ひまわり博士のウンチク

読書・映画・沖縄・脱原発・その他世の中のこと

荻窪BUNGA「みんなでワイワイコンサート」

2017年02月13日 | 音楽
 「アジア記者クラブ通信」の印刷・発送作業が終わった後、メンバーのひとり宮平真弥さん(『琉球独立への本標』の著者)が三線をケースに入れて持ってきているのを見つけ。「どうしたのこれ?」と尋ねた。
 「これから荻窪でライブ」
 「荻窪ならわが家の近くだ。行くよ」とつい気軽に応え、カミさんまで誘ってしまった。
 会場の「BUNGA」は荻窪駅北口から2〜3分の商店街の中にある。毎日のように通っているのに、ここにライブハウスがあるなど知らなかった。こじんまりして、しかも地下、隣の台湾料理店の方が目立つ。
 数年前からあるらしく、オーナーはプーさんと称する年配の男性で在日韓国人と聞く。みずから見事な発声で歌をうたう。店長はミナさんという美形の若い女性だった。
 宮平さんは満員になることはないと言ったが、豈図らんや、開演前に入ったにもかかわらず、ほぼ満席状態で、なんとステージ前の特等席だけが空いていた。エントリーした個人・グループが12組あり、全員が客席を楽屋代わりにしているのだから、満席になるはずだ。
 

 
 プログラムを見ると、肝心の宮平さんの出番は最後から二番目でしかも持ち時間は10分。しゃべりがほとんどで演奏は1曲だけ。
 出演者のほとんどは、素人のなかの「うまい奴」レベルで、プロレベルは2〜3組。こういったライブはそんなものである。しかし、そのへたくそがけっこう楽しめるから不思議だ。伴奏とは別の曲で歌ってしまったり、ギターのキーが合わなかったり…。間違うたびにカミさんは大喜び!
 
 ところが終盤になって、30年来の友人がいきなりステージに上がり、驚いた。
 

 
 客席から「真藤君」と呼んだら、声で特定できたのか「あれ、◯◯さん? なんで?」とそうとう驚いたようだ。こっちも偶然の出会いに驚いた。
 彼は真藤一彦君(左)と言って、出会った当時はまだかろうじて見えていた目が、徐々に視力を失い、現在は全く見えない。以前は彼の自宅近くの梅ヶ丘でライブをやっていたのだけれど、店が撤退してからはあまり音楽活動はしていないという。たまに全盲のギタリスト服部こうじ氏(右)とデュオを行っているそうだ。
 服部氏は濱ノ屋与太郎氏(中央)とともに「元祖ダラーズ」というコンビを組んでいて、彼らの演奏技術はそうとうなものだ。
 
 宮平さんの出番が少なくてがっかりしたが、けっこう楽しめたのと真藤君との久しぶりの出会いに、まあ満足できた。

ビリー・ホリデイ『奇妙な果実』

2015年03月16日 | 音楽


 ドラマのMEにビリー・ホリディが流れていたので聴きたくなった。
 ドラマに使われていたのは『Lady in Satin』だったのだが、レコードの棚を漁ったが見つからない。ちゃんと探せばどこかにあるはずなのだけれど、夜も遅いことだしガサゴソと探すのはあきらめて、代表作の『Strange Fruit』をCDで聴くことにした。
 
 日本では「奇妙の果実」と訳され、ビリー・ホリデイの十八番とされている。
 この曲のテーマはすさまじいばかりに悲惨である。
 この曲が書かれたころ、まだアメリカ南部では黒人を縛り首にして木に吊るすリンチがしばしば発生した。“奇妙な果実”とは木にぶら下がる黒人の死体のことである。
 つまり、アメリカ南部の人種差別を告発する歌で、この曲が作られた当時は、黒人が惨殺されても新聞の片隅にすら載らなかった。表向き人種差別は撤廃されたはずのアメリカだが、このような事件は現在でもひっきりなしに発生している。
 
 それはともかく、ビリー・ホリデイのボーカルは、他のジャズ歌手のそれとはまったく別の世界を感じさせる。グラスを傾けながらBGMとして聴くようなことは不遜に思えるのだ。映画『ビリー・ホリデイ物語』(Lady Sings the Blues)にもあるように、壮絶な人生を体験が絡み合い積み重なった心の深奥からにじみ出てくるものがあるからだろう。
 
 見つからないとなると、ますます聴きたくなる。『Lady in Satin』をなんとか探し出さなければ。

スタン・リーヴィー『グランド・スタン』の噂

2015年02月25日 | 音楽

 
 『“GRAND STAN”─Stan Levey's Sextet』というLPアルバムがある。
 古いジャズファンならなんとなく違和感を覚えるLPである。
 違和感その1 そうそうたるメンバーを差し置いて、決して大物とは言えないスタン・リーヴィーがリーダーになっている。
 違和感その2 録音された8曲のうち、3曲もソニー・クラークが作曲したものなのに、なぜかメンバーリストの下から2番目。
 
