アースデイは地球環境を考える日として、一般的には4月22日と設定されている。日本では、大気汚染や温暖化の問題がクローズアップされるようになった1980年代の後半にさまざまなイベントが開催されるようになった。当初は市民運動家の須田春海氏を中心にした事務局が、東京の麹町にあったが、現在は解散。須田氏はALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症し、療養中である。この病気は、先頃ドラマのテーマにもなった難病である。
日曜日、代々木公園で開催中の「アースデイ・フェスティバル」にカミさん連れで行ってきた。スリランカに井戸や幼稚園を建設するボランティア団体、ワンワールド・ワンピープル協会にカミさんともども関わっていた経緯があって、資金集めを目的に扱っている紅茶を買いに行ったのである。かなりの高級紅茶が、格安で入手できる。格安といっても、大量生産品のリプトンやトワイニングに比べたら数段に高価ではあるが。
愛飲のヌワラエリアのほかに、ちょっとしぶ目のディンブラも買った。
ベテランのボランティアが、最近のアースデイには違和感を覚えるという。ワンワールド・ワンピープル協会というのは、国境で区切られた世界を「ひとつの世界、ひとつの人類」という考え方のもと、貧困や医療による格差を少しでもなくしていこうという理念のもとに、20年以上前に立ち上げられた。少なくとも以前はそうであった。
しかし現在は思想的にはノンポリ以外の何ものでもない。おおかたのボランティアが政治的には無知無関心である。その彼が言うほど現在のアースデイフェスティバルはあきらかにおかしい。
ポリシーの一貫性が感じられないのだ。何のためにこんな盛大なイベントを開いたのか、企画意図がよくわからない。
せっかくのメインステージも、ただの遊び場にすぎず、基調講演などは行っていない。だからステージ前の客はちらほら、まったくむだである。
地球上のさまざまな問題を扱っている団体のブースもあるのだが、圧倒的に多いのは、いわゆる「物売り」。
ブースを開くのに4万円もかかるという。かつては数千円でブースが開けた。費用が高額だから、赤字を出さないためには物を売らなければならない。だからどうしても物売りになってしまう。
主催する側も、金儲け主義のにおいがプンプンする。赤字だといっているそうだが、それは大うそだろう。収益金はどこに行ってしまうのか。
明確なポリシーのもとに、意図をもった企画を提案し、ブースもせめて書類審査ぐらいはしたほうがいい。靴売りや衣料品販売など、どうみてもアースデイのポリシーとはほど遠い業者が大量に紛れ込んでいるのだから。
そんななかであっても、オスプレイ問題を本土の人間に知ってもらおうと、高江や辺野古のブースがあった。並べられたグッズや、最近つくったらしいパンフレットを手に取って見ていたら、眼鏡をかけた真面目そうな若い女性が声をかけてきた。
「辺野古をごぞんじですか?」
「はい、何度も行っています。Aさんとは顔なじみです」
「え、そうなんですか、わたしよりも詳しいかも」
当然である。最近関わったボランティアと比較されてはたまらない。
「辺野古はマスコミが報道していますけど、高江は本土ではまったく知られていませんからねえ」
「そうなんです、だから知ってもらおうと思って」
『けーし風』の集まりに誘っていたら、若い女性のふたり連れがやってきて、彼女はそっちのほうにかけよった。一生懸命である。
「辺野古をごぞんじですか?」
「知りません」
話しているそばからこれだ。本土では高江も辺野古も知らない人間のほうが大勢を占める。
この沖縄関連のブースをはじめ、自然エネルギーや原発関連のブースは、なぜか奥のほうに追いやられていた。入口近くのブースは物売りが大半である。
オリンピック同様、アースデイまで商業化が進むとなるとこれは問題である。
