◇働き方工夫 増す意欲
素材にこだわった手作りパンを売り出し、障害者の雇用に結びつけよう。長崎市のパン屋「アビのパン」は、そんな夢を掲げ、パン職人と障害者、健常者が支え合いながら切り盛りしている。同市御船蔵町で2007年10月に開店した。おいしさが口コミで広まり、今年1月には長崎市築町に2店目がオープンした。
店を運営するのは、障害者の就労を支援するNPO法人「アビリティ」(冨永隆一施設長)。第2、4金曜日には、障害者らがバラの花を仕入れ、昼どきに市中心部のアーケード街で販売するといった活動にも取り組んでいる。
アビのパンは2店で計11人の障害者が働く。自立した生活ができるようにと、時給は650円。声帯に障害を持つ50代の男性は、ここで働くようになってから、生活保護を受けずに済むようになったという。
聴覚や下肢に障害を持つ人やリウマチを持病に持つ人たちが、それぞれの障害に合わせて、働き方を変えている。調理担当でハンバーガーなどを作る上野幸八さん(26)は15歳の時、がけから転落して脊椎(せきつい)を損傷し、両足が不自由だ。これまで居酒屋で働いたこともあったが、長時間の立ち仕事は難しかった。アビでは1時間ごとに休憩を取るようにしている。
パンは約30種類。御船蔵町店の調理室で職人が焼き上げる。調理パンの具もすべて手作り。ホワイトクリームパンやコロッケパンが人気だ。冨永さんは「今後、もっと多くの種類のパンを開発したい」と意気込む。
築町店は店内をバリアフリーにし、買ったパンをその場で食べることができるイートインスペースを設けた。買い物帰りや子ども連れの主婦でにぎわう。坂本龍馬ブームにあやかり、「龍馬伝説カレー」もメニューに加えた。長崎市役所地下1階レストランのオーナーシェフ、坂本洋司さんが作ったカレーを仕入れ、ハンバーグやポテトを独自にトッピングし、サラダ付き500円で販売している。
営業時間は御船蔵町店が月~金曜日午前8時半~午後2時(売り切れ次第終了)、築町店が月~土曜日午前9時半~午後7時。
朝日新聞
素材にこだわった手作りパンを売り出し、障害者の雇用に結びつけよう。長崎市のパン屋「アビのパン」は、そんな夢を掲げ、パン職人と障害者、健常者が支え合いながら切り盛りしている。同市御船蔵町で2007年10月に開店した。おいしさが口コミで広まり、今年1月には長崎市築町に2店目がオープンした。
店を運営するのは、障害者の就労を支援するNPO法人「アビリティ」(冨永隆一施設長)。第2、4金曜日には、障害者らがバラの花を仕入れ、昼どきに市中心部のアーケード街で販売するといった活動にも取り組んでいる。
アビのパンは2店で計11人の障害者が働く。自立した生活ができるようにと、時給は650円。声帯に障害を持つ50代の男性は、ここで働くようになってから、生活保護を受けずに済むようになったという。
聴覚や下肢に障害を持つ人やリウマチを持病に持つ人たちが、それぞれの障害に合わせて、働き方を変えている。調理担当でハンバーガーなどを作る上野幸八さん(26)は15歳の時、がけから転落して脊椎(せきつい)を損傷し、両足が不自由だ。これまで居酒屋で働いたこともあったが、長時間の立ち仕事は難しかった。アビでは1時間ごとに休憩を取るようにしている。
パンは約30種類。御船蔵町店の調理室で職人が焼き上げる。調理パンの具もすべて手作り。ホワイトクリームパンやコロッケパンが人気だ。冨永さんは「今後、もっと多くの種類のパンを開発したい」と意気込む。
築町店は店内をバリアフリーにし、買ったパンをその場で食べることができるイートインスペースを設けた。買い物帰りや子ども連れの主婦でにぎわう。坂本龍馬ブームにあやかり、「龍馬伝説カレー」もメニューに加えた。長崎市役所地下1階レストランのオーナーシェフ、坂本洋司さんが作ったカレーを仕入れ、ハンバーグやポテトを独自にトッピングし、サラダ付き500円で販売している。
営業時間は御船蔵町店が月~金曜日午前8時半~午後2時(売り切れ次第終了)、築町店が月~土曜日午前9時半~午後7時。
朝日新聞