 スタン・リーヴィーはウェストコーストジャズの代表的なドラマーとして、白いマックス・ローチなどといわれており、西海岸ではそれなりの人気があった。
 実はこのアルバム、スタン・リーヴィーとしてはラストアルバムになるのだが、怪しげな噂が立った。
 このLPは、実質ソニー・クラークがリーダーを務めたもので、スタン・リーヴィーという知名度の低いドラマーをリーダーとして扱ったのは、人種差別なのではないかと言うのだ。
 この録音は1956年で、ソニー・クラークが最初のリーダーアルバム『Dial "S" For Sonny』を出す前年である。有名な『Cool Struttin'』はさらにその翌年。だから、いくら有能とはいえデビュー前のソニー・クラークがサイドメンを務めていても不思議はない。しかしその後、熱烈なソニー・クラークのファンが、録音期日も確かめずにムカッときてそんな噂を流したのだろう。
 このような噂が流れるにはそれなりの背景がある。このLPを制作発売した「ベツレヘム」は、基本的に白人優位の会社である。ベツレヘムというレーベル名からしてイスラエルロビイストによるレコード会社だと容易に想像できる。詳しく調べたわけではないが、スタン・リーヴィーという名前からもユダヤ系の匂いがする。
 白人の人気女性ボーカルリスト、ジュリー・ロンドンのバックでドラムを叩いていたスタン・リーヴィーを、広く世に知らしめたいと画策し、人気ピアニストのソニー・クラークを引っぱり出した。しかし、黒人ジャズメンに白人のドラマーが従っているのはいかにもまずい。そこでスタン・リーヴィーのリーダーアルバムということで発売したのだ……という噂である。
  そう思って、ジャケットのウラ面を見ると。セクステットのメンバー表示が、肌の色が薄い順になっているような気がするが、考え過ぎだろうか。
 何ともモヤモヤがぬぐいきれないLPなのだが、しかし、ソニー・クラークの演奏はすばらしい。
 当時トニーレコードの故西島経雄さんのもとでジャズ修行をしていて、後に高田馬場にジャズバーを持つことになるM君はソニー・クラークに肩を持ち、その噂をあたかも真実のように話していて、僕もそれを信じていたが、やがてただの噂とわかった。
 実際、ソニー・クラークのおかげでこのアルバムはロングセラーになり、一応名盤の仲間入りをしている。
 ベツレヘムレコードが出した怪しげなレコードはこの1枚だけで、決して白人偏重という訳ではない。それどころか、マル・ウォルドロンの『レフト・アローン』や、ジョン・コルレーン、アート・ファーマー、フィーリー・ジョー・ジョーンズをはじめとしてものすごいメンバーを集めた『ウィナーズ・サークル』など、多数の名盤を出し、現在ではそのほとんどがCD化されて日本でも発売されている。もちろん『グランド・スタン』も容易に入手できる
 
 M君についてはちょっとした逸話がある。
 当時(1970年代)独身貴族だった僕は職場が近かったこともあって、足しげくトニーレコードに通っていた。店内でエサ箱にぎっしり詰まった中古レコードを漁っていると突然強めの地震があった。たぶん震度3か4くらいだったと思うが、すぐにおさまって物が崩れたりする被害はなかった。
 するとM君はすぐに店の電話をとって自宅に連絡している。彼は当時妹と2人暮らしで、自宅には後に店を出すための準備と趣味を兼ねて3000枚ほどのレコードコレクションがあると言っていた。3000枚のレコードと言えばそうとうな重さで、木造家屋なら床が抜ける。
「レコード大丈夫かな?……そう、よかった」
 それだけである。自宅にいる妹にケガはないかなどまったく聞こうとしないで電話を切った。
「おいおい、それだけかよ、いたわりの言葉くらいかけろよ」と言ってやったが、彼は「電話に出たから大丈夫」としらっとしている。彼にとってコレクションは命より大事と見られ、店内の常連たちをあきれさせた。
 その後開いた彼の店は繁盛して、最盛期には近くにもう1軒出店した。何十年もご無沙汰しているので、そのうち様子を見に行こうかと思っている。
 ちなみにその店は、高田馬場の「イントロ」。M君は店主の茂串氏である。

リー・ワイリー『ナイト・イン・マンハッタン』

2015年02月24日 | 音楽

 
 演奏が始待った瞬間、1950年代のニューヨークにテレポートする。
 
 場所は場末のバーのカウンター。客は私一人だけだ。
 歌手はあまりこの場にそぐわないカクテルドレスを身につけ、ピアノカルテットの演奏でけだるく歌っている。
「お代わりを」
 バーテンはだまってグラスにバーボンを注ぐ。これで3杯目だ。心地よい酔いが全身を支配しはじめた頃、バーのドアが開いて女が入ってくる。
「待たせてごめん。明日はもうゲネプロなのにプロデューサーと演出がもめて……」
 女は32歳、鳴かず飛ばずのミュージカル女優である。タイムズスクエア近くにある稽古場からタクシーを飛ばしてきたのだろう、約束の時間をもう1時間以上も遅れている。メイクを落としただけの素顔に乱れた髪を無造作にまとめた姿でやってきた女は、私の隣に座りほっとした笑顔を見せるとバーテンに言った。
「私にも同じものを」

 
 リー・ワイリーの名盤『ナイト・イン・マンハッタン』は、聴く者をそんな妄想の世界に導く。
 

 
 リーワイリー(1908年10月9日~1975年12月11日)は、1930~50年代に活躍した美人ジャズ歌手である。
 当時のジャズはダンスミュージックが主流で、グレン・ミラーに代表されるビッグバンドジャズがもてはやされた。したがって音楽は、聴くことよりも、それに合わせてダンスをすることが目的の時代だった。
 『ナイト・イン・マンハッタン』もやはり、ダンスミュージックの雰囲気を残したアルバムである。伴奏がビッグバンドではなく、ピアノとトランペット主体のコンボ編成になっているので、冒頭のような妄想をするにはぴったりなのだ。
 トータル37分間、場末のニューヨークを味わってみるといい。妄想ならば、現実の深夜のニューヨークのように、拳銃を持ったギャングに踏み込まれるようなことは決してない。
 
 他に、同系列のジャズボーカルでおすすめは、コール・ポーター『ナイト・アンド・デイ』
 それと、リー・ワイリーを凌ぐ美人歌手、ジョニ・ジェイムスなども聞いてみてはいかがか。伴奏はビッグバンドで1950年代のアメリカ映画のBGMのような雰囲気だが、ちょっと舌足らずで甘い声は、ルックスも相まって彼女にしたくなる。活動期間は1950年代後半から1960年代前半の約10年と短い。人気の絶頂で引退したことは、まるで山口百恵だ。彼女は現在、84歳で存命である。
 アルバムはどれもおすすめだが、"When I Fall in Love"とか"Sings Songs by Jerome Kern and Songs by Harry Warren" が愛聴盤だ。ただ、所有している数枚はトニーレコードの故西島経雄さん(筆名紅良人さんはダンスミュージックのオーソリティーだった)が推薦してくれたもので、全部聴いて選んだわけではないから、さらなるお気に入りと出会うかもしれない。
 西島さんがニューヨークで入手したのをすぐに譲ってくれた“Give us This Day”はCD化されていない希少盤で、僕の宝物である。遺品になってしまった。
 

ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン

2011年05月06日 | 音楽
Ornette_coleman
 
 先日『けーし風』の集いがあった日、終わって皆で飲みにいったとき、今仕事も手伝ってもらっているSさんとジャズの話になった。
 どんな話になったか、かなり酔っぱらってほとんど忘れてしまったが、さほど的外れな会話にはならなかったと、それとなく感じていた。
 まあ、だから何だと言われればそれまでだが、そのときフリージャズの話をしていて、ファラオ・サンダース、アルバート・アイラー、アーチー・シェップ、サン・ラ、サニー・マレーなどというなんとも不気味な面々の名前がでてきて、最後のほうにオーネット・コールマンや、フリージャズではないがキャノンボール・アダレイ、最後はマイルス・デイヴィスで締めくくったような記憶がある。
 彼はフリージャズ派、僕はモダン派なので、なかなか話が噛み合ないのだが、そのオーネット・コールマンの代表作の一つ『ゴールデン・サークルのオーネット・コールマン』がいいということで話が合った。
 
 たまたま日本発売と同時に買った輸入盤の2枚組LPを持っていたので、すぐに聞いてみたかったが、なんやかやで聞く機会がなく、仕事をしながらだが今日やっと聞けた。
 
 オーネット・コールマンのアルトサックスは、以前来日したときに聞いたことがあって、プラスチック製のキンキンシャリシャリした音だったが、金属製のサックスでもキンシャリっぽい。それが一つの味である。ゴールデン・サークルではコミカルなイメージの曲が多いので、そのキンキンシャリシャリがかえって楽しさを増す。
 
 二枚組とは言いながら、はたして二枚に分ける必要があったのだろうか、と思うほど、1面あたりの演奏時間が短い。1面15分ほどで終わってしまう。
 
 ゴールデン・サークルとはスウェーデンの首都ストックホルムにあるジャズクラブで、スウェーデン語では「イュレーネ・シルケルン」という。
 1965年11月23日から2週間にわたって行われたコンサートから収録したものである。
 このLPの2枚目TWOのほうで、オーネット・コールマンはトランペットやヴァイオリンも演奏している。残念ながらオーネット・コールマンという名前がなければ石をぶつけられそうな演奏である(と僕は思っている)。
 とくに、ヴァイオリンはやめておいたほうがいいと思う。
 
 そういうことはともかく、オーネット・コールマンがこれほど楽しそうに演奏しているLPは少ない。
 CDも出ていて、こちらは別テイクのボーナストラック付きで、LPの倍ぐらい入っている。
 
 どちらかと言うと、1枚目のほうがお気に入りである。B面の「ディーディー」というおどけた曲が頭の中をグルグル回る。
 二枚目のほうはかなりぶっ壊れているので、脳みそをぐちゃぐちゃにかき回してほしいときにぴったりである。
 そういう時があればの話だが。
 
 オーネット・コールマン アルトサックス、デイビッド・アオゼンゾン ベース、チャールズ・モフェットドラムスという、ピアノレス・トリオ。忙しいときのリセット向きである。
 
◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
(PR)【GALLAPからのお知らせ】
★ライティング & エディトリアル講座 受講生募集中★
●個別コンサルティング承り。当オフィス、またはスカイプ利用でご自宅でも受講できます。
 *1ヵ月2回コース~12ヵ月24回コース。(1回60~90分)
●出張講座承り(1日4~5時間)
 ■ご相談・詳細はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで。
 *現在満席です。8月以降からの講習になります。
 
●自費出版、企画出版、書店流通。
*編集から流通まで、責任持ってすべて引き受けます。
 ■ご相談・詳細はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで。


湯川トーベン Bar My Place

2011年03月25日 | 音楽
Tohben113241
 
 久しぶりに、実に久しぶりに湯川トーベンのコンサートに行った。
 昨年末から超多忙になって、東京でのライブスケジュールになかなかあわせられなかったからだ。
 
 「Bar My Place」というライブハウスは、後楽園の先の伝通院というところにあって、「こんなところにこんなライブハウスがあるのか」と、驚くほど立地条件が悪い。
 こじんまりとしていて、1階が飲食スペースで2階がライブハウス。ソファが置かれ、リビングルームのようなスペースだ。
 入り口のドアには、「no smoke, no drink, no drug」と張り紙がしてある。
 「no drug」? そんなやつが来るのか。
 
 来月には「子供ばんど」が再結成されるので、トーベンファンだけでなく、子供バンドファンも押し掛けて、狭いスペースは超満員である。
 話によると、チケットはすべて完売、なのは知っていたが、ネットオークションで30000円(定価4000円)の値がついているとか。
 買い占めたやつがいるらしい。
 
Tohben113242
 
 いつもと違って、妙にのりの良い、というか乗り過ぎの客が多かった。
 そんなわけで、トーベン本人も、いささか悪のり。
 コンサートというよりも演芸である。面白かったが。
 
 事務所を出てから後楽園に向かう途中、電話でG出版のU社長につかまり、Y子さんといい雰囲気で食事中に乱入されて原稿を受け取る。だものだから、ライブのはじめの頃は、翌日からのスケジュールを頭の中で整理していて、曲に集中できなかった。
 しかし、「いささかぶっ飛んだ」雰囲気にのまれて、やがて騒乱の渦の中に。
 
◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
(PR)【GALLAPからのお知らせ】
★ライティング & エディトリアル講座 受講生募集中★
●個別コンサルティング承り。当オフィス、またはスカイプ利用でご自宅でも受講できます。
 *1ヵ月2回コース~12ヵ月24回コース。(1回60~90分)
●出張講座承り(1日4~5時間)
 ■ご相談・詳細はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで。
 
