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確定給付企業年金を段階的に確定拠出年金へ移行したり、確定拠出年金を採用する企業の動きについて

2009-02-10 09:24:49 | 確定拠出年金・企業型

少し前の新聞報道になりますが、住生活グループが確定給付型の企業年金
を段階的に確定拠出年金に移す計画であることが、新聞で報道されました。
(日本経済新聞1月16日朝刊)

住生活グループは、年金運用で発生する損益を発生年度に一括計上してい
ます。2008年度前期の連結決算利益は357億円で前の期比で37%減り、
減益幅は202億円のうち85億円が、運用悪化に伴う企業年金関連の損失と
いうことです。
これにより、住生活グループは、約600億円の年金資産を1%強の運用利回り
を保証する生命保険会社の一般勘定に切り替えています。
さらに、今年4月から年金資産の3割相当を企業型・確定拠出年金に移行し、
将来的には全面移行する予定です。
年金資産の運用が、グループの業績に影響を与えるのを防ぐのが目的です。

この住生活グループの選択は、他の企業にも及ぶのでしょうか?

ここからは、意見が分かれるところですが、私は確定給付型の企業年金から
確定拠出年金へ移行が進むと思います。

先週2月6日(金)の日本経済新聞の朝刊で、「確定拠出年金の加入が300万
人を突破」という見出しの記事がありました。
その中で、「水産大手の築地魚市場が退職給付費用が増えた影響で赤字に
転落、確定拠出年金へ移行することで業績の安定を目指す。」「富士重工業
は、適年から確定拠出年金へ移行する。」ということが報じられています。

年金資産の運用悪化によって、企業の本業からもたらされる利益が減少する
というリスクを避けたいと思う経営者、事業主のほうが多いはずです。
企業の利益が大幅に減少するということは、設備投資ができない、研究開発
費を工面できない、そして従業員の給与・賞与を据え置くあるいはカットする、
新入社員を採用できない、更にリストラをせざるを得ないということにつなが
りかねません。

従業員は、どちらを選ぶかです。

年金資産の運用が低迷している時は、企業業績も振るわなくなっている時です。
従業員が確定拠出年金を受け入れることに、抵抗があるとは思えないのです。
いかがでしょうか。