面白き 事も無き世を 面白く
住みなすものは 心なりけり

「尊属殺人」

2008年11月27日 | ニュースから
娘2人暴行の父親に終身刑=子供9人産ませる-英(時事通信) - goo ニュース


曲がりなりにも法学部出身であるわけだが、学生時代に接した「尊属殺人罪」の是非に関係して例示される代表的な判例を思い出した。
このケースと同様、実の父親から性的暴行を受けて子供を産み、その束縛から逃れられずにいた女性に恋人ができ、普通の暮らしを得るために父親を殺害したという事件だったと記憶しているが、今回は親殺しにまで至ることなく、保護されたということのようで。
「尊属殺人罪」が定義されたときは、こんな親の存在は想定されなかったのだろうが、現実には鬼畜にも劣る実の親というものが存在する…


「トロピック・サンダー 史上最低の作戦」

2008年11月27日 | 映画
ベトナム戦争の映画を撮影するために、三人の落ち目のスターがベトナムのロケ地にやってきた。
元人気アクションスターのスピードマン(ベン・スティラー)は、これをきっかけに再び名声を得ようともくろんでいた。
下ネタ専門のコメディアンであるポートノイ(ジャック・ブラック)は、新たな境地を切り開くことを狙っていた。
演技派俳優として5度のオスカーに輝くラザラス(ロバート・ダウニーJr.)は、黒人軍曹の役のために肌を黒くする手術を受けて撮影に参加してきた。
しかし彼らの我がまま勝手なふるまいに撮影は進まず、撮影開始後たった5日で予算オーバーとなり、プロデューサーに激怒される。
困った監督は、映画のリアリティを増すため、ジャングルに隠しカメラと爆薬をセッティングして彼らを放り込むことにした。
しかし彼らが乗り込んだジャングルは、麻薬密造組織が支配する本物の無法地帯。
そんなことは露知らず、役者達と共にジャングルに降り立った監督は、これからの撮影を説明して立ち去ろうとした瞬間、あろうことか地雷を踏んで消え去ってしまう…

全編に繰り広げられるバカバカしいスプラッターギャグや下品ギャグ。
ふんだんに盛り込まれた、過去の戦争映画を彷彿とさせるシーンの数々。
(中には戦争映画ではないパクリも)
わがままで手がつけられないスター達に、傍若無人なプロデューサー、必要以上に金を浪費する特撮シーンやロケ隊の贅沢ぶりなど、ハリウッドの舞台裏を徹底的にこき下ろした、ベン・スティラー渾身のパロディ映画。

カメオ出演の役者たちも豪華。
なかでも、人を人とも思わない非道プロデューサーを熱演する某有名俳優にはビックリ!
ロバート・ダウニーJr.の黒人軍曹顔負けの変装ぶりは見事。

作品中には、かなりグロテスクな場面や、人道的にいかがなものかとPTAが顔をしかめるようなシーンもあるが、この作品は道徳的な既成概念をオフにして観るのが、正しい鑑賞方法である。
莫大な予算を使ったおバカ映画を存分に堪能してもらいたい。


トロピック・サンダー 史上最低の作戦
2008年/アメリカ
監督・製作・脚本・ストーリー原案:ベン・スティラー
出演:ベン・スティラー、ジャック・ブラック、ロバート・ダウニーJr.、ニック・ノルティ、ブランドン・T・ジャクソン、ジェイ・バルチェル