鬼畫符/鬼画符
英題:The Fake Ghost Catchers
製作:1982年
▼この作品は、前回の『五大漢』で武術指導として参加していた劉家榮(リュー・チャーヨン)が、自ら監督としてメガホンをとった一本です。劉家榮といえば、功夫映画にその人ありとされた武術指導家・劉氏兄弟の1人であり、映画監督としては功夫以外のジャンルを追求し続けた方でした。
彼はホラーコメディ『魔界天使』で一躍有名になるのですが、本作はその同年に製作されたオカルト功夫片です。当時、劉家榮は他にも『カンフートレジャー龍虎少林拳(龍虎少爺)』という傑作を手掛けていて、スタッフやキャストがそのまま本作でも登板しています。要するに本作は、『龍虎少爺』の姉妹作とも言うべき作品なのです。
■インチキ道士の弟子・小候と、オバケの苦手な剣士・張展鵬は親友同士。ある日、彼らは李麗麗(リリー・リー)に憑りついた悪霊の除霊を引き受け、彼女の邸宅へ訪れた。ところが悪霊は恐ろしく強力で、未熟な小候たちはおろか、高名な僧侶の集団でさえも太刀打ちできなかった。
ほうほうの体で逃げ帰った小候たちだが、そこへ悪霊によって死んでしまった?李麗麗の霊が現れた。彼女は「悪霊は私の双子の妹も狙っている…私自身をお札にした鬼畫符を渡すから、どうか助けてほしいの」と小候たちにに告げるのだった(若干推測入ってます)。
小候たちは李麗麗の妹(李麗麗の一人二役)を救うべく、ダメダメギャンブラーの傅聲(アレクサンダー・フーシェン)と共に旅立つことを決意。道中、彼らは何度となく振りかかってくるピンチを鬼畫符のパワーで凌ぎつつ、なんとか目的地へ到着した。
大道士・楊志卿に助力を仰ぎ、3人は悪霊との決戦に向けて準備を始めていく。だが、張展鵬と敵対している王龍威との闘いによって、対悪霊用に用意していた神像や魔鏡がメチャメチャになってしまった。穴だらけの装備で悪霊に臨む3人だが、果たして無事に退治することはできるのだろうか…?
▲『ガッツフィスト魔宮拳』『少林寺破戒大師伝説』と同じく、本作も主役3人による珍道中を描いたストーリーとなっています。ただ、傅聲だけは途中からの登場となるため、実質的には小候と張展鵬のダブル主演と言ったほうがいいかもしれません。
先述したように本作は『龍龍虎少爺』の姉妹作ですが、同時に『魔界天使』と『龍虎少爺』の中間に位置する作品でもあります。功夫片としての見せ場、ホラーコメディとしての見せ場は両方とも充実。特にホラー描写は気合が入っていて、光学合成やグロテスクな特殊メイクの数々は見応え十分でした。
ですが、本作は功夫アクションに特化したものではなく、かと言ってホラーコメディに徹し切れた作品でもありません。良く言えば器用貧乏、悪く言えばどっちつかずの作風によって、『魔界天使』『龍虎少爺』のどちらにもなれていないのです。しかし、本作は失敗作ではありません。作品自体は普通に面白く、実にバラエティに富んでいました。
アクションを封印した傅聲の七転八倒、鬼畫符を手に入れようとする杜少明のバカっぷり(笑)など、どの役者も各々の役柄をノリノリで演じています。功夫アクションは終盤の張展鵬VS王龍威が熱く、鬼畫符を使ってパワーアップした張展鵬と、パワフルな拳で迫る王龍威の一戦は迫力満点のバトルとなっていました。
『魔界天使』と『龍虎少爺』を両方見た人は、本作と比較してみるのも一興かもしれませんね。
英題:The Fake Ghost Catchers
製作:1982年
▼この作品は、前回の『五大漢』で武術指導として参加していた劉家榮(リュー・チャーヨン)が、自ら監督としてメガホンをとった一本です。劉家榮といえば、功夫映画にその人ありとされた武術指導家・劉氏兄弟の1人であり、映画監督としては功夫以外のジャンルを追求し続けた方でした。
彼はホラーコメディ『魔界天使』で一躍有名になるのですが、本作はその同年に製作されたオカルト功夫片です。当時、劉家榮は他にも『カンフートレジャー龍虎少林拳(龍虎少爺)』という傑作を手掛けていて、スタッフやキャストがそのまま本作でも登板しています。要するに本作は、『龍虎少爺』の姉妹作とも言うべき作品なのです。
■インチキ道士の弟子・小候と、オバケの苦手な剣士・張展鵬は親友同士。ある日、彼らは李麗麗(リリー・リー)に憑りついた悪霊の除霊を引き受け、彼女の邸宅へ訪れた。ところが悪霊は恐ろしく強力で、未熟な小候たちはおろか、高名な僧侶の集団でさえも太刀打ちできなかった。
ほうほうの体で逃げ帰った小候たちだが、そこへ悪霊によって死んでしまった?李麗麗の霊が現れた。彼女は「悪霊は私の双子の妹も狙っている…私自身をお札にした鬼畫符を渡すから、どうか助けてほしいの」と小候たちにに告げるのだった(若干推測入ってます)。
小候たちは李麗麗の妹(李麗麗の一人二役)を救うべく、ダメダメギャンブラーの傅聲(アレクサンダー・フーシェン)と共に旅立つことを決意。道中、彼らは何度となく振りかかってくるピンチを鬼畫符のパワーで凌ぎつつ、なんとか目的地へ到着した。
大道士・楊志卿に助力を仰ぎ、3人は悪霊との決戦に向けて準備を始めていく。だが、張展鵬と敵対している王龍威との闘いによって、対悪霊用に用意していた神像や魔鏡がメチャメチャになってしまった。穴だらけの装備で悪霊に臨む3人だが、果たして無事に退治することはできるのだろうか…?
▲『ガッツフィスト魔宮拳』『少林寺破戒大師伝説』と同じく、本作も主役3人による珍道中を描いたストーリーとなっています。ただ、傅聲だけは途中からの登場となるため、実質的には小候と張展鵬のダブル主演と言ったほうがいいかもしれません。
先述したように本作は『龍龍虎少爺』の姉妹作ですが、同時に『魔界天使』と『龍虎少爺』の中間に位置する作品でもあります。功夫片としての見せ場、ホラーコメディとしての見せ場は両方とも充実。特にホラー描写は気合が入っていて、光学合成やグロテスクな特殊メイクの数々は見応え十分でした。
ですが、本作は功夫アクションに特化したものではなく、かと言ってホラーコメディに徹し切れた作品でもありません。良く言えば器用貧乏、悪く言えばどっちつかずの作風によって、『魔界天使』『龍虎少爺』のどちらにもなれていないのです。しかし、本作は失敗作ではありません。作品自体は普通に面白く、実にバラエティに富んでいました。
アクションを封印した傅聲の七転八倒、鬼畫符を手に入れようとする杜少明のバカっぷり(笑)など、どの役者も各々の役柄をノリノリで演じています。功夫アクションは終盤の張展鵬VS王龍威が熱く、鬼畫符を使ってパワーアップした張展鵬と、パワフルな拳で迫る王龍威の一戦は迫力満点のバトルとなっていました。
『魔界天使』と『龍虎少爺』を両方見た人は、本作と比較してみるのも一興かもしれませんね。
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