎた。話にならない」と滅多な事では選手を責めない近藤監督が珍しく切り捨てた。2回まで打者8人に4四球。遠藤投手に次ぐ二番手ローテーション投手としては不合格な投球内容にさすがの近藤監督も冷静でいられなかった。だが金沢投手本人は「あの内容で2失点に収まったのを良しとしなければ、なんて言ったらまた怒られるかな。でもこの時期にしては直球も走っていたし、それなりの収獲はありました」と涼しい顔。

【 投手コーチに聞く、今季の投手陣はどうなる? 】
聞き手…先ずはゴールデンルーキー・竹田投手のフォーム改造について
小 谷…実はキャンプ中からシャドーピッチングはしていた。例のノーワインドアップ投法をね。ただ頭ごなしにやれ、と
      言っても本人にもプライドがあるだろうし時機を探っていたんだ。そしたら先日のロッテ戦で打たれた。それで
      監督からもゴーサインが出たわけ

聞き手…エース・遠藤投手の仕上がり具合は?
小 谷…全く心配していない。2年連続最多勝、もうリーグを代表する投手ですから本人に任せています
聞き手…抑えの斎藤投手は?
小 谷…遠藤同様に本人に任せている。新しくナックルボールを覚えようと意欲的だよ
聞き手…不安な点は?
小 谷…金沢かな。2年連続で二桁勝利して実績は申し分ないけど、彼の性格からして「なんとかなるさ」みたいな考えを
      持たれるのが怖い。お前はまだまだ半人前だ、と言い聞かせている

聞き手…若手投手の評判が良いですね
小 谷…マスコミの皆さんが欠端・大畑・堀井らを持ち上げるので本人たちが勘違いしないか心配。正直、一軍レベルは欠端
      くらい。期待はしても計算できるレベルではない。練習より実戦、実戦よりオープン戦、オープ戦より本番が肝心です

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