「ラヴァーズ&ドラゴン」
原題:小白龍情海翻波/飛侠小白龍
英題:THE WHITE DRAGON
製作:2004年
●女学生の張柏芝(セシリア・チャン)は、ちょっぴりワガママな普通の女の子。そんな彼女の夢は、第二皇子・安志杰(アンディ・オン)と結婚して玉の輿になることだった。巧みな楽器の腕前を披露し、愛しの皇子様と急接近していく張柏芝……ところが、順風満帆と思われた恋愛ライフに転機が訪れようとしていた。
盲目で悪人退治を専門とする刺客・呉鎮宇(フランシス・ン)は、年老いた女義賊・雪[女尼]を激闘の末に倒した。自らの限界を感じた雪[女尼]は、偶然近くにいた張柏芝へ自分のパワーを強引に伝授(というかインストール)する。こうして超人的な能力を得た彼女は、望んでもないのに義賊になってしまうのだった。
そんな中、安志杰の元に呉鎮宇からの殺害予告が送られてきた。張柏芝は愛する人を守るために剣を取るが、相手はとても強い。戦闘中にアクシデントで足を骨折した彼女は、図らずも呉鎮宇の世話になり、不本意ながら共同生活を送ることになった。
当初は反発していた張柏芝だが、次第に2人は打ち解けていく。しかし、呉鎮宇は彼女が安志杰に恋焦がれていることを知ってしまう。密かに好意を寄せていた呉鎮宇は嘆き、2人は衝突して喧嘩別れとなった。その後、張柏芝は安志杰から求愛を受け、呉鎮宇は刺客業から足を洗おうと決意する。
だが、暗殺を依頼した第一皇子・劉磊はそれを許さず、彼を処刑しようと企んだ。果たして、彼女たちの運命は…?
近年、甄子丹の主演作を連発している葉偉信(ウィルソン・イップ)監督が、『SPL/狼よ静かに死ね』の前年に撮った武侠片です。日本版の予告編では武侠アクションが重視されていますが、実際は相反する立場の男女によるラブストーリーがメイン。作風も明るく、明朝時代が舞台なのに現代的なギャグが飛び出しまくります(笑
しかし、ギャグが中心で進むのは中盤まで。張柏芝が呉鎮宇のところへ居候してからは、ラブ度がグッと増します。2人が接近していく様子、それぞれの心の動きなどが丁寧に描写されていて、ラストも良い感じにまとまっていました。ですが、前半のギャグ演出のせいで作品の一貫性が欠けており、中途半端な印象を残しているのも事実です。
アクションは日本版予告編で言われているほど多くなく、大半が替え身のスタントマンによるアクションショー状態となっています。アクションの動作自体は悪くないのですが、俳優たちによる肉弾バトルを期待していると肩透かしを食らうかもしれません(ちなみに安志杰は今回アクション無しです)。
多少の不満点はありますが、葉偉信の軽快な演出で一気に見られる隠れた良作…といったところでしょうか。ちなみに本作で先代の義賊・大白龍に扮した雪[女尼]ですが、実は彼女は60年代に活躍した往年の大女優。武侠片にも多く主演しているので、それが縁で本作の出演に繋がったのではないかと考えられます。
原題:小白龍情海翻波/飛侠小白龍
英題:THE WHITE DRAGON
製作:2004年
●女学生の張柏芝(セシリア・チャン)は、ちょっぴりワガママな普通の女の子。そんな彼女の夢は、第二皇子・安志杰(アンディ・オン)と結婚して玉の輿になることだった。巧みな楽器の腕前を披露し、愛しの皇子様と急接近していく張柏芝……ところが、順風満帆と思われた恋愛ライフに転機が訪れようとしていた。
盲目で悪人退治を専門とする刺客・呉鎮宇(フランシス・ン)は、年老いた女義賊・雪[女尼]を激闘の末に倒した。自らの限界を感じた雪[女尼]は、偶然近くにいた張柏芝へ自分のパワーを強引に伝授(というかインストール)する。こうして超人的な能力を得た彼女は、望んでもないのに義賊になってしまうのだった。
そんな中、安志杰の元に呉鎮宇からの殺害予告が送られてきた。張柏芝は愛する人を守るために剣を取るが、相手はとても強い。戦闘中にアクシデントで足を骨折した彼女は、図らずも呉鎮宇の世話になり、不本意ながら共同生活を送ることになった。
当初は反発していた張柏芝だが、次第に2人は打ち解けていく。しかし、呉鎮宇は彼女が安志杰に恋焦がれていることを知ってしまう。密かに好意を寄せていた呉鎮宇は嘆き、2人は衝突して喧嘩別れとなった。その後、張柏芝は安志杰から求愛を受け、呉鎮宇は刺客業から足を洗おうと決意する。
だが、暗殺を依頼した第一皇子・劉磊はそれを許さず、彼を処刑しようと企んだ。果たして、彼女たちの運命は…?