●自費出版、企画出版、書店流通。
*編集から流通まで、責任持ってすべて引き受けます。
 ■ご相談・詳細はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで。
 来月がまた楽しみだ。
 しかし、スケジュール調整が大変になりそうだ。でも行く。


COUNT BASIE & MILLS BROTHERS

2011年03月10日 | 音楽
Player
 
 ようやくレコードプレイヤーを仕事場に移動した。
 ずっと居間にあってなかなかLPを聞けなかったのだが、これから思う存分聞くことができる。
 やっぱり、アナログレコードはいい。低音の深みと高音の伸びは、CDとは明らかに趣が違う。
 
 以前からずっと仕事場にプレイヤーを上げたいと思っていたのだが、面倒でなかなか踏ん切りがつかなかった。
 なぜなら、仕事場のオーディオ装置にレコードプレイヤーはつなげない。phono入力がないのだ。
 だものだから、居間にあるアンプだのチューナーだのを大移動しなければならないからである。
 しかし、イコライザーをつければ仕事場の装置でも聞けることがわかって、早速ヨドバシから取り寄せた。
 
 そして、そこまで思い立ったのにはきっかけがあった。
 
 僕の好きなアルバムに、1967年録音の『COUNT BASIE & MILLS BROTHERS/The Board of Directors』という、いささかマニアックなのがある。しかし名盤なのだ。
 何十年も前に神保町のトニーレコードで、当時ジャズ修行をしていて、のちに高田の馬場で人気ジャズバーを経営することになるM君から、これは絶対持っていた方がいいと、オリジナルの輸入盤を薦められて購入した。
 ビッグバンドジャズは当時、あまり好きではなかったのだが、これは一度聞いただけで気に入ってしまった。
 
 ところが、それから間もなく、岩手県一関のベイシーというジャズ喫茶に行く機会があり、そこで聞いたのが同じアルバムの日本盤だった。
 ベイシーのオーディオ装置はJBLにオーダーして作ったものすごいスピーカーと、とてつもない出力のアンプで鳴らすもんだから、とんでもない感動を受け止めてしまった。
 そこでマスターがぽろりと言った言葉が、「みんなオリジナルを欲しがりますが、たいてい日本盤の方が音がいいです。このレコードなんか断然日本盤ですよ」。
 
 それからこの日本盤を手に入れようと思ったときにはすでに廃盤で、オリジナルがあることだしと、ほぼ諦めていた。
 その後CDも発売されたようだが、全く興味がなく、専ら輸入盤を聞いていたのだ。
 
Mils
 
 最近、まさかと思いつつヤフオクで検索したら、なんとその日本盤が出品されていた。もちろん、こんなマニアックなアルバムに入札する人間などいないから、比較的安価で容易に落札できた。
 それが、写真の右。左のオリジナルに比べてジャケ写が明るめである。
 
Dot
 
 これがオリジナルのレーベル。
 
Abc
 
 これが日本盤。
 
 一関ベイシーのものすごい装置で聞かなくても音質の違いが明らかにわかる。
 すごい!
 本当に日本盤の方が音がいいのだ。
 
 ビッグバンドの大迫力に、ミルス・ブラザースのコーラスが見事に融合している。
 絶妙なタイミングで、管楽器の砲列がドバーン!と吠える。
 これはいわゆるバックグラウンドミュージックにはならない音楽で、だいいちそうしてはもったいない。
 
 このヒットに味を占めたのか、そのときに録音していてアルバムから漏れた曲を集め、翌年『ANNUAL REPORT』というアルバムを出しているが、これはさほどでもなかった。
 
 このアルバム、一部では大人気なのだが、今ではLPどころかCDも廃盤。再発売できないものか。
 
◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
(PR)【GALLAPからのお知らせ】
★ライティング & エディトリアル講座 受講生募集中★
●個別コンサルティング承り。当オフィス、またはスカイプ利用でご自宅でも受講できます。
 *1ヵ月2回コース~12ヵ月24回コース。(1回60~90分)
●出張講座承り(1日4~5時間)
 ■ご相談・詳細はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで。
 
●自費出版、企画出版、書店流通。
*編集から流通まで、責任持ってすべて引き受けます。
 ■ご相談・詳細はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで。


同窓会コンサート

2010年12月12日 | 音楽
Oldies
 
 クソ忙しい盛りだったが、こんなコンサートに行ってきた。
 いつだったか新聞広告を見つけて、カミさんに見せたら、速攻で予約してしまったのだ。
 
 ミーハーなのである。
 
 5時過ぎに家を出て、中野サンプラザには開演の20分前についたのだが、入場するのに長蛇の列が続いていた。
 入場券は発売間もなく完売になっただけあって、場内はおばさんたちの熱気でムンムンである。
 
 観客に若い人はまったくいない。当方も含めて、全員50歳以上と見た。
 そういうコンサートなのである。
 
 出演は、チェリッシュ、三原綱木(ブルーコメッツ)、加橋かつみ(タイガース)、あべ静江、麻丘めぐみ、辺見マリ、江木俊夫(フォーリーブス)、伊藤咲子、あいざき進也、AKIRA(フィンガーファイブ)、真木(野口)ひでと(オックス)、高道(狩人)、CONNY= 石川幸子(ヴィーナス)。
 
 このメンバーを見れば、どういうコンサートかわかると思う。60年代70年代のアイドルである。

 今年一年で40回以上の公演を行い、7万人以上の動員があったそうだ。
 中野サンプラザはキャパ2,222あって比較的大きな小屋だが、1,000とか1,500の小さい小屋でも公演するわけだからたいしたものである。
 「でも、SMAPは1回で5万人」と司会の江木俊夫がすねていたが、いやいや立派なものだ。
 
