ゴエモンのつぶやき

日頃思ったこと、世の中の矛盾を語ろう(*^_^*)

安永さん事件、上告棄却 最高裁 遺族の敗訴確定へ

2016年07月07日 02時55分46秒 | 障害者の自立

 佐賀市で2007年、警察官に取り押さえられた直後に死亡した知的障害者の安永健太さん=当時(25)=の遺族が佐賀県に損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)は5日までに、遺族の上告を棄却する決定をした。1日付。遺族側の請求を退けた二審福岡高裁判決が確定する。

 昨年12月の二審判決では、警察官の取り押さえ行為について、抵抗する安永さんの制圧が優先だったとして「保護行為として相当で、障害の特性を踏まえて対応する注意義務違反には当たらない」と判断。訴えを退けた14年2月の一審佐賀地裁判決を支持していた。

 安永さんの父親の孝行さん(55)は「最悪の結果。どうして亡くなったのか真実を知るための裁判だったのに、何も分からないまま取り押さえを正当化するだけだ。司法は障害者の人権に目を向けなかった」と批判した。その上で「再び同じような事件が起きないように、支援してくれた人たちと一緒に、障害のある人が地域で暮らせる運動に力を入れたい」と話した。

 判決によると、安永さんは07年9月、佐賀市の国道を自転車で走行中、停止を求めた警察官の手が肩に触れたことに驚いて抵抗したが、手錠を掛けられるなどして取り押さえられ、搬送先の病院で死亡が確認された。事件を巡っては、警察官1人が付審判請求で特別公務員暴行陵虐致傷罪に問われたが、12年9月に最高裁で無罪が確定している。

2016年07月06日    佐賀新聞


ニコニコレンタカー、車いす利用者向けの運転補助装置を導入…直営6店

2016年07月07日 02時47分28秒 | 障害者の自立

ニコニコレンタカーを運営するマーケティングインフォメーションコミュニティ(MIC)は、7月4日より直営店6店舗で、脱着可能な手動式アクセル・ブレーキ「ハンドコントロール」を導入し、バリアフリーなレンタカーサービスを開始した。

ハンドコトロールは、ニコ・ドライブが製造・販売する車いす利用者向けの運転補助装置で、取付工事や車両の改造は不要。手ですぐに脱着でき、押すとブレーキを、引くとアクセルを操作できる。かわさき基準福祉製品認証を取得し、安全性も保証されている。

障害者差別解消法の施行に伴い、MICでは全国に先駆けて車いす利用者が好きな車を選択でき、その場で設置、すぐに運転できるハンドコントロールを導入。事前予約をすれば、各店舗スタッフが空港や駅まで利用客を迎えにいく。

2016年7月6日   レスポンス


セルビア:障がいをもつ子どもがネグレクトに直面

2016年07月07日 02時31分19秒 | 障害者の自立

(ベオグラード)− セルビアでは何百人もの障がいをもつ子どもたちが、施設で隔離・ネグレクトされており、知的・情緒的・身体的な発育不全の可能性に直面している、とヒューマン・ライツ・ウォッチは本日発表の報告書内で述べた。

セルビア政府は、障がい児の権利を保護する上で一定の進歩を遂げてきたが、解決しなければならない課題もまだ山積している。常態化している国営施設への収容に終止符を打ち、障がい児が家族とともに暮らすか、そうでなければ家庭的な環境にいられる対策が求められている。

報告書「ここを離れるのが私の夢:セルビアで施設に暮らす子どもたち」(全88ページ)は、障がいをもって生まれた子どもを家から遠く離れた大規模居住型施設へ送るというプレッシャーに直面する家族の実情を調査・検証したもの。施設で子どもたちは、ネグレクトや不適切な薬物療法、プライバシーの欠如を経験したり、教育機会へのアクセスを制限または否定される可能性がある。

ヒューマン・ライツ・ウォッチの障がい者の権利担当調査員エミーナ・セリモビッチは、「自分の子どもには生涯施設に入る道しか残されていないと、家族があやまった選択に追いつめられるべきではない」と述べる。 「施設に長い間障がい児を入所させておくことが、子どもの最善の利益となることはほぼない。」

本報告書の調査ではまた、家庭で障がい児を育てるためや、子どもが地域社会にかかわるためのニーズに応えることのできる、コミュニティ基盤の公共支援サービスに政府が力を注いでこなかった実態も明らかになった。その代わりに、障がい者のための新しい国営施設の建設や古い施設の改装に多額の公的資金が費やされているのである。

ヒューマン・ライツ・ウォッチは障がいをもつ子どもや若者、その家族、活動家および施設職員118人に聞き取り調査を実施。加えて5つの大規模居住型施設と3つの小規模グループホーム型施設を訪問した。

政府の統計によると、2014年にセルビアの施設に入所していた子どもの80%近くが障がい児で、その比率は2012年の62.5%から上昇している。幼少時に施設に入所した障がい児の大半は、その生涯を国営施設のなかで終えている。その過半数が、少なくともひとりの親が健在であるにもかかわらずだ。

