ひまわり博士のウンチク

読書・映画・沖縄・脱原発・その他世の中のこと

あらら! 東方書店が!?

2010年04月06日 | まち歩き
 神保町で打ち合わせが早く終わったので、古書店街を少しだけ巡った。
 思い立って、東方書店と内山書店にも立ち寄る。
 
Toho
 
 ぼくが何十年も前に、文字を間違って発注してしまった電飾看板がそのままだ。
 これはもう、記念品だ。
 
 2階の医学書のコーナーで『本草綱目』の中国語原書を手に取る。
 日本語の完訳本は巻数も多く、値段も高い。中医の専門家でもなかなか買わない。
 必要な所だけメモをとって棚に戻した。
 
 1階の和書を見ると、ずいぶんラインナップが変わっていた。
 かつては、毛沢東および中国を批判するような本は一切置いていなかったのだが、『マオ』が上下巻揃って棚に刺さっていて、その反面、南京事件や三光作戦に関する書物はまったくない。
 無難な古典が中心だ。
 入り口のワゴンに、『日本軍の化学戦』(藤原彰・粟屋憲太郎 大月書店)が格安で投げ込まれていた。
 
 書棚を見るとその人の考え方がわかると言われるが、このような専門書店も、陳列された本で傾向がわかる。
 あの東方書店がどうも右傾化している匂いがする。
 
 先代社長の故安井政幸や死んだぼくの父親が知ったらなんと言うだろうか。

Uchiyama
 
 東方書店を出て、筋向かいの内山書店を覗く。
 東方書店の棚を見ていささかショックだったので、内山の棚もつぶさに見て回った。
 こちらには南京事件をはじめ、遺棄毒ガス問題、戦時中の三光作戦に関する本などが、一カ所にまとめられていた。
 昔から基本姿勢は変わっていないようだ。
 
 60~70年代ごろには、東方書店が全共闘ML派を支援し、はっきりした新左翼色を打ち出していたのに対し、内山書店の方は穏健派だった。
 立場が逆転した、というよりも、内山書店が何十年も一貫した姿勢を貫いているのに対し、東方書店が右寄りに舵を切ったということだろう。
 
 何とも情けない。
 
 両店ともすでに知った人間はいないと思うので、話をする機会もないだろうが、どんないきさつがあったのか聞いてみたい。
 
◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
◆本を出版したいが、どうすれば…◆
・『全国お郷ことば・憲法9条』『原爆詩集 八月』
『ひまわりの種は誰が食べた?』
坂井泉が主宰する編集プロダクション“GALLAP”が、編集から流通まで、責任持ってすべて引き受けます。
・納得の費用で最高の仕上り。
・自費出版、企画出版、書店流通。
・個別コンサルティング承り。
■ご相談はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで
*上のメールアドレスをコピーするか、右下の「□メール送信」をクリックしてください。

Skype Name himawari091028



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
東方書店の右曲がり、ということですか。だとすれ... (齊藤)
2010-04-07 23:25:02
東方書店の右曲がり、ということですか。だとすれば、たしかに、どういうことなのか知りたいところです。
ところで、趙紫陽の自伝が邦訳されていますが、もうお読みになりましたか?(私はまだです)
返信する
齋藤さん (ひまわり博士)
2010-04-07 23:57:41
齋藤さん

今の山田という社長がどういう人か知りませんが、実は先代の安井社長も商業主義的なところがけっこうあったんです。だから、東方書店が存続できたのですが。
社員数も増えているようだし、今の時代「新左翼」では人がついて来ないのかもしれませんね。それにしても、極端。

ご紹介の本は「極秘回想録」ですか。
内山書店で手に取りましたが、自伝なので当然とはいうもののけっこう大冊で、今はちょっと。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。