蛾遊庵徒然草

おこがましくもかの兼好法師にならい、暇にまかせて日頃感じたよしなし事を何方様かのお目に止まればと書きしるしました。

現下の不況対策は農林業再生によるべし!

2008-11-03 23:34:36 | 日常雑感
11月3日(月)曇り一時薄日射す。

  今、世界金融恐慌の真っ只中で、倒産、契約破棄、受注の大幅減、これに伴う突然の解雇、リストラ、派遣労働者の契約破棄等々我国戦後最悪の雇用情勢を来たしているように思える。
  この厳しい状況に対して、麻生政権は長期抜本的な対策をとろうとはせず、もっとも安易な国民一人当たり1万5千円とかの現金だかクーポン券を配ってお茶を濁そうとしている。
 これこそ、朝三暮四の譬えどおり、全国民を人間より毛が三本たりないさるに見立てのまさに国民を馬鹿にし、愚弄した何ものでもないではないか。

  しかも、この財源を麻生お坊ちゃま総理のポケットマネーで賄おうと言うのならなにおかいわんやである。
  ところがどっこいその原資は霞ヶ関の埋蔵金とか何とか。しかも三年後には消費税を上げますよとのご託宣。
  何のことはない目先目晦ましの飴をばらまいた後、たんまり民草の膏血を絞りとろうとのまさに猿知恵以外の何者でもないではないか。
   
  こんなはした金をばら撒くぐらいなら、もう少しまとまった将来に意義あるやりかたはないものだろうか。

  私は、その一案として、今、荒廃しつつある日本の農林業再生に使うべきだと考える。
  たとえば、都市部以外の市町村単位に農林業公社を設立し、ここに休耕田や耕作放棄地、或いは高齢化で耕作が困難になっている方々から、自己所有の耕作地の委託を受けるのである。
  そして、公社は、都会地で職を失っている若者を募集し10年契約雇用し、1,2年農業技術を教えて彼らにその受託農地を耕作させるのである。
  今、中国、ロシアの上層階級は、日本の農産物に目がないそうである。ロシアでは日本産のブドウ一房が2万円でも売れと言う。福岡のひとめぼれとかいういちごは、タイでは日本での10倍の価格で売れるとか。中国では日本産の米が日本での3倍の価格で売れるとか。

  今や、日本人の繊細で丁寧な栽培技術による農生産物は世界の垂涎のまととなりつつあるようである。こんな我国の特性を生かさない手はあるだろうか…。
  近い将来、日本の農業生産物はそのほとんどが輸出となり、代わりに日本人自身は外国産の粗悪な農生産物で我慢しなくてはならなくなるのでは…。
  若者の農業技術の取得には篤農家といわれるようなレベルを期待するのでなければ、私自身の経験からも1,2年の講習で相当のものとなるのではなかろうか。
  勿論この間有給とすべきはいうまでもない。1ヶ月2、30万円の給料とするのである。これだけあれば、夫婦子ども一人は食べていけるのではないか。ただし、給料は技術の取得具合で若干の差をつけることとすれば、なお一層効果的ではなかろうか。

  また、一方、こうした公社が受託した耕作地の整備統合には、今、不振の建設業者を活用することである。建設業者は、荒廃しつつある山林の整備にも活用できる。

  この施策の実行により、今進みつつある都市と地方の格差解消、地方の活性化にも大いに効果があるのではないかと思うのだが…。

と、山家の半隠居は空想してみるのだが、さて皆様はいかがお思もいでしょうか。