Concert
6月4~5日、四国徳島県の鳴門市で開催された「鳴門第九」演奏会に合唱参加してきました。
鳴門は日本で最初にベートーヴェンの第九交響曲が演奏された地ということで、第九を歌う者にとっては聖地のような特別な場所。30回目という記念すべき今回の演奏会には全国から625人の合唱者が集まり、私が所属する合唱団からは27人が参加しました。
1)まずは、”鳴門「第九」を歌う会”のHPより、いわれを勉強下さい(公式HPはこちらへ)
第1次世界大戦中、大正6年から大正9年の約3年の間、鳴門市板東に俘虜収容所があり、約千人のドイツ兵が収容されていました。彼らは音楽、演劇をはじめ橋の築造にいたるまで様々な文化活動や事業を行いました。 収容所内においてそのような活動をしていたことはもちろん驚くべきことですが、俘虜となった兵士にそのような活動を許していたこともまた驚くべきことといえるでしょう。様々な文化活動を進めていく中で彼らは地元の人々との交流を深めていきました。 ベートーヴェンの「第九」交響曲はそのような状況のなかで大正7年6月1日、ドイツ兵によって演奏されました。それがこの曲の日本での初演となったのです。鳴門市では6月の第1日曜日を「第九の日」と定め、全国から仲間を募って、歓喜の交響曲を歌い続けています。 |
|
|
|
|
2)いざ、出発
演奏会前日の6月4日(土)、早朝にチャーターバスで各務原、岐阜、大垣とメンバーをピックアップ、米原で福井から参加の4人と合流して全員集合し、一路鳴門へ向かう。バスの中でもビデオを見ながら合唱練習をする熱心さ。 次第に皆んなの気分はクレッシェンド。
大鳴門橋を通過(眼下にうず潮)
会場の鳴門市文化会館に到着
会館ホール内のステージ
正面の男声合唱陣の顔ぶれ
左右の花道にも並ぶ女声陣
いよいよオケ合わせが始まりました。指揮者より、625人の大合唱で声量は十分あるから頑張らなくていい、良く響く声を出すように、「合唱は自分の声が聞こえないのがよい。もし聞こえるようならそれは声が大きすぎるか、または音が外れているかだ」の言葉にナルホドと納得。19時に無事リハーサルを終了してホテルへ。 今夜は深酒しないで早く寝ることに。
・・・ ZZZZZZ ・・・
一夜明けて6月5日(日)、ついに演奏会当日。午前中に最後の合唱練習とゲネプロが完了。お昼の弁当を頂き、着替えてからステージ袖に整列。まもなく登壇開始。 さあ楽しんで歌うぞ!
日独交流150周年記念 † 祈・東日本大震災被災地復興
第30回 第九演奏会
- 場所:鳴門市文化会館 ホール
- 日時:平成23年6月5日 13:30開演(13:00開場)
- 指揮:山田啓明(鳴門教育大学准教授)
- 管弦楽:徳島交響楽団
- 独唱:ソプラノ 國方里佳/アルト 鈴木紀子/テノール 山本欽也/バス 伊藤貴之
- 合唱:NPO法人 鳴門「第九」を歌う会/全日本「第九を歌う会」連合会
- 演目
【第1部】第3回公募ソリストによるアリア独唱
【第2部】ベートーヴェン作曲 交響曲第9番ニ短調Op.125「合唱付」
会場の外で並ぶお客様の列
ロビーに米国L.A.からメッセージ
演奏会は、前半のソリストたちによるアリア曲の演奏に続き、後半の第九の演奏が始まった。第1~2楽章と進み、第3楽章のゆったりとしてたとえようもなく甘美なメロディについ眠くなるところだが、指揮者の熱い指揮振りを眼の前に見て何とか持ちこたえる。いよいよ第4楽章が始まった。バス・ソリストの起立に合わせ合唱団も全員が立ち上がる。そして最初の「フロイデ」を歌い出す ・・・ そして最後の「ゲッテルフンケン」へと ・・・ そしてお客様の暖かい拍手が
演奏会の舞台写真 (画面上のハンドマークをクリックすると大画面で見られます)
・・・ そして今回は30回目ということで記念の参加証を頂きました。
興奮冷めやらぬまま、急いで着替え16時にバスで会場を出発。米原、大垣と寄りながら岐阜には22時半に到着。はるばる四国まで行きながら、どこの観光地も訪れないというハードな旅でしたが、心はたっぷり満たされました。 Thanks, Mr. Beethoven!