研修医２年目の終わり頃のことである。いろんな内科のsubdivisionのローテーションをある程度回った後で，それまでまわった科で一番有名な英文の教科書を，その頃はたとえ読まなくても必ず買うことにしていた。ある指導医の先生が私の本棚をみて「先生はいい本ばかり持っていますねえ」とほめて下さった。しかし実際には全然読んでいなかったので，「いいえ持ってるだけでで，まだ読んでいないんです・・」と返事をしたときにおっしゃったのがタイトルの言葉。
よい教科書を持つこと，そして触れる機会を持つことは大切である。そして出来れば自腹を切って自分で持っている方がいいと思う。まあほとんど読む前に改訂版がでたのを見るほど情けなく，自己嫌悪に陥ることもないのだけれど・・・。
Sir William Oslerも同じ様なことを言っていたそうである。
「良い教科書を持ちなさい。そして改訂版がでたらそれを買い換えなさい。そしてそれを一生続けなさい」
