「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

セミの脱皮を、 ミターーッ!? 

2008年08月12日 22時11分56秒 | Weblog
 
 きのうの記事に書いた ジョギングに行ったのは、

 運動不足を極度に 体に感じたからでした。

 パソコンに向かっていて トイレに立つとき、足が鉛のように 固まっているのです。

 で、ちょうど時間もできたので、久しぶりに 走ってきたわけです。

 並木のせみしぐれが 耳に響いてきました。

 ところが 少し走っただけで、荷物を引きずっているかのように

 足が重く、遅く、長続きがしません。

 無理をしないように 足を止め、結局 半分くらいは歩いていました。

 歩きながら セミの声がする木を見ると、鳴いているセミばかりでなく、

 セミの脱け殻や、地中から出てきたあとの 穴も沢山ありました。

 そして、木の幹を ゆっくり登っていく 幼虫もいました。

 脱け殻でない、動いている幼虫を 見たのは初めてです。

 また、脱皮途中で失敗したのか、殻から体が半分 出ただけのセミもいました。

 緑色がかった白い体を のけぞらせたまま、息絶えています。

 そんな中に、背中に白い筋が入った 幼虫を見つけました。

 最初は 気にも止めていませんでしたが、

 その白い筋が だんだん大きくなっていきます。

 正に今、脱皮が始まっているのでした。

 これは 滅多にお目にかかる 機会のないものだと思い、しばらく観察していました。

 白い背中が 少しずつ盛り上がってきます。

 ところが このセミが留まっている所は、アリの通り道になっていて、

 だんだんアリたちが セミにたかってきました。

「これだと 脱皮しても アリに喰われちまうな……」

 そう思いながらも、自然の摂理だし、弱肉強食で止むを得ないと 考えていました。

 そのうちセミは アリだらけになってきて、

 見るに忍びなく、セミの場所を 移してやりました。

 けれどもセミは 自分で木につかまるどころか、動くこともできません。

 初めから弱っていたのか、アリにやられてしまったのか、はたまた、

 脱皮中は動けないのか 分かりませんが、そのまま 転がってしまうだけでした。

 残念ながら セミを助けることもできず、脱皮を見ることもできず、

 その場を あとにした次第です。

 アーメン……。
 


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