 それぞれの懐かしい持ち歌を次々に披露して、驚くことに、ほとんどのメンバーの声に衰えがない。チェリッシュや伊藤咲子など、往年よりも良くなっている気がした。
 最近のアイドルと比較しては申し訳ないが、大人気のSMAPや嵐などとは、歌唱力の点で月とスッポンの違いがある。
 
 それは別にしても、この当時の唄はわかりやすいのだ。歌詞は単純だし、リズムが8ビート主体で、せいぜい16ビートまでだから乗りやすい。
 「ズンチャチャズンチャチャ」か「ズンチャッチャッチャズンチャッチャッチャ」なのだ。
 
 最前席にはおかしな格好をした一群がいて、どうやら「親衛隊」らしい。もちろんおばさんたちなのだが、当時、今でいう追っかけを親衛隊といって、常に最前列の真ん中に陣取ってお気に入りの歌手を応援した。
 
 出演者はみんな50代60代で、マスコミへの露出がなくなって久しい人たちでも、みんなそれぞれ声の質を落とさないように訓練をしていたのだろう。がっかりさせられるような場面は全くなかった。江木俊夫も、まあ元々は役者だが、なかなか達者な司会をしていた。
 
 終演後はあべ静江やチリッシュ、高道、江木俊夫らがロビーでグッズを売ったり握手をしたりしていた。全盛期なら絶対にありえないことだ。
 
 カミさんはもちろん大満足だったが、僕自身も忙しい最中だったがいいストレスの解消になった。
 
◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
(PR)【GALLAPからのお知らせ】
★ライティング & エディトリアル講座 受講生募集中★
●個別コンサルティング承り。当オフィス、またはスカイプ利用でご自宅でも受講できます。
 *1ヵ月2回コース~12ヵ月24回コース。(1回60~90分)

●出張講座承り(1日4~5時間)
 ■ご相談・詳細はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで。


AKI バースデーライブ 23歳 ~お月さまでたよ~

2010年04月01日 | 音楽
 3ヵ月ぶりのライブ。
 「久しぶりじゃん」(湯川トーベン)
 そうか、3ヵ月空けるとひさしぶりか。
 
10aki1
 
 AKI(左)、23歳の誕生日で、毎年彼を支援するミュージシャンが集まる。
 右はプロデュースの永原元。
 
10aki2
 
 ゲストの美人ボーカリスト、イシイモモコさん。
 
10aki3
 
 誕生日ということもあって、自作の唄を披露した。作曲は永原元。
 パーカッションが本職の永原元がギターを弾く。
 「オレ、ギターだめだぁ」(永原元)
 「かんぺきでした」(AKI)

10aki4
 
 メインゲスト、斉藤哲夫の唄にのせてライブペイント中のAKI(左後)。
 前列は左から、西海孝、斉藤哲夫、永原元、湯川トーベン。
 

 10aki5
 
 今日の絵は小さめなのでライブ途中で絵が完成した。
 タイトルは「真実と嘘」だそうだ。今日がエイプリルフールだからだそうだが、絵との関連がわからない。
 
10aki6
 
 「マンモスズ」(AKI、元、トーベン)の新しいアルバムを制作中で、AKIの詩に元が曲をつけ、歌うのは4歳の青木ひなちゃん。
 おしゃまではきはきしていて、可愛かった。
 局はこのイベントのタイトルでもある「お月さまでたよ」。
 
 出演は他に、中川五郎・平安隆・熊坂るつこ・大浜五郎。
 
 
Folkroocks
 
 ライブ終了後、平安隆さんと沖縄の話をしていたら、湯川トーベンさんが「フォークロックスいらない?」
 「あ、いる」
 勢いで買ってしまった。
 去年、だいぶ苦労しながら録音していることを聞いていて、年明けには出来ると言っていたが3月にずれこんだらしい。
 
 フォークロックスとは実力派スタジオミュージシャンでつくるバンドで、ライブでは知る人ぞ知る人気グループである。
 メンバーは、中野督夫(ボーカル、ギター)、永井ルイ(ボーカル、キーボード)、湯川トーベン(ボーカル、ベース)、向山テツ(ドラム)、それにレコーディングではパーカッションンに正典が加わっている。
 
 後でゆっくり聞くことにする。
 
◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
◆本を出版したいが、どうすれば…◆
・『全国お郷ことば・憲法9条』『原爆詩集 八月』
『ひまわりの種は誰が食べた?』
坂井泉が主宰する編集プロダクション“GALLAP”が、編集から流通まで、責任持ってすべて引き受けます。
・納得の費用で最高の仕上り。
・自費出版、企画出版、書店流通。
・個別コンサルティング承り。
■ご相談はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで
*上のメールアドレスをコピーするか、右下の「□メール送信」をクリックしてください。

*大変恐縮ですが、いたずら防止のため、住所・電話番号はメールをいただいた方に、必要に応じてお知らせいたします。
Skype Name himawari091028



2010年「平々米々福袋ライブ」

2010年01月04日 | 音楽
01maimai
 
 中目黒のライブハウス、「楽屋」で行われた、永原元プロデュースの、恒例「福袋ライブ」に行って来た。
 今年は3日だ。なぜだか年々早くなる。
 「福袋ライブ」といっても、福袋が出るわけではない。誰が出るか行ってみなければわからない楽しみがあるからだ。
 
 午後3時スタートで、終了は11時。連続8時間ノンストップで、聞きに行く方もいい加減疲れる。
 
 ライブハウスだが、この日は食べ物が出ないので持ち込み自由。お節の残りを持っていった。
 
02tobengen
 
 左、湯川トーベン。右、永原元。
 トーベン登場で、会場は一気に盛り上がる。
 奥は、ライブペイント中のAKI。
 
03nakagawa
 
 客席のテーブルに上がって演奏する、中川五郎。長丁場で待たされて、出演前にすでに酩酊。
 
04kaneko
 
 スペシャルゲストはブルースの大御所金子マリ。
 コートのまま登場、そのまま水割りとタバコを手に唄い始める。2曲ほど唄ってようやくコートを脱ぎ、水割りとタバコも置いた。渋い声は酒とタバコで作ったのだろうか。
 
