Genの思いつ記(Gen建築設計所)

人はいろいろであります。いろいろな日常を思いつくままに記録していく建築設計事務所のブログです。

菜園と住宅(2)

2021年12月18日 | 菜園生活

日本版ダーチャの生活スタルをメンバーが「郊外楽園スタイル」と名付け、可能性を

探る作業から入りました。もう10年以上前の話ですが、西宮名塩の近郊では

区画面積が大きいのですが、空き家が多い地域でした。

ところどころの住宅では、小さな菜園をしながら生活されているようなところも

みられましたが、今でいう空き家率の大きな地域でした。

 

○○台などと名前がついていて、確かに多くの人が住んでいた跡はあるのですが、

すっかりさびれた感じの町になっていて、ここがこれから発展していくような

雰囲気は全くなく、どうなっていくのだろうかという感じでありました。

こういう場所にこそ、「郊外楽園スタイル」に最適な土地だと感じ、とても可能性を

感じたのですが、力不足か、時代にあっていなかったのか、実現することはありませんでした。

少し、原因を考えてみました。すぐに思いつくのは3つほどありました。

 

1つには通勤ということがネックだったと思われます。やはり、鉄道の駅が近くになく、

仕事面で現役を退いた方なら可能ですが、そういう人が住まうというイメージができない

時代だったと思います。コロナ禍を経験した現在なら、テレワークも可能ですし、

実際に郊外で広い敷地の不動産を購入している人も増えましたから、可能性は広がって

いると感じます。

 

2つ目は店舗や病院など生活に必要な施設が揃っていないので生活するのに不便を

感じるということです。これに関しては、郊外には、道の駅など個性的な店舗ができたり、

医療体制も確立されてきているので問題はないと思います。小さな診療所、所謂、

町医者から大きな病院へ受け入れてもらうシステムが確立されました。

逆に大きな病院へいきなり行けない時代になりました。

 

介護関係についても地域包括センターなどが充実してきており、地域でバクアップする

体制が整ってきています。出来るだけ、在宅で、住み慣れた地域で住み続けることを

フォローするような体制が整っています。

 

3つ目は菜園をするということが特別な時代だったと思います。家で野菜を育てるなんて

地方の生活で都会の近くでそんな生活をしようとは思わなかった。そんな感じでしょうか。

今でこそ、家庭菜園などと呼ばれ、自宅のバルコニーや、プランターで野菜を育てる人が

多くなりましたが、当時はそういうことをしている人は少なかったと思います。

今は、その魅力に気づいた人が多くなり、家庭菜園を趣味にする人が増えました。

NHKは日曜日の朝8時から「やさいの時間」という番組をやっていて、結構な人が

見ています。興味を持っている人が多い証です。ボクもほぼ毎週見ています。

 

そんな感じで当時は受け入れられなかったことが、変わってきたかな、というのが感想です。

ここには生活スタイルを変える大きな可能性を感じています。

 

名塩の近郊の住宅地を見て廻っていたころ、メンバーの知り合いの不動産屋の方が菜園を

できる土地が見つかったという情報があり、メンバーみんなで土地を見にいって初めて臨む

菜園というものにワクワクしながら見にいったのが最初の菜園へのアプローチです。

その辺りは次回にアップしたいと思います。