ひまわり博士のウンチク

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世にも奇妙な出来事

2007年06月04日 | コスメ・ファッション
 アシのYが「世にも奇妙な出来事」に出会いました。
 ちょっと長くなりますが、女性の皆さん(男性も)への警告でもありますから最後までお読みください。

 以下は、アシのYの体験談。

 「楽天のメルマガに『10万円の旅行券が当たる』という抽選があったので、なんとなく応募しました。
 それは外れたんだけど、後日敗者復活で無料のエステ券が当たったという知らせが郵便で届きました。エステ券は「プラソン」という会社のもので、何軒も店があってかなり大手のようでした。
 無料なら行ってみようと思って、通勤途中の錦糸町店を選んで、時間も指定しました。
 ところが、地図を頼りにその店に行くと、美容室には美容室なんですが、全然違う店なのです。店の中には客も従業員も見当たりません。
 ふつうエステサロンと言えば、ゆったりとくつろげる雰囲気の場所を想像していたんですが、狭くてあまりきれいとは言えない、みすぼらしい店でした。
 声をかけると奥から女性が一人出てきて、このような企画は覚えがない、といいます。おまけに『今日はもう、2、3人同じような方が来ています。何かの間違いだと思いますから、確認した方がいいですよ』と言います。
 店を出てから受付をしてくれたところに電話すると、『店の者に電話させますから、しばらく待ってください』というので、携帯の番号を教えてしばらく待ちましたが電話はかかってきませんでした。
 あきらめて電車に乗ってから、ようやく店の人物らしい女性から電話がありました。『もう電車に乗ってしまったので、けっこうです』というと、『それでは改めてご予約を』と言います。それも結構ですと言って断ったんですけど、変でしょう。絶対に店の電話番号を教えないんです」

 僕はその話を聞いて興味津々。
 「念のために、錦糸町店に行ったけど店がなかったことを、プラソンのオペレーションに電話してみたら」
 そこで、アシのYは電話。
 「そんなはずはないって。『キューズ』って名前になってなかったかって聞かれたけど、そんな名前じゃないって答えた。店から電話かけさせるから、名前と電話番号を教えろと言われたから、断った」

 今度は僕が、アシのYの携帯に帰りの電車の中でかかってきたという番号に電話しました。
 10コールくらいして、誰もいないのかと切ろうとしたとき、「ガチャ」と音がして電話がつながりました。ふつう、商売をしていれば、○○ですと先方から名乗るはずです。しかし、しばし無言。そしてやがて。
 「もちもちー」
 ゲゲゲゲゲッ、子どもの声です。「着信あり」か! いや、こっちからかけてるんだからそうじゃない。
 あわてて間違えましたと言って切りました。
 「普通の家だよ、店じゃない。子どもが出たぜ」

 あまりにも不可解なので「プラソン」と「キューズ」について、ネットで調べてみました。するとなんと、両方のホームページは瓜二つ。
 さらに調べたところ、こんな記事に出くわしました。

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  株式会社マイスター
 「キューズ」「ピクシー」 が営業譲渡

          
 「キューズ」「ピクシー」を展開する大手チェーンサロンの株式会社マイスター(横浜市・高橋晋社長)は、3月16日に所有するチェーンサロン全店を株式会社ミッション(宝飾品販売業)に営業譲渡しました。これにともない、サロン名「キューズ」は「エステ・プラソン」に、「ピクシー」は、「メンズエステ・プラソン」に名称変更しました。顧客の個人情報と、役務債はミッションが引き継ぎました。木佐貫社長は同マイスターの代表取締役も同日退任し、高橋晋氏が同社社長に就任しました。
 同マイスターは、美容機器製造販売業マクロインターナショナルを経営する木佐貫嘉社長が昨年「キューズ」「ピクシー」を展開する株式会社日本サプライヤーをオーナー株主である山口俊夫会長から買いとり社名変更をしたばかりでした。しかし、松栄産業の融手事件の際、同マクロインターナショナルも1億円前後の融手にからまれ、同マイスターが裏書して切り抜けたともいわれています。前身の日本サプライヤー自体が金融機関から与信がなく、財務的には不利な経営をせざるをえなかったなかで、松栄の融手事件に連鎖したことで経営を刷新したはずのマイスターも打撃を受けたことになります。松栄融手の関係各社はいずれも金融機関の与信が得られなくなったなかで、マイスターも新規融資が実行されにくい状態におちいり、痛手を深める結果となったようです。営業譲渡は苦渋の選択だったとみられます。
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 要するにオーナーが変わったばかり。3月までの店の名前が「キューズ」。
 今のオーナーである株式会社ミッションとは、元々美容とはまったく縁のない調査会社、探偵です。
 短期間にころころとオーナーが代わり、それも商法違反の融通手形がからんでいるきな臭い会社であることがわかりました。

 そしてもっと驚くべきことが、二つのサイト、「エステなんでも掲示板」「社員」で判明しました。

 「エステなんでも掲示板」
「社員」

 その中に、こんな書き込みがありました。
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私も3~4年前、「無料キャンペーンに当選した」という電話につられて最悪な思いをしました。
担当の人は当時の私より2歳上と言って、より経験豊富なことをアピールしていましたが、ひょんなことからその人の年齢が4歳も下であることがわかり、不信感だけがつのりました。
施術中も、いかに私の体型がヤバいかをこんこんと説教し、5回の別コースを契約させ、しかもそのうち1回目は無料であるはずのその日の施術が含まれていたのです。
雰囲気に呑まれて契約した私もバカでしたが、2回目からはそっけない態度でただ淡々とコースをこなしているように感じられ、次からは行きませんでした。
すぐ携帯に電話が来ましたが、着拒否して無視し続けてようやく逃れられた気がします。
高い授業料でしたし、エステ業界への不信感がぬぐい去れず、よいところもあるはずなのに足を踏み出せません。
あと、脚ヤセもうたっている企業のエステティシャンが、ゆがみの骨頂とされる脚組みしながら金額交渉する姿って、どうなんでしょうね。
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 まさに、アシのYの例と同じです。
 これはとんでもない会社のようです。もし、アシのYが何も知らずに“無料”エステに行っていたら、無料どころか何十万の商品をむりやり契約させられていた可能性があります。

 もともと10万円の旅行券などなかったのでは。まあ、さっさと逃げてきて正解でしたね。
 おそらく被害者はたくさん出ているのではないかと思います。いずれ、表面化するでしょう。

 また、「エステ プラソン」のホームページを見て驚くことは、たくさんある店舗のうち、どれ一つ電話番号がありません。住所と地図はありますが、アシのYの場合のように、該当する店が見つからなくてもこちらからは連絡できないのです。
 そんなサービス業がありますか!

 金儲けのためなら、なりふりかまわず。やがて違法行為に手を出し、何回かやっているうちに麻痺して、それが客にとっても自分たちにとっても、どんなに危険なことかわからなくなってくる。
 そして、後に引けなくなり破滅。
 まさに、資本主義社会の崩壊を見るような無惨な成れの果てです。

 これ以上調べることは僕の仕事ではないのでやめましたが、以下にあげるエステ店を利用する際には十分ご注意ください。何の関係もない、同名の店が存在することも考えられますから、必ずご確認を。
 
 エステ・プラソン
 メンズエステ・プラソン
 キューズ
 ピクシー

 エステサロンの悪評は、この系列店以外にもあるようですが、きれいにしてくれるのは体ではなくて、財布の中のようです。

◆あなたの原稿を本にします◆
詳しくは直接メールで galapyio@sepia.ocn.ne.jp まで