05jaga
 
 無農薬有機栽培のジャガイモが差し入れされた。これは旨かった。
 
06happyjpg
 
 終演間近、AKIの絵が完成。
 「竜宮城みたいだね。何の絵?」
 「夢に見ました」
 「タイトルは?」
 「おめでたい……」
 「うんたしかに。英語にしようか。おめでたいって、英語でなんて言う?」
 客席から、
 「コングラッチュレーション」
 それは違う。
 「Happy New Yearかな」
 「はい」
 ということで、タイトルは「Happy New Year」
 
 07finale
 
 最後は、会場全体ただの酔っぱらい。平安隆の三線で、全員エイサー。
 「電車が心配な人もいるので、これで終わりにします」
 終わったのは11時過ぎ、お疲れさんでした。
 
 この日、参加したアーチストは、以下の通り。
 
BBゴロー(司会)
AKI(ライブペイント)
永原元(プロデュース、ドラム、太鼓)
持田桐(唄、アコーディオン)/ゴロー(唄、ギター)/HATA(唄、ギター)/TAD三浦Blues(唄、エレキギター、ベース、ドラム)/西濱哲男(唄、ギター)/安曇野めぐる(唄)/古我地(唄、三線)/神森徹也(唄、ギター)/行川さをりDUO/桃梨(唄、ベース)/松千DUO(唄、ギター)/西海孝&茂(唄、ギター)/湯川トーベン(唄、ギター中川五郎(唄、ギター)/金子マリ&森園勝敏(唄、ギター/平安隆(唄、三線)
 
◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
◆あなたの本を待っている人がいます◆
・お手持ちの原稿を本にしませんか。
・自費出版から企画出版まで。
・きっとあなたのファンが出来る本作り。
■ご相談はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで
*上のメールアドレスをコピーするか、右下の「□メール送信」をクリックしてください。




湯川トーベン ソロ

2009年10月22日 | 音楽
Lete1
 
 久しぶりに湯川トーベンのソロコンサートに行って来た。
 コンサートが行われる下北沢の「lete」というライブハウスは、20人ほどで満員になる小さな店だ。
 
 実はこの店、今から30年近くも前のこと、知り合いに友人の店だからと何度か連れて行かれたことがある。そのころはライブハウスではなく、ただのバーだった。
 この店に行きつく頃は、いつもかなり酔っぱらっていて、誰のかわからない革ジャンパーを着て帰ってしまい、翌日あわてて返しに行った。ところがその革ジャンパーは結局誰も引き取りに来ず、しばらくして僕の手元に戻って来た。
 いささか気まずい思いをしながらも、それからずっと重宝させてもらった。その革ジャンも中年太りで着られなくなり、数年前に手放した。
 
Lete2
 
 こちらが忙しかったせいもあるが、トーベンも地方公演が多くて、たまに東京に戻って来てもスケジュールが会わず、本当に久しぶりだ。
 地方公演の連続で疲れているだろうに、血色もよく、元気そうだ。
 
 曲の合間のトークの中で、「フォークロックス」のレコーディングが進行中だという情報を聞いた。
 「フォークロックス」というのは湯川トーベン、中野督夫、向山テツ、永井ルイという、達者なメンバーが集まった知る人ぞ知る人気バンドだ。
 もっとも、トーベンのブログ「風小僧通信」でもちらりと紹介していた。
 年内発売はとても無理で、来年だというが何月になることやら。
 
Lete3
 
 8時30分から10時30分まで2時間、一人で歌いまくった。実はもうけっこうな年である。物忘れが激しくなり、仲間内では「認知トーベン」なんて呼ばれているそうだ。
 思い立って隣の部屋に行き、何のために来たのか忘れる。
 「みんなだって、ぜったいあるよね」
 何人かが「ナイナイ」。
 少し前に演奏した曲を忘れる。昼に食べた物を忘れて、夜また同じ物を食べる。
 出演したライブハウスに、必ず何かを忘れると、いつだったか永原元が言ってた。
 まあ、年を取れば普通のことだ。
 
 おみやげに、というか、うんざりするほどある酢橘をひと掴み袋に入れて持っていった。
 「ウチの庭で採れた酢橘」
 「へ~、こんなにいっぱい? 栽培してるの?」
 「いや、栽培してるわけじゃないけどね」
 
 
 友人のY子さんと腹ごしらえにと、来る途中入った讃岐うどんがうまかった。ちょっと量が足りなかったが。
 
◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
◆あなたの本を待っている人がいます◆
・お手持ちの原稿を本にしませんか。
・自費出版から企画出版まで。
・きっとあなたのファンが出来る本作り。
■ご相談はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで
*上のメールアドレスをコピーするか、右下の「□メール送信」をクリックしてください。




GENS WORLD 1st Recording LIVE

2009年07月25日 | 音楽
 サイバーショットがついに力つきた。
 もう直さないぞ。
 モニターといいカメラといい、ソニーは故障が多すぎる。
 
 (D80は今オーバーホール中)
 だもので、今日は仕方なく携帯カメラで撮ったので画像が悪い。
 
 久しぶりに行った表参道はすっかり様変わりしていた。
 グッチだプラダだカリティエだ、って、まるでNYの5Av.だ。(ケッ!)
 
