「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

妨害に賢く取り組む

2016年08月25日 19時32分32秒 | 「DBT実践トレーニングブック」より
 
 妨害に対処する 最も有効な方法は、
 
 妨害そのものを マインドフルネスの焦点にすることです。
 
 妨害に対抗しようとせず、 起きていることを ありのままに認めてください。
 
 静かに、 欲望, 嫌悪, 眠気, 焦燥感, 疑惑に注意を向け、
 
 深く観察し、 どんな形でもそのまま受け入れます。
 
 それが教えてくれるものを 学びましょう。
 
 思考, 記憶, 感情, 身体感覚など、 多くの形で教えてくれます。
 
 それぞれの妨害に対する、 次の具体的な提案も有益です。
 
・ 欲望に対しては、 常にもっと欲しくなることを 思い出す。
 
  欲望を行動にせず、 それに注意し、 確認し続けてください。
 
・ 嫌悪に対しては、 怒りと悪意を最強の師として認識する。
 
  それらから学ぶ決意をしてください。
 
  同情心,親切心,許しを育て、 それらのバランスを取るのも有効です。
 
・ 眠気に対しては、 それが 充分な注意を要求する
 
  強力な状態であることを知っておく。
 
  姿勢を正して座ったり、 立ったりするのも有効です。
 
  冷たい水で顔を洗い、 休憩を取り、 マインドフルに歩くなど、
 
  活動的なことをしましょう。
 
・ 焦燥感に対しては、 決意と安定をもって、
 
  現在の瞬間に 注意を集中するのが有効でありうる。
 
  マインドフルネスの師や 他の人々と会話をしたり、
 
  他の人が いかに疑惑に対処しているか 学ぶ方法があります。
 
o まとめ
 
 妨害に対して、 親切で、 関心を持った、
 
 価値判断をしない姿勢を取ることを 忘れないでください。
 
 障害物としてではなく、 師として扱うことができれば、 妨害ではなくなるのです。
 
〔「弁証法的行動療法 実践トレーニングブック」星和書店
(マシュー・マッケイ,ジェフリー・C・ウッド,ジェフリー・ブラントリー)
 訳/遊佐安一郎,荒井まゆみ〕より
 [星和書店の許可のうえ掲載]
 


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