自由人

 己を『”親も無し、妻無し、子無し”職も無し、ローンもなければストレスもなし』と詠んで、六無斎清々を僭称。

自然栽培が真の科学的農法

2012年11月29日 10時46分45秒 | コラム

 ”百姓が地球を救う”というタイトルの木村氏の本を読むことが出来た。以前にも”奇跡のリンゴ”で世に問われた方だが、彼が実践された自然栽培こそ真の科学的農法といえるだろう。中学生の世界地理で、ドイツの科学的農業を学ぶのだが、やせた土地での土地改良、品種改良、作物の生育に欠かせない窒素、リン酸、カリ、の肥料を施すことによって、科学的農業を実践していると、、、。

 ドイツ人の主食がジャガイモであると言われるが、中学生に”ドイツ人が頭がいいのは、ジャガイモを食べているからなのか、ジャガイモしか食べられなかったからなのか?”と問うたことがあるが、必要が発明の母、白いパンも食べたいが科学立国の原点なのだろう、、、。

 自然界のものはいくら人間の科学が発達してもなに一つ同じものは作れない。人の手が何ら加えられないで育つ山の木々をみて、”自然農法”をわら一本の革命で世に問われたのが福岡正信氏である。アジアのノーベル賞と言われるマグサイサイ賞を受賞され、砂漠の緑化にも貢献された人だが、この国では、奇人扱いされてしまう。”冬期湛水稲作”を主張する岩澤氏の存在もあるが、肥料会社、農薬会社と密接か関わりがある農水産省、JAにとっては、居てほしくない存在なのだろう。

 農水産省やJAが進めているのは、科学的農業ではなく、化学農業といえるだろう。前にの述べたように自然界のものはない一つ作れない人間なのに、謙虚さを失うと、もどきものを化学合成し、一時的な成果で、それを儲けのの手段にしてしまう。新日本窒素という肥料会社が、農産物生産には貢献したが、副産物として水俣にどれほどの被害を与えたことか、、、。同じことが、エネルギー確保を優先し、原発を推し進めた結果、どんな問題を長期にわたって残すことになってしまったか、、、。

 原発ゼロが緊急課題だが、木村氏が主張する、農薬ゼロ、肥料ゼロは理にかなっている。まさに究極の科学農法といえるだろう。彼は”目が農薬で、手が肥料”と主張している。まさに自然の摂理を、目と手でつかもうとする実践であり、何もしない放任農法とは異なる。木村氏は本の中で“今農業によって生産されているのは、形がそろって均一な、まるで工業製品のような野菜と米です。私たちはいつからか、大自然や農作物の力を忘れてしまいました。日本人に二人に一人が何らかの病気とアレルギーを持っている時代。完全無農薬;無肥料の自然栽培が、食を変える!心を変える!”と主張している。彼の哲学は、教育、子育てに即適応される考えだと思う。人間の成長には、”目と手”が必要だ。つまり温かい目で見守り、目をかけることだし、よく育っていれば、両手をたたいてほめてやるだけでよい。暗闇で迷っていれば手を貸してやる。間違った方に行きかけたときは、両手でストップをかけねばならぬし、それでも止めなければ、つかんで引き戻すか、場合によっては張り手、げんこつで止めさせる必要がある。”体罰はいけません”と禁止されたら、体罰ではなくこれは懲罰だと言える、ふだん子供や生徒に関わっている人の矜持が必要である。がんばれ子育て中の母親、学校の先生! 


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