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住みなすものは 心なりけり

札幌リベンジ②

2010年06月01日 | 野球
美味いジンギスカンを堪能し、割りと早めに解散してぐっすり眠った翌朝。
カーテンを開けると、空はまたまたピーカンの快晴!

今日も青空に映える札幌ドーム。




今日の座席は昨日よりも少し下段で、若干一塁ベンチ寄り。
グランドの選手達も多少よく見える。
ということで、練習を見ながら腹ごしらえ。
今日は、ヤクルト時代からタイガース戦には滅法強い稲葉を食ってやる!


    

<ケースは弁当箱に使える優れもの、ご飯の上には鰻が乗ってる>


さて両チームの先発メンバーはと言えば、タイガースの先発投手は久保。
対する日ハムは武田勝。
昨日に比べれば、かなりの確率で勝機アリ!
しかし今年の久保は、好投しながらも中々勝てずにいる。
ポンポンとストライクを先行させ、打たせてアウトを取るという、野手には良いリズムを生むピッチングが多い。
にも関わらず、久保が投げるときには打線が沈黙することが多い。
理由が全く分からない。
以前にテレビの解説で、「せっかく好投しても踏ん張りが足りない」と言われていたが、いつもいつも1、2点しかとってもらえないのでは勝てるものも勝てない。

試合が始まると、またも久保はナイスピッチング。
ランナーは出すものの、踏ん張り続けて失点しない。
しかし打線はまたしても沈黙。
いや、ランナーは出すのだが、攻めきれずに得点できない。
久保の投球リズムは悪くなく、なぜこんなに打線が打てないのかサッパリ分からない。

そんなイライラが高じてきたが、4回表に相手内野陣のエラーに乗じてチャンスを作ると、新井の併殺打の間に得点。
どんなにショボイ得点でも先制点には違いない…が、それにしてもショボ過ぎる。
新井はチャンスに併殺打ばかり打っている印象があるが、打てなくなると極端にヒットが出なくなるのは困ったものだ。

この虎の子の1点を必死で守ってきた久保に、ようやく勝利の女神が微笑んだ8回。
先頭打者として登場した代打の鳥谷がフルスイングした打球は、ライトスタンドめがけて舞い上がった。
自分も含めて一塁側からライトスタンドまで、タイガースファンのほとんどが立ち上がった。
「イケーッ!入れーっ!」
叫びともつかない歓声に包まれながら、打球はライトスタンドのトラキチの中へと飛び込んだ!
見事な一打は、鳥谷にとってプロ入り初の代打ホームラン。
正に千両役者だ!

しかし得点が入ると“試合が動く”。
その裏、好投を続けてきた久保がとうとうつかまり、ついに失点を許すと、前日に続いて藤川が8回から登板。
しかし、藤川の調子がどうも良くない。
ストレートをこれでもかと投げ込むが、いまいちキレが悪そうだ。
しかしランナーの紺田が盗塁に失敗してチェンジ。
何となく相手に助けられたという、嫌な感じを残して最終回へ。

9回表にもう1点後押しが欲しかったが、細かい継投にキッチリかわされ、新井・ブラゼル・城島という好打順も全く機能せず無得点。
しかし1点のリードがあれば、9回裏は仕切り直しとなる藤川なら大丈夫だろう。
タイガースファンの誰もが勝利を信じて疑わずに9回裏を迎えたその瞬間。
なんと、先頭打者の小谷野にまさかの同点ホームランを食らってしまった!

日ハムファンの大歓声に、ドームの三塁側からレフトスタンドにかけて一気にヒートアップ!
かたや一塁側からライトスタンドは深いため息に包まれて、まるで負けたかのよう。
その後藤川がなんとか後続を断ち切り、試合は延長戦へと突入した。

しかし切り札が打たれたというのは、負けたような気分になる。
がっかりしながら席をたって、ネット裏の方へと見学に出かけた。

   

場内を一周できるのは札幌ドームくらいではなかろうか。
去年も外野席も含めて球場内をほぼ一周した。
今回はスタンド中段にある通路を伝ってネット裏へ。
それにしてもタイガースファンの勢力はすごい。
ライトスタンドなど、まるで北海道名産のとうもろこしのようだ。


席に戻ったところで、帰りの飛行機が気になりはじめた延長11回表。
先頭打者の大和が、見事なバントヒットを決めて出塁した!
自分の役割や特長をよくわきまえたナイスバッティングである!
もともと守備は抜群なので、打撃が成長しつつある今、彼の活躍が鳥谷に大いに刺激を与えているのは間違いない。
代打ホームランも、風が吹いた時の桶屋の要領で、大和が打たせたものと言えよう。
それはともかく、タイガース側はファンも選手も一体となって、俄然盛り上がってきた!
すると、後続のマートン、金本に連打が出て、なんと無死満塁という絶好のチャンスがやってきた。
ここで打席には新井。
最悪なのはピッチャーゴロで本塁アウトでの併殺打。
チャンスで内野ゴロ併殺打が多いというのは、ファンの間では暗黙の了解かもしれない。
応援団もチャンスマーチで声援を送って盛り上がってはいるものの、一抹の不安が漂っている。
しかしそんなトラキチ達の心配を振り切るように、必死ではじき返した新井の打球は、フラフラとセンターへと舞い上がった。
ちょっと浅いかな…とも思われたが、三塁ランナーの大和が持ち前の快足をとばしてホームイン!
ついに勝ち越し点を奪った!
再び沸き返るライトスタンドのボルテージは一気に高まる!
…がしかし、後続の関本、城島がキッチリと押さえ込まれてしまい1点どまり。

こうなったら、藤川の後を受けて10回裏から投げている渡辺に託すのみだが、この日の渡辺は藤川よりも安定していた。
見事三者凡退で切ってとってゲームセット!
この瞬間に、札幌ドームでの連勝を飾ったのだった!!

「良くて1勝1敗」という“覚悟”のもと乗り込んだ札幌だったが、思いもよらぬ2連勝!
去年の分まで借りを返した気分になり、意気揚々と帰路に着くことができた♪
…が、延長戦となってしまって、予定よりもはるかに遅い時刻の千歳空港行きバスに乗った
ことが更にアダとなり、交通渋滞に巻き込まれていつも以上に空港まで時間がかかった。

空港で夕食を、という目論見はもろくも崩れ去り、必死で土産の続きを物色し、機内で食べるために晩ご飯用の弁当を買い込むと飛行機はフライト直前。
係員の搭乗催促を受けながら満員の飛行機に乗り込むと、そこかしこの席にタイガースのユニフォームをまとったファンが。
皆、応援していたカッコそのままに、着替えもそこそこに飛行機に駆け込んだ様子。
いや、違った!タイガースファンはいつでも応援用ユニフォームを着ているもの。
しかも勝った試合の後だけに、ある種誇らしげに着ていた(と思われる)。

こうして第2回の札幌遠征は、前回とはうってかわって、シヤワセな気分に包まれて終えることができたのだった。
嗚呼、なんというシヤワセ♪



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