「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

治療方法 (7) (SET/UP)(2)

2008年07月02日 21時33分46秒 | 「BPDを生きる七つの物語」より
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/54935234.html からの続き)

 支援,共感,真実 (SET) は、どれも同じ比率で 表現されるべきです。

 真実が 支援や共感に勝ると、歪んだ愛の鞭になり、

 逆に真実がなくて 支援と共感だけだと、馴れ合いになってしまいます。

 BPDの人に 気持ちが伝わらなければ、支援のメッセージを繰り返すべきです。

 でも 水掛け論になってはいけません。

 そういう時は、BPDの人の不信感を 受け止めた上で、共感の言葉を送ってみます。

「あなたは今まで 辛い経験をしてきたから、

 人の誠意を信じることは 難しいかもしれないけれど」 などと。

 BPDの人が 「私の気持ちなんか分かってない」 と言ったら、

 BPDの人の痛みや苦しみを 受け止めていると伝えましょう。

 波風を立てまいと、BPDの人の要求に 同意してしまうと、

 BPDの人の責任転化を 後押ししてしまいます。

 BPDの人の認知を 更に歪めないよう、

 真実に直面し、限界を守りながら、お互いの責任を担いましょう。
 

 SETは 基本的な枠組みに過ぎません。

 個々人の性格や状況に 合わせていけば良いものです。

 建設的なコミュニケーションを保ちつつ、感情をコントロールするための 骨組みです。

 腹が立ったら、支援的で共感的な言葉で、

 フラストレーションのバランスを取りましょう。

 失敗しながら、次に何が必要かを 考えていけばいいのです。

 理解と根気強さが コミュニケーションの源です。

 これらを理解していけば、前向きで、腫れ物に触るような振る舞いは 避けられます。

 粘り強くやっていくことが 必要不可欠です。

〔 「BPDを生きる七つの物語」 (星和書店) より 〕
 


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