面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

第二回社会人落語日本一決定戦

2010年10月24日 | 落語
プロデュースしている紫亭京太郎が、「第二回社会人落語日本一決定戦」予選に臨み、晴天の大阪・池田市へ乗り込んだ。
会場は「落語みゅーじあむ」。



普段は落語に関する小さな博物館で、1階に高座があり、パイプイスが70~80くらい並ぶようなスペース。
落語を演じるにはほどほどな広さと高座の高さ。
久しぶりの“キチッとした”舞台で、京太郎も俄然ヤル気が湧く。




朝11時から始まった第一部は、開始当初からほぼ満員。
開始時に審査員の桂文喬が、観客の固さをほぐしつつ注意事項を説明。
和らいだ雰囲気の中でスタートした。

3人目がムチャクチャ上手く、京太郎も気合いが入り直す。
出演予定は第二部で14時半頃のため、他会場の落研仲間を陣中見舞いしたり、腹ごしらえをしたりして過ごしたあと、会場近くに見つけた小さなお寺でストップウォッチを片手に最後のおさらい。

13時40分スタートの第二部もほぼ予定通りに進み、京太郎は14時過ぎから高座脇の控え室へ。
北海道から来た作務衣の出演者が、自分の孫を題材にした創作落語をキモチ良さそうに語るのを聞きながら、直前の出演者が高座に上がったときが動悸のピーク!
しかしいざ自分の出番になり、控え室の幕が開くと、あとは楽しみだけ。

メガネをしていないので詳細は分からないものの会場はほぼ満員。
しかしとりあえず落語を聞きに来ているという状況で、雰囲気は柔らかめ。
ネタも狙い通りのところで笑いも起き、想定以上にウケた心地よい高座。
やはり落語は、観客の前でのライブが一番と、京太郎も満悦で高座を降りてきた。

しかしやはり気が張っていたのであろう、二階の控え室で着替えを終えて、イスに座って下から聞こえてくる演者の噺を聞きながらウトウト。
何人目かが途中で切られたときには、思わず他の出演者と顔を見合わせて、
「ホンマに切られましたね」
と苦笑い。
よくぞ規定時間内(10分以内)に収まったもの。
前日の夜まで11分から12分かかっていたものを大きく修正して大正解だった。


4時前に全スケジュールが終了すると、あとは17時からの懇親会&審査結果発表会まで時間が空いた。
せっかくなので、近くにあった池田城跡に行ってみた。
この辺りを牛耳った池田氏の居城だが、戦国期の豪族として自分が名を知っているのは池田勝正くらい。
初期城郭の特徴でもある典型的な山城タイプの城で、戦国期中頃には廃城となっていたため元々天守閣は無く、城下から見えていた櫓も本来は設置されていなかったものらしい。



大手門は東側で、懇親会会場から直近の西門に、民家の間を縫うようにして入ったため反対側だった。



西南角側にある櫓。
城下から見上げたときに「天守閣か?」と思わず見間違えるほど立派な作り。
城内中央の館跡が芝生の広場になっており、礎石だけが残っている。



櫓からは池田市内や伊丹方面、猪名川方面まで一望。
西国街道からは大きく外れているため、城主となった荒木村重がすぐに拠点を伊丹へ移したのも分かる。
しかし「一地方豪族の館」としては立派な方ではないだろうか。

  

櫓の真下は池があって錦鯉が泳いでいる。
のんびりと過ごせる市民の憩いの公園といった趣き。

 


さて、いよいよ審査結果発表&懇親会に向けて会場へ。
17時スタートの少し前に会場入りし、落研仲間の笑谷亭いわしと合流。
しばらくすると、まずは主催責任者である池田市長と桂三枝が入場し、冒頭に挨拶。



そして審査員が入場し、いよいよ発表。



10名の予選通過者が発表されていくが、「落語みゅーじあむ」で開かれている落語教室の関係者が多いのか、名前を呼ばれる度に歓声が上がる。
それ以外の人が呼ばれた場合には拍手と「おお~!」という声だけで、あまりの違いに自分達はよそ者として入り込んでいるような気分になる。
あまりに身内同士で盛り上がるのはいかがなものか。
“日本一決定戦”を謳っているのだから、もう少し落ち着いた反応であってほしい。

さて、10人が発表された。



ということで、紫亭京太郎の名前は無し。

善戦(?)むなしく予選敗退。
しかしメディア審査で落とされた第一回から、今回は予選出場という目標は達成。
次は予選突破が目標となる!

とはいえ、来年も事前審査を通過するかどうかが問題だが…