春の山菜といえば、普通はタラの芽と思っていたが、八ヶ岳に来ると、コシアブラというのがあるのを知った。
しかもコシアブラはタラの芽より、はるかに旨いと言われている。嬉しいことにアダージョの森には、昔からコシアブラが沢山生えていて、私たちが来るまでは村の人たちがよく取りに来ていた。
ところがコシアブラは単に春の山菜として重宝なだけ樹木でないことが、わかってきた。秋の黄葉は実に美しいのだ。コシアブラの大きな葉
が、透けるように黄葉する。はっきりした赤や黄色に染まるのではなく、透けるということの美しさを教えられた樹木だ。
コシアブラは、自然においておくと、巨木となるのもいい。
学名:Acanthopanax sciadophylloides
別名:ゴンゼツ
分類:ウコギ科ウコギ属