医療専門家は多くの場合、子どもにとって最善の選択肢であると主張して、施設への入所を障がい児の親にすすめる。コミュニティに障がい児に必要な医療や、託児所あるいはインクルーシブで質の高い学校といった公共支援サービスが不足していること、そして貧困、偏見、差別などが主な原因となり、障がい児の親は我が子を施設に入所させるよりほか選択がないように感じてしまっている可能性が高い。

知的・身体的障がいをもつ12歳の少女のシングルマザーであるアナはいう。「娘を受け入れてくれる保育所はひとつだってありませんでした。あまりに多動すぎるというんです。1年半、必死にほかの道を探し続けましたが、結局3年前に娘を施設に入所させました。」

ヒューマン・ライツ・ウォッチは施設を訪問した際に、行動の問題などに対処するために向精神薬などの薬を子どもたちに投与している実態を調査・検証。薬物の使用についての監督あるいは適切な指示は最低限にとどまり、投与の同意をだれに求めるかもはっきりしていないことが明らかになった。

障がいをもつ大勢の子どもおよび成人、介助をとくに必要とする入所者に対する施設の職員数も十分ではないため、ネグレクトにつながってしまっている。すべての子ども、とりわけ障がい児は発育・成長の過程で、個別の注意とケアを必要としている。

一定の障がいをもつ子ども、一般的には歩行や発語ができない障がい児は特別病棟に隔離され、交流もないまま横たわって日々を過ごす。めったに外に出る機会も与えられず、教育機会へのアクセスやほかの子どもと遊ぶ時間もない。

政府の統計によると、セルビアの施設に入所している障がい児の60%が就学していない。学校に通っていたとしても障がい児用の特別学校で、教師が週に数時間施設を訪れてグループ指導しているというケースもあった。

セルビアの施設に入所する大半の成人の障がい者もまた、その法的能力や基本的な権利をめぐる決定権限を奪われている。多くは国が指定する後見人の監督下におかれ、様々な決定を下すのはこの後見人たちだ。たとえば、障がいをもつ若い女性が法的能力を奪われた結果、インフォームド・コンセントも自由な選択も与えられないまま、妊娠中絶といった強制的な医学的介入を後見人の一存で受けていたケースなども、本報告書の調査で明らかになった。

セルビア政府は、障がい児を含む子どもの施設収容制度から脱却することを公約している。2011年には、3歳未満の乳幼児を「正当な理由」なしに、通常2カ月以上施設に入所させることを法律で禁じた。しかし、実際は乳児を含む障がい児が依然として施設に入所させられているのが現状だ。

前出のセリモビッチ調査員は、「乳児の施設収容は、健康や社会的・情緒的行動に悪影響を与える可能性が高く、その後も子どもたちの人生に長く影を落とすことになりかねない」と指摘する。

セルビアは、障害者の権利に関する条約子どもの権利条約拷問等禁止条約および欧州人権条約(ECHR)の締約国だ。これら条約の下で、セルビアは障がいをもつ子どもの権利を保護し、全面的な社会参加を保障する義務がある。これには、障がいを理由に子どもを自らの家族から分離しないことの保障も含まれる。

2016年4月には国連の障がい者の権利に関する委員会が、セルビアで「施設に入所している障がい児の数」および「施設の非常に粗末な生活環境」について、深い懸念を示した。同委員会の専門家たちは、「子どもの施設収容をなくし、3歳未満の乳幼児については今後一切施設に入所させないようにする」旨を、セルビア政府に対し要請している。

セルビアはまた、欧州連合(EU)加盟国の候補でもある。EU加盟に向けた重要なステップである安定化・連合協定の下で、セルビアは障がい者の扱いに関してなど、国内法を徐々にEU法に準拠するものに改正することが求められている。セルビアに関する最新の進捗報告で欧州委員会は、障がい児に対する同国の扱いを問題視し、施設収容を回避するよう、関係当局に対し強い姿勢で要請した。

セルビア政府は、国内の施設における障がい児のネグレクトや隔離・分離、不適切な精神科治療および差別に終止符を打つための措置を速やかに講じなければならない。加えて、コミュニティに根ざした公共支援サービスも求められている。たとえば虐待やネグレクトなどが原因で子どもを家族のもとに返すことができない場合は、親戚か里親家族もしくは養親などと一緒に、家庭環境で生活する機会を子どもに与えるべきだ。

セリモビッチ調査員は、「セルビアが確実にEU加盟への道を進む中、常態化している障がい児の施設収容に確実に終止符が打たれるかどうか、EUは監督していかなければならない」と指摘する。「障がいが理由で、子どもが家族やコミュニティから引き離されたり、子どもらしく過ごす機会が奪われるようなことは許されるべきではない。」

(2016年6月8日「Human Rights Watch」より転載)  ハフィントンポスト    2016年07月05日


財源なき社会保障 将来不安が増すばかりだ

2016年07月07日 02時22分52秒 | 障害者の自立

 日本が直面している最大の課題は、少子高齢化と人口減少の加速である。高齢者が安心して老後を送り、若者が希望を持って働き、子育てに取り組む。こんな当たり前で、活気ある生活環境をどう築いていくのか。原点は社会保障の充実のはずだが、参院選では具体的で実効性のある政策が聞こえてこない。