ワンワールド・ワンピープル協会のボランティアが、この状況をただすためにアースデイ事務局として戻ってきてくれと、カミさんを誘った。カミさんはもともとはノンポリだから、このボランティア団体には自分よりも合っている。それにかつては、先の須田春海さんのもとで活動もしていた。
それにしても、ノンポリ団体に違和感を感じさせ危機感をもたらすようでは、アースデイも地に落ちたものである。
日曜日、代々木公園で開催中の「アースデイ・フェスティバル」にカミさん連れで行ってきた。スリランカに井戸や幼稚園を建設するボランティア団体、ワンワールド・ワンピープル協会にカミさんともども関わっていた経緯があって、資金集めを目的に扱っている紅茶を買いに行ったのである。かなりの高級紅茶が、格安で入手できる。格安といっても、大量生産品のリプトンやトワイニングに比べたら数段に高価ではあるが。
愛飲のヌワラエリアのほかに、ちょっとしぶ目のディンブラも買った。
ベテランのボランティアが、最近のアースデイには違和感を覚えるという。ワンワールド・ワンピープル協会というのは、国境で区切られた世界を「ひとつの世界、ひとつの人類」という考え方のもと、貧困や医療による格差を少しでもなくしていこうという理念のもとに、20年以上前に立ち上げられた。少なくとも以前はそうであった。
しかし現在は思想的にはノンポリ以外の何ものでもない。おおかたのボランティアが政治的には無知無関心である。その彼が言うほど現在のアースデイフェスティバルはあきらかにおかしい。
ポリシーの一貫性が感じられないのだ。何のためにこんな盛大なイベントを開いたのか、企画意図がよくわからない。
せっかくのメインステージも、ただの遊び場にすぎず、基調講演などは行っていない。だからステージ前の客はちらほら、まったくむだである。
地球上のさまざまな問題を扱っている団体のブースもあるのだが、圧倒的に多いのは、いわゆる「物売り」。
ブースを開くのに4万円もかかるという。かつては数千円でブースが開けた。費用が高額だから、赤字を出さないためには物を売らなければならない。だからどうしても物売りになってしまう。
主催する側も、金儲け主義のにおいがプンプンする。赤字だといっているそうだが、それは大うそだろう。収益金はどこに行ってしまうのか。
明確なポリシーのもとに、意図をもった企画を提案し、ブースもせめて書類審査ぐらいはしたほうがいい。靴売りや衣料品販売など、どうみてもアースデイのポリシーとはほど遠い業者が大量に紛れ込んでいるのだから。
そんななかであっても、オスプレイ問題を本土の人間に知ってもらおうと、高江や辺野古のブースがあった。並べられたグッズや、最近つくったらしいパンフレットを手に取って見ていたら、眼鏡をかけた真面目そうな若い女性が声をかけてきた。
「辺野古をごぞんじですか?」
「はい、何度も行っています。Aさんとは顔なじみです」
「え、そうなんですか、わたしよりも詳しいかも」
当然である。最近関わったボランティアと比較されてはたまらない。
「辺野古はマスコミが報道していますけど、高江は本土ではまったく知られていませんからねえ」
「そうなんです、だから知ってもらおうと思って」
『けーし風』の集まりに誘っていたら、若い女性のふたり連れがやってきて、彼女はそっちのほうにかけよった。一生懸命である。
「辺野古をごぞんじですか?」
「知りません」
話しているそばからこれだ。本土では高江も辺野古も知らない人間のほうが大勢を占める。
この沖縄関連のブースをはじめ、自然エネルギーや原発関連のブースは、なぜか奥のほうに追いやられていた。入口近くのブースは物売りが大半である。
オリンピック同様、アースデイまで商業化が進むとなるとこれは問題である。
ワンワールド・ワンピープル協会のボランティアが、この状況をただすためにアースデイ事務局として戻ってきてくれと、カミさんを誘った。カミさんはもともとはノンポリだから、このボランティア団体には自分よりも合っている。それにかつては、先の須田春海さんのもとで活動もしていた。
それにしても、ノンポリ団体に違和感を感じさせ危機感をもたらすようでは、アースデイも地に落ちたものである。