近年、甄子丹の主演作を連発している葉偉信(ウィルソン・イップ)監督が、『SPL/狼よ静かに死ね』の前年に撮った武侠片です。日本版の予告編では武侠アクションが重視されていますが、実際は相反する立場の男女によるラブストーリーがメイン。作風も明るく、明朝時代が舞台なのに現代的なギャグが飛び出しまくります(笑
しかし、ギャグが中心で進むのは中盤まで。張柏芝が呉鎮宇のところへ居候してからは、ラブ度がグッと増します。2人が接近していく様子、それぞれの心の動きなどが丁寧に描写されていて、ラストも良い感じにまとまっていました。ですが、前半のギャグ演出のせいで作品の一貫性が欠けており、中途半端な印象を残しているのも事実です。
アクションは日本版予告編で言われているほど多くなく、大半が替え身のスタントマンによるアクションショー状態となっています。アクションの動作自体は悪くないのですが、俳優たちによる肉弾バトルを期待していると肩透かしを食らうかもしれません(ちなみに安志杰は今回アクション無しです)。
多少の不満点はありますが、葉偉信の軽快な演出で一気に見られる隠れた良作…といったところでしょうか。ちなみに本作で先代の義賊・大白龍に扮した雪[女尼]ですが、実は彼女は60年代に活躍した往年の大女優。武侠片にも多く主演しているので、それが縁で本作の出演に繋がったのではないかと考えられます。
本作、大好きな作品ですよ。
DVDのジャケット(パッケージ)からして、「グリーン・デスティニー」のようなバリバリのワイヤー武侠映画と思わせておいて、実は、ラブコメ映画でしたね。
正しくは、ラブコメ武侠映画と言ったところでしょうかね。
武侠映画ならではの華麗なワイヤーアクションは、最初とクライマックス位で、あとは、殆ど、セシリア・チャンとフランシス・ンの恋物語が中心なので、アクションを期待すると肩透かしを喰らいます。
ですが、主役お二人の掛け合いが、絶妙で、引き込まれましたし、時代劇にもかかわらず、現代用語がバンバン飛び交ったり、マクドナルド、ローラーブレイド、テニス・・・。と現代描写が登場したり、極意を伝授されるのも、猛特訓や修行ではなくて、ダウンロードされたりと、もう、ツッコミどころ満載なんだけれど、そこが、逆に、斬新且つユニークで、面白かったと思います。
ハードなアクション映画を得意とする、ウィルソン・イップ監督作品なので、良い意味で、期待を裏切ってくれました。
映画を見終ったあとの爽快感も、格別で、とても楽しい作品でした。
同じセシリア・チャン主演の「カンフー少女」よりも、断然、本作の方が、面白かったと思います。
それにしても、セシリア・チャンは、北川景子さん、フランシス・ンは、濱田岳さん、アンディ・オンは、妻夫木聡さんに激似でしたね♪
それでは、失礼致します。
私もこの作品、思いのほか好きだったりします。アクションについては、安志杰を動かさない等の不満もありますが、主役2人が実に生き生きとしているんですよね。
葉偉信監督は、いまや現代アクション・功夫片の旗手となして活躍していますが、こうした作品をまた撮って欲しいと思っています。
ちなみに『カンフー少女』ですが、当方はいまだに未見です(苦笑