Genの思いつ記(Gen建築設計所)

人はいろいろであります。いろいろな日常を思いつくままに記録していく建築設計事務所のブログです。

和歌山強化合宿の話。(その3)

2018年04月23日 | 建築、設計

1枚目の写真がブログの紹介で出てくるのでイメージの
いい写真の方がいいのが今頃わかったので、いい写真を
1枚目に載せることにする。(笑)
 
2日目は8時15分集合と早めであったが、早くに目覚
めたので近くを散歩。近隣の方に大切にされているような
お地蔵さんを発見した。駐車場の端に陣取って赤い毛糸の
帽子を被り、微笑ましい姿のお地蔵さんであった。
 
さて、2日目は山長さんの山林見学がメインである。バス
2台に分かれて山道を進む。実はこのバスで山道に入れる
ということはスゴイことで多くの山にはそんなに立派な道
は通っていない。8トントラックが入れるらしいので道を
きちっと作ることは山から切った木を運ぶには大切なこと
なのである。
 

 
遠くに見える山々も全て山長さんの山。もう、そこら辺が
全て山長の山なのである。紀州では奈良の吉野に比べて植林
する密度は少ないが、九州よりは多い。吉野が樽材をつくり、
九州が船の材料、紀州が構造材と言われているようである。
(植林の本数は吉野は1ha当り10000本、紀州は5000本、
九州は2000本と言われている。)
九州は大きく育て短期間で大木をつくり、吉野は時間を掛けて
年輪のつまった材料で丈夫な樽をつくる。というのは昔の話で
今はどこの材も建築の材料として使われている。
 
立ち木の状態でわかる木の性質などレクチャーしてもらい、
皆伐の状況というのを見せてもらった。間伐ではなく、皆伐。
間引きではなく、全て刈り取るという方法である。どうも聞く
ところによると地域性が高く、紀州でも昔から一部の地域で
行われていたそうである。第一印象は木の墓場。それくらい
迫力があった。急に緑がなくなるというのはスゴイことなのだ。
 

 
木を伐り、運ぶ。その工程を全て実演してみせてもらった。
この部分は機械化が進んでいた。実際に作業効率はかなり
上がったようだ。作業の危険度も少なくなったようである。
 


写真の左側がスギの木。真ん中の下の方で少し尖ったもこもこした
ところもスギであるが、こちらは挿し木で育てたもの。苗木と挿し木
では成長の仕方も違うのである。
 

 
時間が押してスケジュールが遅れて昼食の場所へ。貯木場で
丸太を使った設えがタイヘン興味深く、面白かった。
輪切りの丸太のテーブルに長物の丸太の長椅子。(笑)
 
その後、紀州材を使った小学校(新庄小学校)、梅干し屋
(中田食品)を見学した。中田食品は日本一梅干しを売って
いる梅屋さんなのである。時間がないので駆け足での見学。
構造設計による加工の美しさを改めて思い知らされた。
 

 
ちなみに昨日あった試験の発表が最後にあった。いい点数だっ
たので構造設計者のサイン入り本をもらった。面白そうなので
読むのが楽しみだ。今回は面白すぎて、時間が押して最後の方
はバタバタであったが行って良かった。かなり楽しんだ。
感想としては紀州の山は吉野に似ているなあ、と思った。まあ、
山はつながっているので。。。
 
最後に忘れていた和歌山ラーメンをサービスエリアで食べて
から上機嫌で帰るのであった。