 「Cafe LAGUNAVEIL 705」とかなんとかいうところで行われるAKIのライブペイントのお知らせが来て、元ちゃんも出ることだし行ってきた。
 
090714aki01
 
 「ラグナヴェイル ナナマルゴ」?
 意味わがんね。
 場所も良くわがんね。
 迷った。
 
 仕事が延びて遅れて来たY子さんも迷ったらしい。
 「目印のヨックモックが分からなくなってた。フロムファースとまで行っちゃったよ」
 
090714aki02
 
 永原元(ジャンベ)、穴澤雄介(バイオリン)、熊坂るつこ(アコーディオン)、沼田恵三(ギター)、安曇野めぐ留(ボーカル)、そしてAKI(ライブペイント)。
 (メンバーの顔のあたりに斜めに入った光は何だ? 最近意味不明なものがよく写り込む)
 
 30分遅れて始まった演奏はトーベンさんたちとやる時とはがらりと雰囲気が違う。
 どちらかというと、オーネット・コールマンや晩年のマイルスが演奏していた、前衛ジャズに近い。
 というより、当時のマイルスよりも聞きやすい。
 
 わるくないぞ。
 
 安曇野さんが登場すると、また雰囲気が変わって民謡になる。
 「竹田の子守唄」
 
090714aki04
 
 PAなしの生音でやりたいということで、メンバーが我々の席の近くに移動して来た。
 ほとんど独占状態だ。
 しかし、近い。
 
090714aki03
 
 ギザ至近距離。右手前のアップはギターの沼田恵三。ネックが顔の前を横切った。
 ものすごくトクをした感じだ。
 
 昔、おしゃれなレストランでバイオリン弾きがテーブルを回って来たりしたけれど、バンドごとそっくりは初めてだ。
 チップはあげない。
 
090714aki05
 
 「絵、できた?」
 「うん」
 「絵のタイトルは」
 「……虹の楽園」
 「みんなに言おうよ」
 「虹の楽園です」
 
090714aki06jpg
 
 終演後、近くで観せてもらう。
 (カメラが悪いので、色が出ない。本物はもっと鮮やか)
 「この動物は?」
 「サバイバー・キャットです」
 (なんだ?)
 「尻尾、長いね」
 「はい」
 「ニャンコなんだ」
 (Y子さんちには猫が2匹いる。先日そのうちの1匹を誤ってトイレに10時間閉じ込めてしまったとか)
 「しばらくヘンになってたよ」
 
090714aki07
 
 「AKIと塗り絵会」
 青山HAC ギャラリー
 7月29日(水)午後1時から3時
*竹原浩子さんの読み聞かせ。
 参加無料です。
 
 平日なのでお父さんは出かけにくいかもしれない。おかあさんと一緒に。
 (画像をクリックすると拡大できる)
 
 
 
 まるでプールの更衣室のような外に出て、しかしなぜかこのクソ熱いのにラーメンが食べたくなった。
 「ラーメン食いてえ」
 「あ、あたしもそう思ってた。おいしい店知ってるよ」
 ということで、Y子さんと青山通りを赤坂方向にしばし。
 
 ない。
 
 「あれ~、ショック。撤退しちゃったのかなあ、おいしかったのに」
 
 最近はしばらくご無沙汰していると店がすぐに消えてなくなる。
 我が地元の荻窪でも、半年も経たずに店をたたむ出来事がしばしば。
 
 「ザンネン。渋谷駅の近くに天下一があった気がする。なくなってるかもしれないけど、そっち方向に行けばなんかあるよ」
 
 その天下一は案の定なくなっていたけれど、ラーメン戦国時代とかいう4階建てのラーメンビルがあって、そこの3階で食べることにした。
 
 それぞれ10人ほど入れば満席の狭いスペースで、けっこう込んでいる。
 ラーメン800円。(高い)
 メンは太麺でまあまあだが、みそ味のスープは平均以下だった。
 
 Y子さんは「せっかくだから」(?)と特製つけ麺(1100円)を頼んだけれど、やっぱりいまいちだと。
 
 雨上がりのせいか、深夜まで蒸し暑い。
 家に帰ってからしばしぐったり。
 (ラーメンのせいだ)
 
◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
◆「自費出版」は直接プロの編集者に◆
・単行本サイズ、ソフトカバー、約200ページ、500部で標準80万円~。
・見積り無料、まずご相談ください。
・30年以上の実績を元にした、最高品質の仕上り。
・中間マージンなど無駄な費用がかかりません。
・ひまわり博士が直接承ります。
■ご相談はメールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで
*上のメールアドレスをコピーするか、右下の「□メール送信」をクリックしてください。

 


Miles Davisで読書

2009年02月21日 | 音楽
Miles

 今日は仕事をしないことにしました。
 昨年暮れから急に多忙になって、土日も何かしら仕事をしていました。そんな状態は当分続きそうなので、このあたりで一息入れておこうと、意を決して(?)完全休養に。
 メールや資料の送付など、続々来る仕事を急かすプレッシャーをとりあえず脇において、たまった読書に集中。

 で、やっぱり読書にもそれなりの演出は必要で、テーブルにワインのボトルを置き、さてBGMは何にしようかと目についたのがMiles Davis。
 "Round About Midnight" "Kind of Blue"。ともに1950年代後半の録音で、当時ならではのものすごいメンバー。
 名演でないわけがない。

 "Round About Midnight"にはJohn Coltrane, Red Garland, Paul Chambers, Philly Joe Jones。
 "Kind of Blue"にはJohn Coltrane, "Cannonball"Adderley, Bill Evans, Wynton Kelly, Paul Chambers, Jimmy Cobb。

 "Kind of Blue"はぼくが初めて買ったマイルスのLPで、若い頃のぼくにはまとも過ぎて、今ひとつ物足りなく感じていました。
 "Round About Midnight"は1967年7月17日にジョン・コルトレーンが急死したあくる日、FM東京でコルトレーン特集が組まれて、コルトレーンの初期の演奏として放送されたのが、このLPに入っている"Ah-Leu-Cha"。
 この変なタイトルは、作曲者であるCharlie Parkerの文字をばらしたアナグラムだといわれていますが、どこをどうばらせばこうなるのかわかりません。
 Charlie Parkerの曲だけに、いかにも時代を感じさせるサウンドです。いきなり始まっていきなり終わる。

 マイルスのLPは数十枚ありますが、CDで持っているのはこの二枚を含めて数枚。
 お金が貯まったらオートチェンジャー付のレコードプレーヤーを買いたいです。
 しかし、今時あるのかなあ? そんなもの。

 この頃のジャズは泥臭くて若いジャズファンはあまり好まないようですが、読書のBGMにはぴったりです。
 若い頃は物足りなかったこれらのジャズも、年齢とともにしっくり来るようになりました。

 こういうわたしも、やっぱり古い人間なんでしょうかねえ。
 ♪なにか~ら~なにまで~真っ暗闇よ~♪
 株はさらに暴落です。

◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
◆出版と原稿作りのお手伝い◆
原稿制作から出版まで、ご相談承ります。
メールでお気軽に galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで





「はっぴいえんど」が「じ・えんど」

2009年02月19日 | 音楽
Happyend

 そんなばかな!

