「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

「無意識の彷徨」 (6)

2007年04月18日 19時36分42秒 | 車椅子社長/無意識の彷徨/コンビンサー
 
( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/46766123.html からの続き)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/46929659.html  

○同・捜査一課

  電話している友辺。
友辺「……ええ、西脇裕司です……確かにお
 宅の同居人ですか?……いや、落ち着いて
 ください、保護されてるんです……そうで
 すか……ええ、ご足労ですがお出でいただ
 きたいんです、はい……」
 

○同・面会所

  透明の衝立を挟んで、裕司と和信(伯
  父)・俊子(伯母)が向き合っている。
和信「裕司、伯父さんだぞ(裕司に顔を近づ
 ける)」
俊子「伯母さんよ、分かる?(心配そうに見
 つめる)」
裕司「(辛そうに目を伏せる)……すみませ
 ん、分からないんです……」
俊子「……仕方ない、あんたのせいじゃない
 よ、裕司は病気なんだから……」
裕司「……病気……?(不安)」
和信「……とうとう警察のお世話になるなん
 て……悪いことはしてないんだろうな?
 お前を信じてるぞ」
裕司「(うなだれて)……覚えてません……
 でも、目撃者の人が言うのなら、何かした
 のかも……」
和信「(頭を抱えため息をつく)どうしてこ
 んなことが何度も……」
裕司「“何度も”……? 今までにも記憶喪
 失になったことがあるんですか……?(当
 惑)」
俊子「……大丈夫よ、また元に戻るわ(明る
 く振る舞ってごまかす)」
裕司「教えてください、どうして僕はこんな
 ことに……!?」
和信「裕司、落ち着いて……!」
裕司「僕は一体誰なんです……!? 親は来て
 くれないんですか!?……」
和信・俊子「裕司……(困惑)」
裕司「……自分のことが分からないなんて…
 …!(手で顔を覆う)」
 

○街景・夜
 

○警察署・留置場

  膝を抱えて座っている裕司。
  格子窓から月を見つめている。
裕司「………」

(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/46929659.html
 


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1 コメント

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こんにちは (Zertsz)
2007-04-18 19:44:35
はじめまして。

私の管理するサイトで
こちらの記事を紹介させて頂きましたので
ご連絡させて頂きました。

紹介記事は
http://waverly.blog96.fc2.com/blog-entry-79.html
です。宜しくお願いします。
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