 先の見えない将来不安。国民が求めるのは、年金や医療、介護、子育て、少子化対策、さらに貧困と格差解消へ向け納得できるビジョンと制度設計である。

 その貴重な財源になる消費税を巡って、安倍晋三首相は6月1日、増税の2年半再延期を表明した。「世界経済が大きなリスクに直面している」が理由だが、2度の延期は経済政策のアベノミクスが十分機能していないことを象徴する。

 首相は「今こそアベノミクスのエンジンを最大にふかす」と述べ、社会保障充実へ「果実を使って最大限努力する」と訴えている。だが、果実がどれほど確保されるのか説得力がない。

 社会保障費を消費税増税で賄うというのは、2012年6月に旧民主、自民、公明の3党で合意した「社会保障と税の一体改革」である。国民への約束はいまや崩壊したも同然だ。

 社会保障費は国の一般歳出の半分以上を占める。今後も毎年1兆円規模で膨張し、団塊の世代が75歳以上になる25年には医療費は現在の約1・4倍、介護費は約1・9倍に増えると見込まれている。

 政策や財源確保に遅滞は許されない。増税を見込んだ社会保障改革が既に動きだしているからだ。

 消費税10%を根拠にした充実策をみると、年金では低年金者や障害者らに最大で月5千円を加算。500万人以上が対象となる。年金の受給資格期間も25年から10年に短縮し、10年以上の加入期間があれば支給する。これで約17万人が無年金から救済される。

 介護では低所得者の保険料の軽減措置を拡大。対象者は1千万人以上に上る。これら諸施策が足踏みすれば、国民の不安と不信感はさらに増幅するだろう。

 拡大を続ける社会保障制度を維持するには、消費税率は30〜40%程度必要と指摘される。少子高齢化が進めば、医療・介護の保険料や自己負担が増加する上、給付減やサービス低下など痛みを伴う施策が生活を圧迫することになろう。

 選挙では社会保障充実に関し、与党は政策ごとに優先順位を付け、財源は赤字国債に頼らず安定財源を確保するという。民進党は行政改革と身を切る改革徹底で捻出し、予定通り来年4月からの実施を明記。他党も制度充実を訴えるが、財源確保の道筋は見えない。

 1965年には現役世代9・1人で高齢者1人を支えた「胴上げ型」が、2012年には2・4人の「騎馬戦型」に、50年には1・2人の「肩車型」になるという。果たして現役世代には負担増に見合うサービスが確保されるのか、新有権者はその将来像を冷静に見つめ、声を上げてほしい。

福井新聞    2016.7.6


リアルタイムで着信メッセージを点字表示するスマートウォッチ「Dot」は海外で賞を受賞!

2016年07月07日 02時12分23秒 | 障害者の自立

本来、テクノロジーの恩恵はあらゆる人に行き渡るのが望ましいもの。視力に障害がある人々にとって、PCのキータッチ、スマートフォンやタブレットのタッチスクリーンの操作は難しい。

韓国のスタートアップが「Dot」という視覚障害者向けのスマートウォッチの製作に乗り出している。

デバイス表面のスクリーンにあたる部分にはピンが設置されていて、ピンが飛び出したり引っ込んだりすることで点字を再現している。

ユーザーは自身の指先を使い、触れることで文字を読む。この仕組みを使って、時計として時刻を表示するだけでなく、テキストメッセージを読んだり、電子書籍を読んだり、点字を学習したりできるという。

・同時に最大4文字を表示

スクリーン部分には24のピンが設置されていて、全部で4つの区画に分かれている。ここに同時に4つの文字を表示することが可能。

・スマホと連動、リアルタイムで情報をキャッチ

Bluetooth対応のデバイスとリンクして、リアルタイムでユーザーは情報を読み取ることができる。

例えばスマートフォンにテキストメッセージが着信した場合、アプリが点字に翻訳をおこない、スマートウォッチにその情報を送信する、といった流れだ。

「Dot」内部のバイブレーターモーターが作動して、ユーザーにアラートとしてお知らせする。アラートがあると自動的に画面表示は時計モードから切り替わる。

読み取りのスピードは、ユーザーのお好みでカスタマイズが可能だ。「Dot」のサイド部分にはダイアルがあり、これを動かすことで調節ができるという。この、“リアルタイムで”という点は、実用性という意味でも非常に大きいだろう。

・点字学習ツールとしても

また、点字学習ツールとしても使うことができるという。例えばスマートフォンアプリを使って、文字“p”を読み上げると、「Dot」のディスプレイに該当の点字が出現する、といったようなかたちだ。

ただし、同時に最大4文字までしか表示できないため、現状では電子書籍のような長い文章を読むのには向かない。そのため、グラフィックや長い文章を表示するのに適した「Dot Pad」という新ツールの開発を2017年に予定している。

・2つの賞を受賞、10月から生産開始予定

「Dot」は“2016 Cannes Lions Festival”というイベントで、“product design”と“Innovationカテゴリー”の2つで賞を受賞した。市場化に向けた生産開始は今年10月を予定している。

2016.7.6  Techable