 「 ポニーキャニオンでは、『はっぴいえんど』『風街ろまん』の2作を18日に再発売したが、昼過ぎから急きょ出荷停止に。ライブ盤発売予定やネット上での音楽配信も中止した」(Excit News)

 元「はっぴいえんど」のメンバー、鈴木茂が大麻所持で逮捕されたために、せっかく発売したばかりのCDを発売中止にしたそうです。
 レコード会社は「事件の重大性や社会的影響を考えて」だそうだけれど、他のメンバーは関係ないし、音楽は一旦リリースされたら、人類共通の文化財です。
 「はっぴいえんど」は、ブレイクする前の吉田拓郎や井上陽水が憧れた、他に類を見ない伝説的なバンド、まだまだ聞きたいと思っている人はたくさんいるはずです。

 もともと大麻が禁止されているのは、政治的な理由がほとんどで、タバコに比べたら極めて害は少ないといわれています。世界的にも禁止している国や地域はごく一部。
 多くの若者は「だから何!」という感じだと思います。
 「大麻で捕まった人がメンバーにいるから、『はっぴいえんど』はもう聴きません」なんて人はほとんどいないはず。

 「また、キングレコードが3作目の「HAPPY END」など関連するアルバム4枚を、日本クラウンが鈴木容疑者の関わる14枚を、それぞれ販売中止した」(Excit News)そうですが、そこまで徹底することに何のメリットがあるのか……。

 1950年代60年代には、アメリカの黒人ジャズメンの多くが麻薬中毒でした。しかし、チャーリー・パーカーやバド・パウエルのCDは、一度も発売禁止にならず、日本でも堂々と売られています。
 「はっぴいえんど」を発売禁止にするなら、こういったジャズメンのCDも売れないことになりますがね。

 見せしめのつもりでしょうが、ちょっとやりすぎですよね。
 せっかくの宝物を人々から取り上げる、発売中止は納得できません。

 鈴木茂は、2006年の大晦日に行なわれた「NEW Yer's Eve-Eve とーべん祭」に出演していて、すばらしい演奏を聴かせてくれました。
 【リンク】「NEW Yer's Eve-Eve とーべん祭」

◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
◆出版と原稿作りのお手伝い◆
原稿制作から出版まで、ご相談承ります。
メールでお気軽に galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで




湯川トーベン in Terra

2009年02月05日 | 音楽
090204terra_1

 久しぶりに西荻窪の「Terra」に行きました。
 先日女友だちのY子さんと所用で会った時、「しばらくライブに行ってない」という話になって、それじゃあソロだけど行こうか、ということで、立春の日の4日湯川トーベン氏のソロライブに出かけたのです。
 もっともぼくはちょうど一カ月前に中目黒の「楽屋」で行なわれたお年玉ライブに行っているので、「しばらく行ってない」わけではありません。

090204terra_2jpg

 この日はソロは2度目という村松邦男というオッサンとのコラボ。初見参です。
 ソロライブにしては客が多いと思ったら、この人のファンに加えて、僕たちが座ったもっとも後ろの席の並びにバンドマンの軍団が陣取っていました。
 松村ファンは、トーベンファンに比べて若い。
 なんなんだろか。

090204terra_3

 「サングラスに名前書いちゃって、見えてるの? 見えないでしょ」(トーベン)
 「ずらして上から覗くの」(村松ファン)
 「好きなんだねえ」(トーベン)

 前半はトーベンさん主体で進行。
 今日はえらく高そうなギターを持って来ていて、いつものアコースティックではなくてアーム付のエレキ。
 楽しそうに弾いていましたが、これがまたけっこういい音でした。

 パナルパ、食パンとミルク、バンドマン……、あとは忘れました。

 前半の途中から村松邦男さんとのデュオ。
 後半は村松さん主体。
 とりとめのない話がなんかおかしい。雰囲気がモモカンみたいです。
 曲のほうはトーベンさんとはちょっと世界が違う感じで、あまりぼくの趣味ではありません。
 話がばかばかしくて面白かったので、差し引きオッケーです。

 この日、トーベンさんは必要なものを何もかも持ってくるのを忘れたとか。
 ステージ用の衣装も譜面も忘れたとか。
 「衣装、このまえトリプル(ダイヤモンド)のとき楽屋に忘れてったのがあったから」(トーベン)
 トリプルの衣装じゃあ、汗かいてて臭くないのかなあ。
 「すごいよね、楽譜忘れてこれだけ歌っちゃうんだから」(松村)

 何かしら楽屋にものを忘れて帰るというのは聞いていましたが、持ってくるものをそっくり忘れるとは……。

 ところでこの日、Terraのマスターが不在。店員に聞いたらどうも風邪のようです。
 あの素人臭い前説とオリジナルカクテルが、別に評価はしていないけどないと淋しい。

 「こんどたまにはトリプル(ダイアモンド)聞きたいな」(Y子さん)
 そうですね、爆音もときには熱い風呂に入った時みたいにすっきりしますから、いいかも。
 このTerraで25日に予定されてますが、ちょっと多忙になりそうな雰囲気で、行けるのかなあ。

◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆~~~~◆
◆出版と原稿作りのお手伝い◆
原稿制作から出版まで、ご相談承ります。
メールでお気軽に galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで